【全員】海ゴミの再利用の注意
こんにちは!
最近、アップサイクル商品や啓蒙活動の一環として、海で拾ったゴミをそのまま捨てるのではなく再利用する方を多く見かけます。
それ自体は良いことだし、私にはセンスが無いので再利用(アップサイクル)をして、新たな作品にできることに尊敬しかないのですが…
一方でとても手軽なので
適切な処理と知識を持たずに、個人がマネて自宅で遊びで取り組むケースも増えているようなのでちょっとまとめます。
基本的にゴミは汚い?
まず
海ゴミを含むそこらへんに落ちているゴミは【汚い】です。
もちろん見た目的に汚れていたり、土やほこり、貝殻やなんかよくわからないナニかがついていることもあるので、「そりゃ汚いだろう!」と思われるでしょう。
時に
臭いし、溶けてるし、くっついちゃってるし。
だがしかし、それだけではないのです。
山の中や海の中にあった物、海岸に打ち上がっている物は、有害物質が付着している可能性が非常に高いです。(主にプラスチック)
拾う時の注意は別でまとめますが、これらを再利用する際は必ず洗浄と消毒をセットにしなければいけません。
海の運び屋ってなに?
海洋プラスチックゴミは別名【海の運び屋】です。
そう呼ばれているのは、海洋プラスチックが外来種や有害物質を遠く離れた地域へ運ぶ役割を果たしてしまうため…
つまりプラスチックは、色々な物を「吸着」してしまうんですね。
プラスチックは主に、残留性有機汚染物質(POPs)や重金属を吸着しやすい性質も持っています。長い期間流されてボロボロになればなるほど吸着しやすいとのこと。
残留性有機汚染物質(POPs)とは、以下の有害化学物質のことです。
PCB(ポリ塩化ビフェニル)
DDT(農薬)
PAH(多環芳香族炭化水素)
ダイオキシン
ディルドリン
有機フッ素化合物
その他多くの有害化学物質
そして、プラスチックが大きければ大きいほど、汚染物質が染み込んだら最後、外に出されるまでに1年以上かかると考えられています。
他にも、プラスチックは病原菌なども運んでいます。
浮力もありますから、大きい物は汚染物質をたくさん吸収して、遠くまで行けてしまいます。日本海側にうち上がるゴミは、太平洋側に比べると大きいのは、大陸から長旅できるからなのかもしれません。
再利用したいときはどうする?
私はゴミを再利用することは、ほぼありません。
理由は面倒くさいから…
多くの方が啓蒙活動の一環として、色々なアート作品やアクセサリーなどに変身させているので、私はそれを眺めたり応援したりするくらいで良き。
過去に1回だけ、依頼されてワークショップを開催したこともありましたが、次回は決まっていません。
とういうことで、プロが再利用する場合には洗浄したり消毒したり、色々な工程を経ていると思いますが、個人が自宅でやる場合はどうしたら良いのか?
手袋を絶対すること(ゴミを直接触らないのは鉄則)
家の中でのシンクで洗うこと(外で洗うと、擦れて出たマイクロプラスチックが流れ出る)
マスクを装着(有害物質を吸い込む可能性あり)
重曹とクエン酸でゴシゴシ磨く(ブラシなどを使うと良い)
熱湯消毒はしないこと(有害物質が溶け出す可能性あり)
アルコール消毒(ただし曇る)
洗剤で除菌する場合は成分に注意(海を汚したら元も子もない)
これらをやっていない場合、または「ここまで、できない!」なら安易にビーチクリーンの後のゴミを持ち帰るべきではないと思います。
家の中に有害物質を持ち込むことになってしまいます。
上記を全てやっても、安全かはわかりませんけどね…
私は学者じゃないので知りません…
そもそも有害物質の固まりだと知ろう
プラスチックは便利です。無くてはならないと思う。
私も、手に入れたくなくてもプラスチックに囲まれています。
でも、プラスチックって石油の固まりで、色々な化学物質を混ぜて加工してありますがら…
そのまま飲む人いないよね?って具合です。
※飲むのは嫌だけど、プラスチックの容器のままレンジにかけて平気な方が多いのは疑問ですが。
それが、更に長旅して色々なものを吸着して海岸に打ち上がっています。素手でゴミ拾いはしないで欲しいし、口に入れたり、間接的に体内に入るのは避けたいところ。
また、もともと何が入っていた容器かわからない物もあります。割れたりしてたら原型が何かはわからないですからね。
危険物・注意物を紹介します
環境省や各自治体が発表している危険物をいくつか紹介します。拾って捨てるだけならOKだけど、持ち帰って何か利用したりするのはおすすめしません。また、拾う時は必ず手袋してくださいね。
特定漁具(青色浮子)
青色の塗料から鉛が検出されています。
再利用せずに捨てましょう。
ポリタンク
工場などで使用する有害な液体が入っていた可能性があるため捨てましょう。中に液体が入ったままの場合は、行政へ連絡を。決して中身を空けないください。
まとめ
最近、これまでよりも多くの方や企業が、ゴミを再利用して新商品開発をしています。
それを見て「自分にもできるかも?」と思ってチャレンジすることは決して不思議なことでもありませんし、その気持ちをきっかけにビーチクリーンなどをする方が増えるのはとても喜ばしいことです。
しかし適切な処理と知識を持たずに、個人がマネて自宅で遊びとして取り組む場合、知らず知らずのうちに自分や家族の健康を害している…
なんて可能性もありますから注意ですm(__)m
今度は、ゴミ拾いの仕方についてまとめたいと思います。
それではまた~
■□■□お知らせ■□■□
11月24日(日)CleanVibes 藤の広場で植栽
11月30日(土)MORE SCHOOL体験ダイビング
12月7日(土)大ボラ会(伊豆市、山のゴミ拾い)
12月10日(火)伊豆プロin下田下見
12月17日(火)伊豆プロin下田本番
12月18日(水)平ボラ会(伊豆市、山のゴミ拾い)
※伊豆プロ=伊豆半島の海ゴミ一掃プロジェクト
非営利環境活動団体 MORE企画
代表 白井ゆみ(シライユミ)
PADI 公式アンバサダイバー
https://seaoceanbeach2086.wixsite.com/morekikaku
https://www.instagram.com/more_planning_izu/