【beatmania ⅡDX】皆伝は誰にでもなれるものか?
みなさんこんにちは、こんばんは、おはようございます。
もぷもぷもぴおです。
はじめましての方ははじめまして。
お久しぶりの方はお久しぶりです。
今日は、先日いろいろと話題となっておりましたが、表題の件について思うことがいろいろとあったので文章にまとめてみようと思った次第です。
お暇がありましたら見て頂けたら幸いです。
早速、本題に移らせて頂きます。
結論
誤解を恐れず、結論から申し上げますが
beatmania ⅡDXにおける「皆伝」は「誰にでも取れる段位」だと思います。
何故そう思うのか、私自身の経験や音ゲー歴を少し遡りながらお話していきたいと思います。
段位認定「皆伝」
そもそも、beatmania ⅡDXにおける「皆伝」とは何なのか。
ここまでご覧になった方々にはもはや説明不要かとも思いますが、簡単に説明します。
beatmania ⅡDX 13 DistorteDにて従来の段位認定モードの最高段位である「十段」を取得したプレイヤーにのみ挑戦権が与えられる段位として追加された段位。
その後、beatmania ⅡDX 23 copulaにて「十段」と「皆伝」の間に位置する段位として「中伝」が追加されたことで、現在は「皆伝」への挑戦権を得るために「中伝」の取得が必要になった。
(極段位を除き)現段階でのbeatmania ⅡDXにおける最高段位が「皆伝」というわけです。
わたしの話
プレイを始めたきっかけ
さて、ここで私自身の話に移らせて頂きたいと思います。
(多少、時系列に沿っていない部分もあると思いますがだいぶ前の話なのでその辺はご容赦頂ければ…)
私自身、beatmania ⅡDXというゲームに出会ったのは今から約20年ほど前、たぶん小学5年生とかそのくらいの年齢の時のことでした。
当時、アーケードではⅡDX REDが稼働している頃だったと思います。
とある動画のとある楽曲に衝撃を受け、いつか自分もこの曲を綺麗にカッコよく演奏できるようになりたいと思いプレイを始めました。
その楽曲の名は「ピアノ協奏曲第一番”蠍火”」
とある動画とは、そう。アレです。通称:スゲスゲヴォーのあの動画です。(伝わる?)
まさに衝撃でした。
世の中にはこんなにプレイしている人も、見ている人ですら楽しめるようなゲームがあるのか、と。
そう思った私はいつの間にか専用コントローラーを購入し、家庭用のソフトを用意してプレイを始めていました。
段位認定モードにおける「壁」
とにかくいろんな曲を触ることから始めました。
beatmania ⅡDXというゲームをプレイすることがとにかく楽しかった。
鍵盤を叩く、スクラッチを回すというその行為だけで楽しかった。
プレイを進めていく中で、自分の実力はどのくらいのものかというのが少し気になりだしたころ「段位認定モード」の存在を知りました。
級位は楽々クリアできたものの、最初に壁を感じたのは「初段」でした。
家庭用8thの初段 4曲目「Holic(SPH)」
この曲がとにかく何度やっても抜けられなかった。
ただ、プレイしてるだけで楽しかった時期だったこともあって
「始めたばっかりだから別に出来なくても仕方ない」
「いずれは出来るようになるだろう」
と深く考えることなくいろんな曲をプレイしていたと思います。
というのも、「同じ曲・譜面を出来ないのに繰り返しプレイしてはいけない」という意識がどこかにあったように思います。
数少ない情報の中にも「サファリ難民」という単語だけが頭の片隅にあったというのも影響していたのではないかと今では思います。
当時、小学生だったことや近くにⅡDXがプレイできるお店がなかったこともあり、アーケードでプレイする機会が限られており、この時期は暇さえあれば家庭用ばかりプレイしていたと思います。
アーケードでプレイできる時のために家庭用で練習する、みたいな感じでした。
思い返すと、この時の成長スピードはすさまじいものがあり、それに伴ってモチベーションもとんでもないことになってたんだなと思います。
