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【社員インタビュー #07】また依頼したい、と思ってもらえるために

※こちらは過去にWantedlyで公開していた内容です。

アカウント:tsukumo
出身:千葉県山武市(旧:成東町)
趣味:お酒、漫画、スマホゲーム

紆余曲折を経てディレクターへ

学生時代は「どうせ仕事をしなければならないなら、好きなことで楽しく働きたい」と考えていて、PCを触ることやゲームが好きだったこともありゲームプログラマーを目指していました。
高校卒業後、その第一歩として情報処理の会社に入りました。当時のゲーム開発でよく使われていたC言語を覚えるつもりでしたが、なかなか思うようにいかず、ゲームプログラマーの仕事により近づくべく1年間専門学校に通いました。
ただ、1年間学んだだけで簡単には届かないくらいゲーム業界の敷居や人気は高く、結局は専門学校を卒業後もゲームプログラマーへの再挑戦を夢見て、SIやWeb系の開発会社でスキルを磨く日々が続きました。

プログラマーからディレクターに転身したのは、当時在籍していた会社のプロジェクトでディレクターが足りず、私に声が掛かったことがきっかけです。その会社はプログラマーが圧倒的スキルを持っていて、自分はプログラマーとしては絶対に追いつけないと痛感していたタイミングでもありました。
外部折衝、仕様策定、リソース管理、スケジュール管理、クオリティ管理などプログラムとデザイン以外全部という幅広い仕事を担うことになりましたが、自分が中心になり、関係する人同士を繋ぐことでプロジェクトが進行する感覚は新鮮で楽しく、天職と思えるほどやりがいを感じました。
このプロジェクトを機に、ディレクター兼プランナーとして某オンライン麻雀ゲームの運営にも携わりました。当初抱いていたゲーム開発への夢が、ゲームプログラマーでこそないものの果たされたということになります。先程の業務内容に加えてイベント企画やデータ分析、SEO対策に新規事業の立ち上げ、さらには勤怠集計に有給管理といったことまで、小さい会社だったので本当に何でもやっていました。
今思えば忙しすぎでしたが、この経験のおかげでスケジュールに対する考え方や物事の伝え方など、後々になって役立つ経験も多く得られました。

その後はディレクターとしてのステップアップがしたいという理由で、ゲームをはじめとしたエンターテインメント系の制作を行う会社に転職しました。新規案件も含め複数ゲームの開発ディレクションや運営に携わってから、偶然前職でのつながりもあったムーブに入社に至りました。

関わる人に動きやすい環境を作る「ファシリテーター」として

現在は、ディレクターとして仕様策定や成果物のチェックをしたり、PMとしてリソースやスケジュールの調整、プロジェクトを進行する上での課題解決を行ったりと、携わる案件ごとに私自身の関わり方も様々です。誤解を恐れずに言えば、自分には独創的な世界観や誰にも譲れないこだわりがあるわけではないと自覚していて、最近ではファシリテーターとしての立場が一番しっくり来ています。
クライアントから「ある機能を使いやすくしたい」という要望があれば、具体的な問題点をヒアリングしてプログラマーとどの様な手段が取れるかを相談したり、思うように進捗の出ないプロジェクトがあれば、遅延の原因究明や効率化に向けた解決策を提案したりするなど、関係者がベストな状態で仕事を進められる環境作りに努めています。

様々な職種や立場の方と直接やりとりをしていて、同じ意見や要望でも意図が異なるケースに出くわす機会も多くあります。「この作業を自動化したい」という相談では "自動化して空いた時間を他の作業に充てたい" のか "自動化して更新頻度を増やしたい" のか、「資料を作成して欲しい」という相談では "単にデータの確認がしたい" のか "第三者への発表に使う" のかでアプローチが全く異なります。ディレクターである私がこの部分の擦り合わせを間違えてしまうとチーム全体が違う方向に進んでしまうので、相手のバックエンドを踏まえて真意を汲み取ることが欠かせません。

またディレクターの仕事と直接的には関係しませんが、メンバーの成長にも注力するようにしています。
ムーブでは、「エンジニアにフルスタックなスキルを身に着けて欲しい、テクニカルスキルだけでなくPMやディレクターに頼らない自身のヒューマンスキルも磨いてほしい」という考え方があるので、他社ならPMやディレクターが担当するような業務でもあえて担当のエンジニアに任せることもあります。

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「また一緒に働きたい」と思ってもらえる人になるために

自分の仕事が評価された、感謝されたと本当の意味で証明されるのは、同じ相手からまた仕事をいただけた時ではないでしょうか。お礼の言葉を言われたとしても、それは相手のやさしさや社交辞令に過ぎない可能性もあり、自分が良い仕事をしたという根拠としては弱いからです。
だからこそ、「また一緒に仕事がしたい」と思ってもらうにはどうあるべきかということを自分の軸に据えて、あくまでも相手の言葉の表面的なものに甘えないようにしています(笑)。

「また一緒に仕事がしたい」と思わせる人がどんな人か、当事者やその相手によっても答えは違うはずですが、私の場合は仕事の成果だけでなくその過程も丁寧な人でありたいと考えています。ディレクターとしての飛躍を目指した前職では、たとえタイトなスケジュールでもチームとして最高のパフォーマンスを出すべく、相手の特性を踏まえたタスク振りはもちろん、伝達のタイミング・内容の粒度・口調・雰囲気作りによるモチベーション管理など、あらゆる側面に意識を持つようにしていました。同時に成果物の完成以外に、クライアントを含め関わるメンバー全員の成長・達成感・成功についても考えるようになり、「開発者」としての自分なりの在り方も形成されたように思います。
嫌な顔ひとつせずに笑顔で依頼を引き受けてくれる人にはまたお願いしやすくなる、不注意で伝達が漏れてしまったという時に仕様を補完してタスクを進めてくれる人に安心感を感じる、どんなに忙しくても必ず期日までに要件や素材をいただける人への信頼関係が生まれる等々、経験や技術以外の要素も大きく影響しているというのは、これまで社内外の色々な人と関わってみても感じることです。

ディレクターとしてエンジニア組織を強くしていきたい

入社から1年が経ちましたが、会社全体で "生産性を最大化しよう" という空気を日々感じています。
エンジニアドリブンを謳うだけに、働く時間に占める開発業務の割合を最大限に確保しようというエンジニアの気持ちが強いです。例えば新規の案件では簡単なキックオフを行うだけで、あとは各エンジニアが自分のすべきことを認識して自発的にプロジェクトを進めている印象です。
一方で、社内でお互いの業務内容や進捗については毎日共有しているので、進行中行き詰まる時があっても直ぐに相談できる環境です。その際も設計方針や実装方法など大抵のことは代表の西坂やチームのリーダーで見当がついているので簡潔に済みます。
社内に浸透している意識と近い距離に技術に精通した人間がいることの両方が今の残業ゼロに近い形を実現できている秘訣だと、他の会社も見てきたからこそ理解しています。
会社全体として高効率な反面、それぞれの相談が重なった時に一部のメンバーに負担が掛かりがちでもあるので、開発チーム全体の底上げやリーダーを任せるメンバーの補強がムーブの当面の課題ではないでしょうか。

お陰様で、最近では開発案件だけではなくディレクションやプロジェクトマネジメントが必要とされる案件も増えています。先述の課題も踏まえ、私自身がディレクターチームの増員・強化やメンバーの育成に努めることで、ディレクターという立場から会社の成長を支えたいです。


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