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いつの間にか起こる上下の関係|職場の倫理

職場の人間関係で悩みを持つ方は多いのではないでしょうか?
かく言う私も30年ほど前に、当時勤めていた病院で渦中の人でした。

その頃、上司に当たる管理職者は、業務中に関わらず私用事を行い、苦言を申し出ても改善はありません。
このような職場環境が続き、「やってられん」と思いつつも、他に苦言を申し出る場所もありません。
仕方なく、相談場所があっているのか分かりませんでしたが、事務長に相談するも、「まぁまぁ」とこちらがなだめられるだけ。

状況の改善は見込めない中、通院される患者様や入院患者様へのリハに当たることを仕事の遣り甲斐として、目の前の仕事に専念。
それから10年弱、部署も段々と大きくなり、スタッフからの苦言も大きくなり、ようやく病院も降格人事を出しました。10年です。

その後、私も管理職となり部署間の調整などで人間関係の軋轢を感じることも多かったですが、中間管理職として、それは仕事と割り切れるものでした。

「名もなき毒」
職場全体の問題であるにも関わらず、何となく個人間の問題として扱われ、有効な対処に取り込もうとしない。
「和を以って尊し」
和を保つために大切なことが、波風を立たせる行動のように扱われてしまう。
「空気」
存在していることは間違いがないが、実態が掴めないため対処に至らない。

私の場合、上司と部下といった役割の中で起こったものですが、役職がらみでない人間関係で悩んでいる人も多くいます。

私たちの事業は、医療介護保険事業が主です。
そのため、在宅勤務という働き方は、ほとんどありません。
常に、社員がお客様に直接対応するサービスです。
そこには、社員同士の協調や連携が欠かせません。
また、資格社会です。
看護師・療法士・ケアマネージャ・介護福祉士・実務者研修/初任者研修・美容師・無資格。

この資格の並び。
医療系から福祉系、そしてそれ以外。
「給料が良い順番から、また社会的地位の高い順番に並べてください」と皆さんに問えば、全く同じにはならないかもしれませんが、ある程度並べることが出来るのではないでしょうか。

でも、資格に上下なんてありません。
役割の専門性を表しているだけです。
が、資格の格差は「空気感」として存在しています。

デイの管理者から業務の日常を通して、Aさんという介護福祉士が悩んでいるとの情報がありました。

Aさんは、お客様への対応などに全く問題のない方でありますが、介護技術において、もっと良くなることが期待される社員です。職場の先輩社員からの指導なのかどうか判別しにくい言葉に傷つき、言われるべきことではないことまで言われていると感じていました。

Aさんと面談を行い、その詳細や現状を聴取するだけでなく、Aさんが自身で感じる、仕事で頑張らないといけないと思っていることを聞きました。
現場管理者からも現状と先輩社員との日常の意見を聴取し、それぞれに対して指導を行うこととしました。

双方の意見を聞き、改めるべきことは改めるよう指導を行い、いつも会社が介入し、見守っているという事。
会社の人材開発方針や職場の倫理を基本の軸にして、人間関係の問題にコミュニケーションをとること。
これが会社にできる事だと思っています。

人間関係の離職は、「会社の責任」

そうして、今人事に取り組んでいます。



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