寝ても醒めてもⅡDX、そんな時期でした。
最終的に、数少ないアーケードのプレイ回数の中でRED終了時には「四段」を取得することが出来ました。
それからは、数少ないアーケードプレイ回数を補うべく家庭用でひたすらプレイするという日々が続きました。
REDからHAPPY SKYへバージョンも変わり、四段だった私は六段に昇段し着実に実力を身に付けられてるんだなと思いつつ、後に待ち受ける七・八段のボス曲「THE SAFARI」「gigadelic」に対しての若干の恐怖心と「自分は絶対難民にはならない!」という謎の自信がありました。
この頃には、プレイできる曲・譜面の数も徐々に増えていってお気に入りの曲やより高い難易度の曲をプレイ・クリアできるようになりたいという気持ちが強くなっていきました。
ただ、「とにかく同じ譜面だけをひたすらプレイし続けることだけはやめよう」と思っていました。
同じ曲をプレイするにしても、正規譜面とランダム譜面を織り交ぜてプレイするようになったのもこれくらいの時期からだったと思います。
この頃までは順調に実力も付けられてる実感もあり、続けてプレイしてれば着実に最高段位である「十段」に到達できるだろうと思っていました。
そして、バージョンはHAPPY SKYからDistorteDへと移り変わるわけです。
勘のいい方はお気づきになられるかと思いますが、DDで「十段」が最高段位"ではなくなる"んですよね…。
「十段」そして「皆伝」
そして迎えたbeatmania ⅡDX 13 DistorteDの稼働。
中学生になっても相変わらず、アーケードでプレイできる頻度は上げられずとある百貨店のゲームコーナーや某駅前のゲームセンターなどでちょこちょことプレイする期間が続きました。
そんな中で、稼働時期も中盤に差し掛かった頃「八段」に挑戦してみました。
いわゆる「ギガデリ難民」になるかどうかの瀬戸際だったと思います。
私は、運よくギガデリを1発で抜けることができ無事に「八段」に昇段することが出来ました。
これはもしやその上にも行けるのでは?と思ったところで「九段」にチャレンジしてみました。
が、結果は1曲目のtripping contact(teranoid&MC Natsack Remix)でBADハマリして不合格。
運が悪かったと思いつつ、ダメ元で「十段」にチャレンジしてみることに。
すると、なぜか合格してしまい(おそらく)史上初(と勝手に思っている)の九段不合格のまま十段になったプレイヤーが誕生しました。(達成率58%とかだったと思います。)
滅茶苦茶嬉しかった記憶があります。
「やっと最高段位に到達できた」と。
その後、皆伝が取れないままの地獄のような日々が始まるのを知らずに…。
そして「十段」に合格した後のある日、「十段」の上の段位である「皆伝」が解禁されたという情報を手に入れます。
正直、絶望すら感じました。
ようやく到達できたと思った「最高到達点」がいつの間にか「最高到達点までの通過点」であると言われてしまったような気がして。
そして、その曲目を見てさらに絶望しました。
AC DD皆伝
rage against usual
嘆きの樹
ピアノ協奏曲第一番"蠍火"
冥
やっとの思いで合格できた「十段」と比べ物にならないくらいの難易度の上昇具合でbeatmaniaをプレイして初めて「このまま続けてても無理かもしれない」と思わされたことを今でも覚えています。
試しに1度だけ皆伝をプレイしてみたこともありますが、もちろん当時の地力ではクリアなんて到底出来るはずもなく。嘆きのデニム地帯で落とされました。
段位認定モードで明確な壁を感じた瞬間でした。
そして、その壁は今までになく分厚くそして高いものであるということを思い知らされました。
それからというもの、私のbeatmaniaのプレイは否が応でも常に「皆伝」という存在を意識したものに変化していきました。
