コロナ渦、保育士試験に独学で一発合格した話②(筆記試験編)
保育士の資格を取るために独学で勉強し、2020年(令和2年)の試験に一発で合格することができた。
今回は筆記試験に特化して書いていく。
・①はこちら→全体の流れや独学にした理由
・③はこちら→実技試験(造形)編
私の筆記試験結果は平均7割程度
心理学や実習理論は高得点を取れているが、全体としては7割程度。
6割以上で合格のためまずまずの成績だったと思う。
社会的養護(50点満点)がギリギリ6割だったため、もしあと1問落としていれば一発合格は叶わなかったことになる。
勉強に費やした期間は7カ月~8カ月程
勉強期間は7カ月~8カ月程。
1日の勉強時間はかなりばらつきがあるが大体1日1~2時間程度。
本当は3~4カ月のつもりで始めたが、コロナにより2020年前期試験(4月)が中止になり、やむを得ず2020年後期試験(10月)まで勉強を続けた。
大体の流れとしては以下。
2020年 1月:知識詰め込み
2020年 2~4月:過去問&予想問題
2020年 4月:【コロナにより前期試験中止】
(2020年 5~7月:ついつい気が抜けて勉強中断...)
2020年8~10月:後期試験に向けて勉強再開(過去問&予想問題)
2020年10月:後期試験 受験
筆記試験勉強の流れ①~③
とにかく目標はただひとつ、「筆記試験当日に全科目で6割以上を取る」こと。
本番で6割取るには練習が必要、模擬試験をして6割以上取りたい
↓
模擬試験で6割取るには各科目の過去問で常に6割取れる必要がある
↓
過去問で常に6割取るには問題の前提となる知識が必要
このように考えて自分のやるべきことを段階的に分けていった結果、
①ざっと知識詰め込み(1カ月)
②ひたすら過去問&予想問題(最低2カ月)
③セルフ模擬試験(1回以上)
以上の3つに大別できた。ひとつずつ説明していく。
①ざっと知識詰め込み(1カ月)
知識ゼロの状態から始めるなら、まずは全科目の内容をざっと把握したい。
この過程で重要なのは「ざっと把握」するということ。一言一句全てを覚えよう!と意気込んではいけない。
9科目全ての内容を覚えようと思うと量の膨大さに圧倒され、確実に絶望する。
とにかく毎日10分でもいいからテキストを開き、新しい知識を目にして、「へーそうなの」と相槌を打っていく。
長くやるとだれるので1カ月程度で終わらせたい工程だ。
使用したテキストは2冊。
保育士試験の全9科目が4科目(上)+5科目(下)に分かれている。
ひとつの章が終わるごとに10問程度の○×問題が付いており、私は軽いアウトプットとして毎回挑戦した。
ただ流し読みするだけだとメリハリがなくだれるので助かった。
○×問題には軽い気持ちで取り組み、間違えたら正答の根拠となる部分をもう一度読むだけで終わりにした。
細かいところは気にせずとにかく目を通していった。
②ひたすら過去問&予想問題(最低2カ月)
ざっと知識をインプットしたところで過去問や予想問題に取り組んだ。
この過程が一番時間を割くべきところ。最低2カ月は時間を取りたい。
使ったものはテキスト1冊+ウェブ上の公式過去問。
前半が各科目の過去問約20問ずつとその解説、後半が予想模試2回分とその解説という構成になっている。
この前半の過去問の部分は問題を読まずとも即答できるほどに繰り返し解いた。きっと5周はしたと思う。
予想模試2回分もそれぞれ3回ずつ解いた。(後述)
最初のうちは知識が不十分な状態で始めるので、問題を解いても当然6割には達しない。
参考までに、私が最初に過去問を解いた時は9科目中2科目のみ6割を超えた。(特に苦手意識のあった社会福祉は3割しか取れなかった...)
