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はっきり言って使いづらいお気に入りのバッグ

一泊旅行にいけるぐらいの大きさのバッグが欲しいと思った。

前の記事で「A4が入るバッグが欲しい」と思って、セリーヌのバケットバッグを購入した話を書いたが、それ以来「大きいバッグも中々いいじゃん」と思うようになったのか、今度はもっと大きいバッグが欲しくなった。何も考えずにポンポンモノを入れられるバッグって便利なのでは?と、20代半ばにしてようやく思い至ったのだった。

ただ、「大きいバッグを買いに行こう」と思い立って出かけたわけではなかったが、何となく新宿ルミネを物色していた時、美しいカーヴィングのバッグをみかけた。興味を引かれて立ち寄ると、そこはポップアップショップのような感じで、その一角がすべて、色も形も様々なバッグで埋め尽くされていた。ブランド名は「GRACE CONTINENTAL」と書いてある。私はすぐにスマホで調べた。

調べてみるとそれは、グレースコンチネンタルというブランドのカービングトライブス」というバッグだった。素材は本革、美しいカーヴィングはメキシコの職人が手作業で彫っている。本革だから最初は固いが、使い込むことでヴィンテージ感が出てくる、というのが売りだそうだ。

社会人にはなっていたものの、金銭感覚は学生時代を引きずっていたため、当時の私にはお高い買い物だった。それでも、「大きいバッグは持ってないし、欲しいと思えるものに出会えることも稀」を言い訳に、私は購入した。大きさはミニからあって、私は無論一番大きいサイズを選んだ。

私の最大のお気に入りポイントが、その色。様々な色の中から私が選んだのは、限定色のアイスブルー。ほのかな水色がとてもかわいい。

肝心の利便性については、中に仕切りなどは一切ない。それを物をポンポン入れられると取るか、中がぐちゃぐちゃになるととるかはあなた次第。

さらに持ち手は太いし、肩にかけたりも出来ない

それから、なぜか買うまで気が付かなかったこと、それはにおい。これは本当に盲点だった。本革製品というのは独特なにおいがするものだが、このバッグはその中でもかなりにおいが強い方だった。昔モロッコで買った本革のリュックには負けるけど。

告白するけれど、このにおいを何とかしようとゼリー状の消臭剤を入れて保管していたところ、いつのまにかゼリーが染み出して、せっかくのアイスブルー色を一部変色させてしまった。反省…。

あれ…ほとんど悪口になってしまった…?あんまりいいところない…?

うん、はっきり言って、利便性はそんなにない。ただ、「見た目が好き」というただ一点の理由で何年も愛用しているのだ。それってすごくないか??

余談だが、過去に一度、電車で座っていたら目の前に立った女性が私と全く同じこのバッグを持っていたことがある。お互い驚きで「ええ!?」となった。カーヴィングバッグを持っている人は割といる。実際私も、待ち合わした友達と被った経験がある。

しかし、サイズと色が完全一致するのは奇跡だ(しかも持ってる人があまりいない一番大きいサイズ&限定色)。もっと言うと、それを持った人が電車で自分の真ん前に立つというのも奇跡。そう思ったのは相手の方も同じだったようで、日本人らしからず、見ず知らずのその人と、「え!びっくりですね!」「ほんとですね!!」と会話を交わしたのだった。楽しい経験だった。

・愛用歴:8年

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