ただ、今ほど高難易度の曲・譜面が多くない環境だったために正直「差があることはわかるけどその差を埋めるために何が必要かわからない」という状態だったと思います。
CS REDでひたすらAA(A)のランダムノックをしてみたりしました。プレイ回数が200回とかなってたと思います。
それでも、皆伝との差が埋まっているようには思えない。
バージョンが進めば進むほど、高難易度の曲・譜面は増えていく。でも、自分の実力の上昇は難易度の上昇のスピードについていけるように思えない。
そう思い始める頃には少しずつbeatmaniaをプレイすることから離れていっていたようにも思います。
最低限、十段の取得を維持できるようにプレイはするけどがっつり皆伝を目指すわけでもない。実に中途半端だったと思います。
高校生~大学生と自分が成長していくにつれ、生活圏も変わりゲームセンターに通う機会がどんどん増えていきました。
ただ、音ゲー自体に関してはプレイをやめるわけでもなく未練がましくいろんな機種をプレイしていた時期が続いていました。
ギタドラをやってみたり、ポップンをやってみたり、SDVXをやってみたり、DDRをやってみたりと。
ただ、どの機種も一定ラインまで実力がついてくると伸び悩むところが目立つようになっていき、惰性で続けてしまっているような気持がどこか自分の中にはありました。
beatmaniaをプレイし始めた周りの友人たちがどんどん上達していく姿を見て、最初の頃は早く始めたアドバンテージで何とか勝ててる状況だったものの次第に勝てなくなり、追い抜かれてしまったかのような気持ちになりました。(事実、追い抜かれていた。)
今思えば、プレイ頻度が落ちたら当然実力も落ちていくのはわかりきっていることなのに、不必要に周りと比べて無駄に落ち込んで、焦ってしまっていたと思います。
そして、追い打ちをかけるかのように周囲の友人達がどんどん自分より先に「皆伝」に合格していく姿を見せられ、次第にbeatmaniaというゲームをプレイすること自体から離れていくことになりました。
ただ、ゲーム自体は好きだったこともありゲームセンターという場所には通い続けていて、ハイスピードロボットバトルゲームをやったりとか、手札を重ねるとデッキが2~3周するカードゲームなんかをプレイしたりしてました。(これで何のゲームかわかる方がいたら握手しましょう。)
別ゲーから音ゲーに戻る
大学生活を某ハイスピードロボットバトルゲームに費やした大学4年のある日、私はとうとうそのゲーム内での(その時点での)最高ランクに到達しました。
(確か、全国で200人以内の速さとかそんなんだったと思います。)(いろいろ迷惑をおかけした記憶がありますが、その節は大変申し訳なく思っております。若気の至りということでお許しいただければと思います…。)
その時、ふと思いました。
「最高到達点を目の前にして諦めてたゲームがあるぞ」と。
そうです。beatmania ⅡDXです。
そのころの私には「諦めなければ達成できるはず」という気持ちと「対戦相手がいない(いるとしたら過去の自分)ゲームなら自分さえ折れなければ可能性はある」という気持ちとがありました。
もちろん、過去の自分の実力に対してプレイ間隔が空いているわけですから、満足いくプレイが出来ることは最初こそ少なかったです。
そこは逆に開き直ることで、メンタル維持に努めました。
「ずっとやってたわけじゃないから下手でも仕方ない」
「昨日より今日の方が上手ければそれでいい」と。
思えば、この発想の転換が今の自分のプレイ・モチベーションに繋がる部分が大きいのかなと思います。
そこからのbeatmaniaのプレイはいろいろ考えながらプレイするようになっていったと思います。
元々、中難易度(☆7~10くらい)帯のスコア力には自信があったのもありその難易度帯でのスコアは誰にも負けないようにと思ってプレイしていましたし、そのスコアに自信がある難易度帯を少しずつでいいから上げていきたいと思ってプレイをしていました。