かなり弱気になったが弱っていても仕方ないので、間違えた部分の見直しにヒイヒイ言いながら取り組んだ。
過去問や予想問題を解く時のポイントは3点。
・時間を計りながら解く
実際の試験時間は科目によるが30分~1時間。(大抵試験時間は余る)
その中で自分はどのくらい時間がかかるのか感覚を得ておくと本番で焦らないはず。
・見直しに時間をかける
なぜ間違えたのか、正答の根拠となる知識は何なのか、どこの知識が抜け落ちているのかを明確にする。
試験はマークシートで大体5択から1択を選ぶ方式のため、その他の選択肢は間違っていることになる。
その他の選択肢はなぜ間違いなのかを確認するまでが見直しだと思う。
私は1科目(20問)分で45分~1時間程かけていた。
・同じものを何度も解く
私は約7カ月の間に6種類×3周で18回分の過去問・予想問題を解いた。
テキスト付属の予想模試×2、公式サイト上の過去問×4(令和1年 前期・後期、平成30年 前期・後期)で全6種類だ。
時間に余裕がなければもっと少ない種類でいいと思う。
テキスト付属のマークシートを何部もコピーして解答用紙として使った。
新しい問題にどんどん手をつけるのではなく、解いたことのある問題を繰り返し解くことがカギである。
問題を解くことが重要というよりは、その問題を解くために必要な知識を定着させることが重要である。
過去問や予想問題と全く同じ問題が本番で出ることはそう多くないが、過去問を解く際に使ったものと同じ知識を用いれば解ける問題は存在するからだ。
知識を定着させるための解き直し、である。
③セルフ模擬試験(1回以上)
これは一発合格を目指す人に必要な工程だと思う。
行う内容は単純で、本番のスケジュールと同様の時間割で一度通しで問題を解いてみるのだ。(私はテキスト付属の予想問題を使って行った)
本番の試験は午前から夕方まで1日中、2日間にわたって行われる。
1日目は4科目、2日目が5科目だ。
私は一度も保育士試験を受けたことがなかったため、通しで試験を受ける疲労感等の検討がつかなかった。
試験の本番2,3週間前には一度セルフ模擬試験を行ってみると、本番の感覚を事前に味わっておけると思う。
実際に模擬試験をしてみた個人の感想としては、
・試験後半はやはり疲れてきて多少集中力が落ちてミスにつながる
・各試験の合間でリフレッシュするための飲み物やお菓子が必要
・試験時間中は解き終わっても指定の時間までは着席していなければならず、地味にストレス
などなど一度本番同様のスケジュールで過ごしてみたからこそ得られた感覚があった。
雑記(まとめノート、自作カレンダー)
勉強といえばまとめノート!自分なりにまとめたい!という人も多いかと思う。
私はいちいちまとめてはいなかったが、抜け漏れている知識を書きおこしておくノートは持っていた。
科目ごとにページを分け、必要に応じて前に書いたところにも書き足していく。
書き足すので文字がびっしり...。きれいではないが、自分ではどこに何が書いてあるか分かるのでよしとする。
筆記試験当日もそのノートとテキスト2冊を持って行った。
また、勉強の予定を1,2週間ごとに立てていた。自分で紙に線を引いて作った簡易カレンダーだ。
元々コツコツ続けることが得意でなかった私だが、予定していた勉強が終わったら線で消すスタイルで何とか勉強を続けられた。
予定を立てる際、たとえば週末の時間が取れる時に模擬試験をすると決めたらそこから逆算して日々の予定を立てた。
ついさぼって予定通り進まないことももちろんあったが、次の日にまわしたり、勉強を休みにしていた日にやったりして何とか諦めず勉強した。
まとめ:一発合格するために
単純だが、インプットとアウトプットの繰り返しを行うことが合格への道だ。
ざっとインプット→アウトプット(ボロボロでもOK)→細かいインプット→アウトプット(前より良くなっていればOK)...
と、どんどん浅い知識を深いものにしていくことを意識する。
長々と書いたがこれに尽きる。
加えて、私は周りの期待も力にするタイプのため「一発で受かると思う」と周りに言いふらして自分の士気を高めた。
周囲の期待が大きな負担にならない人は是非言いふらしてみてほしい。
次回は実技試験の話を書こうと思う。