新社会人の、おすすめ本。
はじめに
4月、私が勤める会社にも新入社員の方々が入社されました。
新社会人のみなさまは、少し慣れてきたころでしょうか?
つい最近まで、OJTという形で社内の様々な部署の仕事を体験していて、私も何日か同行したり、一緒に過ごしました。
私の趣味が読書だということを聞いた新入社員の方々から「おすすめのビジネス書はありますか?」と聞かれ、考える機会があったので、noteでも書き残しておこうと思います。
個人的には、「もっと若いうちから本を読んでおけば…」と後悔しており、ぜひ月に一冊でも読書習慣を身につけていただくと、成長できると思います。
私の主観ですが、もしどなたかのお役に立てば、嬉しいです!
おすすめの本3冊(新社会人向け)
コンサル一年目が学ぶこと / 大石哲之
付加価値のつくりかた / 田尻望
生き方 / 稲盛和夫
コンサル一年目が学ぶこと / 大石哲之
おすすめポイント
どんな場所でも役立つ仕事のスキル
コミュニケーションの技術
論理的に考える
こちらは、経営コンサルタントをされている著者が現場で学んだ、「仕事に役立つスキル」をまとめた一冊です。
この本を読むことで、どんな職種であっても上手く立ち回ることができるようになります。
私がこの本で印象的だったものをいくつがご紹介します。
雲雨傘フレームワーク
「黒い雲が出ているから雨が降りそうだ。傘を持っていこう」
こんな風に、多くの方が考え、行動したことがあると思います。
これを本書では、以下のように分解しています。
黒い雲→「事実」
雨が降りそう→「解釈」
傘を持っていこう→「アクション」
「だからなに?」と思うかもしれませんが、これがビジネスの場ではぐちゃぐちゃになってしまっている場面が多くあります。
例えばプレゼンを作って上司に見せたら「で、何なの?」と言われてしまったとします。
その原因は、事実だけしか書かれていなかったり、解釈までで終わっていたりするからです。
「◯◯という事実があり、⬜︎⬜︎ということが予想されるので、当社は△△という方針で動きます」と説明すれば、とても筋が通ったプレゼンになります。
雲、雨、傘をその時々の仕事に当てはめて考えれば、円滑で適切な仕事の進め方ができます。
相手の期待値を把握して超える
新入社員のうちは、「これやっといて」と仕事を任せられる立場であることがほとんどです。
そのとき、ただ「わかりました!」と元気に受けるだけだと、後で何度もやり直すハメになります。
その原因は「相手が何を望んでいるかを把握していないから」です。
与えられた仕事に取り掛かる前に、『その仕事の目的』を確認すると上手くいきます。
まずゴールを明確にして、そして途中でまだできていなくてもチェックしてもらうようにすれば、仕事の後戻りがなくなります。
これを怠ってしまうと、こだわって仕事をしたのに、提出したら「そもそも方向性が違う」という悲劇が生まれます。
まずは安請け合いせずに、相手の期待値を確認し、それを少し超える努力をしていけば、仕事が上手くいきます。
付加価値のつくりかた / 田尻望
おすすめポイント
付加価値の定義
顧客の顧客を考える
付加価値創造企業『キーエンス』
元キーエンスの著者による、付加価値についてまとめられた一冊。
仕事は一言で表すなら、『仕入れたものに付加価値をつけて販売する』ものです。
どんな職種でも付加価値は避けられないもので、本書はそんな付加価値について、深く掘り下げてまとめられています。
付加価値の定義
「付加価値は『ニーズ』が源泉」と、著者は言います。
相手(お客様)が欲しいものでなければ、それは価値とは呼べません。
相手にとっての価値を見定め、それを叶える価値を上乗せしたものが、付加価値です。
顧客の顧客
B to B の職種にとっては、お客様は法人企業です。
法人企業の場合、ニーズは一般のお客様とは異なります。
そのため、『顧客の先の顧客』を考えることが大切です。
お客様のお客様が喜ぶ付加価値を提供できれば、相手にとってそれはメリットとなります。
私も法人相手の仕事なのですが、意外と忘れてしまいがちな考え方だな、と本書を読み印象的でした。
付加価値創造企業『キーエンス』
著者が言うキーエンスのすごさを一言で表すなら、「徹底したマーケティング」です。
営業の面が話題になる同社ですが、本書で書かれているキーエンスのすごさは、徹底的に市場調査し、世界初・業界初の商品をつくり、それが構造化されていることです。
従業員が一丸となって、それぞれの置かれた場所で、お客様のニーズを探求し、創造する。
そうすることで、キーエンスは付加価値を生み出し続けています。
生き方 / 稲盛和夫
おすすめポイント
人生の結果=考え方×熱意×能力
魂を磨いて、この世を去る
ありたい姿を強く思い描く
KDDIを創業し、JALを再建した大経営者、稲盛和夫さんの著書。
仕事に関わらず、人生の大切なことを学べます。
人生の結果=考え方×熱意×能力
この本で最も印象的な言葉(考え方?)。
「能力」は先天的なもので、「熱意」は後天的なもの。
そしてその2つを数値化するなら、0〜100まで。
しかし「考え方」は、-100〜+100まである。
つまり、どれだけ能力や熱意に優れても、心が悪なら結果は悪に、逆に心が善なら結果も善になる、ということです。
能力や熱意は人によって違い、コントロールできるものではありません。
ただ、考え方や心の在り方は、自分の努力で変えられます。
地道に努力を重ね、利他の心で物事に接すれば、結果は付いてきます。
おわりに
私は社会人になってから最近まで、読書が習慣になっていませんでした。
ですが今、「読書習慣を身に付けていればよかった」と、心から思います。
読書をすれば100人が全員成功するわけではありません。
ただ、確実に成功率は上がります。
成功とは人により様々な基準がありますが、読書は多くの人にとって人生を豊かにする役に立ちます。
新社会人のみなさんは、日々仕事に悩みを抱えることとなります。
その都度、誰かに聞きたい思いに駆られることかと思いますが、身近に答えを持っているひとはいないかもしれません。
そんな時に役立つのが、本です。
似た悩みを持つ人は世の中にいて、たいていはそれについての本があります。
身近にいる誰かに聞くような気軽さで、本を読んでみてはいかがでしょうか?
本日は以上です。
ありがとうございました!