そもそも譜面が見えない・押せない状態だとスコアなんて狙えるものじゃないですし。
そう考えていると、自然と高難易度帯の曲・譜面に関しても少しずつではあるものの触ってみるようになっていきました。
「自信がある部分を伸ばしつつ活かせる状況を増やしていく」
これが非常に大事だと思い、そこを意識してプレイを進めていったと思います。
一時は「皆伝」という枠に囚われないように意識的に段位認定モードのことは考えないようにしていた時期もありました。
(Lincleあたりで皆伝取れそうな時期があったんですが変にプレイした結果嘆きに癖ついて抜けられなくなったという経緯もあります)
そして、段位認定モードにミラー段位が導入されたbeatmania ⅡDX 22 PENDUALにてミラー段位で初めて「皆伝」に合格出来ました。
達成感とともに「やっと終わった」と思いました。
DistorteDで皆伝が追加されてから「約10年」ようやく到達した最高到達点です。
「皆伝」合格に必要なこと・大事なこと
いろいろと自分の経験を踏まえてつらつらと書いてきましたが、大事なことはここから書かせて頂く4点に集約されていると思っています。
技術的なことは伝えられるほど上手くはない(もっと実力がある方はいっぱいいる)ので、とにかく気持ちの面でのことについてお話していきたいと思います。
1.とにかく音楽を楽しむこと
根本は音楽ゲームなので、まず曲を楽しむこと・譜面を楽しむことが大事です。
「この曲が好きだから出来るようになりたい」
「好きな曲だから上手くプレイしたい」
そういう気持ちがないとモチベーションを保つのはとても難しいです。
2.自信を持つこと
メンタル維持のためにも、モチベーション維持のためにも自信をもってプレイすることが大事です。
次項に共通する部分も少しありますが、この時比較対象を設けることは時に有効ですが、マイナス方向に気持ちが持っていかれることもあるので注意が必要です。
「この曲のスコアだけは絶対負けない」
みたいな曲を1曲でも多く見つけていくことが大事だと思います。
3.他人を比較対象として依存しすぎない
これが一番大事だと思います。
どうしても、ライバル機能であったり同段位の他のプレイヤーと比較することがあると思います。
ただ、そこで他人と比較して自分が出来ていないところを過度に卑下してしまうのは非常に良くないことです。
他の人に出来て自分にできないことはあって当然です。
だって、自分とその人は別人なんですから。
自分のペースでやりたい時にやっていくのが大事なんです。
もちろん、そこでライバルと比べて「これは絶対負けない」っていうことが一つでも多く作ることが出来ればそれがまた自信に繋がり、モチベーションに繋がっていくのでライバルの存在も非常に重要だと思います。
(実際、クリア力では負けているライバルに対しても中難易度帯のスコアは絶対負けないと思って毎回プレイしてます。いつか、高難易度帯でも勝てるようになりたい。)
4.やめないこと
諦めたらそこで試合終了ですよ。
でも、beatmaniaが楽しめないなら、別ゲーに逃げてもいいんです。楽しめる時に楽しめればそれでいいんです。離れてしまってもいいんです。
「皆伝」なんて、たかがゲーム内での実力の指標でしかないんですから。
極端な話、実生活にはほとんど影響ないんです。
さいごに
いろいろ書いてきましたが、どれだけの期間を経ても諦めさえしなければ必ず到達できるところに「皆伝」はあると思っています。
現に、私にとっては約10年ほど手が届かないと思っていたものだった「皆伝」も今やただの通過点のようにも思えるようになっているくらいです。
人間は成長するものです。
努力を怠らなければ、いつか必ず到達できるものだと信じて頑張りましょう。
頑張れない時は頑張らなくてもいいんです。
頑張れるとき楽しめるときに頑張って、楽しみましょう。
全てのプレイヤーが楽しめるbeatmaniaというゲームを作ってくれたKONAMIに感謝を。