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カニ味噌つつきながら泣いた話

今週はイロイロあった。いつもならnoteに表現して、昇華させるけどまだ振り返りを書けるだけの元気が出ない。

息子がちょっとやらかして、息子の友だちのお母さんから注意を受けた。いつもなら土曜は休みで、パワーチャージして、気分も持ち直すけど、今週は息子の学校の発表会だった。重い腰を上げ上げ、息子の出番はお昼前だけど、それでも毎年恒例だからと早めに出かけた。

発表は低学年からだった。サルカニ合戦の劇は知り合いの子が木の役で出ていた。むじゃきにセリフを言う姿がまた可愛かった。高学年になると、合唱もハモってみたり、オリジナル劇になったり、難しくなっていて、見る方も気合を入れてみないとついていけなかった。あいにくの大雨で雨粒の音が気になっていたが、体の大きさとともに声の張りも大きくなって、気にならなくなる。

息子たちの発表の番になり、オリンピックのハイライトを、自分たちでまねて作った動画がスクリーンに映し出された。息子も体操選手の真似をして上手に鉄棒をくるくる回っていた。
同じ学年のお母さんから、動画を見ていて気づいたけど、息子くん声が低くなったね、と言われた。

午後家に帰ってからワタシの友だちが顔出してくれた。一番上の子同士が同級生。そのお母さん下の3歳の子を連れてきた。話ししながらつい子どもを抱き上げた。嫌がらずに抱かっている。子どもにしたら変なオバチャンだなあと思いながら、つきあってくれてるのかもしれない。口の端にカレーがついていた。

半日発表会で仕事を休んだため、午後は夫が仕事にいった。息子も友だちと遊ぶと言って児童館に遊びに行き、家にワタシ一人きりになった。真っ暗になりつつある中、ソファに横になったきり電気もつけず動けなくなってしまった。

息子が「家の中が暗いなあ」と言って夕方帰ってきてお昼の洗い物をしてくれた。夫もしばらくして「やさぐれてるなあ」と言ってお酒を買ってきてくれた。
晩は前の日に買っておいた¥400のズワイガニと息子の好きなチルドの餃子をおかずに晩酌を始める。

息子も大きくなった。
友だちの子どものようにふいに抱き上げることもなくなった。むじゃきな時期も通り過ぎてしまい、声変わりはまだしてないけど、高い声を出すことが恥ずかしいのか、声変わりした中学生の甥っ子に会って以来わざと低くしてるみたいだった。
いろいろあったこと、息子の成長と、置いてけぼりの寂しさで、あの低学年が演じたサルカニのカニよりもずっと貧相なズワイのカニ味噌を、一人すすりながら泣けてきた。娘が進学して親元を離れた時以来の涙だ。


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