【読書記録】自分の頭で考える(まんがでわかる 地頭力を鍛える)
はじめに
細谷功さんの著書『地頭力を鍛える』のマンガ版。
こんな人におすすめ。
「で、なにが言いたいの?」と言われてしまう
やりたいことはあるけど、どう進めたらいいかわからない
私は営業職だが、会社に対して企画書を出すこともあり、共感でき、反省する部分が多くあった。
本書について
ポイント
仮説思考力
フレームワーク思考力
抽象化思考力
仮説思考力
何かを始めるとき、情報を集め、自分が「完璧!」と思うまで準備をしてからしか動けない、という方は多いが、それは危険。
完璧に準備して期日ギリギリになって提出し、「いや、こういうこと言ってるんじゃないよ」と返されてしまう悲劇が起こり得る。
人と人がコミュニケーションをしながら仕事をする以上、齟齬が生まれることは考えられる。
時間をかけてから出すのではなく、65点で良いから早く出し、修正していくことで、仕事は確実に前進していく。
「半端な状態で相談したら怒られそう…」と思うかもしれないが、手戻りが発生して納期遅延するよりも確実に良いはず。
今ある情報で最適な可能性を考え(仮説)、検証をしながら精度を高めていく。
完璧主義は仕事を「まとめる」ときには力を発揮するが、「生み出す」ときには逆効果。
フレームワーク思考力
経験や知識をもとに仕事を進めると、思い込みに囚われることがある。
「この業界ではこれが常識」
「今までのやり方からすると」
など、似たようなことは多くの業界・職種で聞かれる。
この思い込みが、新しいアイデアを生み出すことを邪魔してしまう。
これを取り除き、他者と共有するために使うのが、フレームワーク。
フレームワークは多数あるが、共通するのは「全体を俯瞰して見る」ということ。
目的地に辿り着くためには地上で右往左往するより、地図を見たり、高いところから見下ろすことが有効。
本書では「5W2H」フレームワークが紹介されている。
5W2H
When(いつ) 期日
Where(どこで) 場所
Who(誰が) 人
What(何を) 内容
Why(なぜ) 目的
How(どのように) 方法
How much(いくら) 費用
抽象化思考力
一見異なる業界・職種でも、意外な共通点があったりする。
そんな共通点を探し、自分の課題の解決に役立てるのが抽象化。
例えば、自社製品の家具のブランディングが課題であれば、飲食業界やホテル業界など、家具業界に限らずにブランディングに成功している例を探すと、意外な発見を得られるかもしれない。
幅広く情報を集め、自分なりに噛み砕いて蓄積しておくことで、課題にぶつかったときに引き出せる。
おわりに
仕事を『生み出す』人には、それを否定する人が必ずいる。
「新しいことを始める」
「常識に捉われない意見を出す」
これらは長年その業界・会社に勤める人にとって、危なっかしく、ハイリスクなものに見えるだろう。
しかし、それでは会社は成長しないし、それは社員にとっても、顧客にとっても、ひいては社会のためにならない。
自分の社会人経験と本書を照らし合わせたとき、仕事を『生み出す』人は、地頭力の優れた人が多かった。
自分の頭で考え、人を動かし、価値を生む。
そのために、地頭力を磨いていくことは大きな武器になる。