ノヴァーリス『青い花』における物語の重層的な照応関係
ノヴァーリス(フリードリヒ・フォン・ハルデンベルク、1772-1801)の『青い花(ハインリッヒ・フォン・オフターディンゲン)』は、ドイツ・ロマン主義文学を代表する傑作として知られています。
『青い花』は、中世ドイツを中心舞台とし、主人公ハインリヒの詩人としての成長をテーマにした物語です。
その形式は、教養小説から徐々にメルヒェンに移行していきます。
また、「枠物語」という形式で書かれていて、物語の中で多数の物語が語られます。
これらの作中物語は、『青い花』の物語と、複雑