【イベント等紹介】今年は安部公房生誕100周年
…という題名だけだとハァそうですかという感じだが、
それに合わせて週刊新潮さんなどがいくつかの動きをしているので、紹介したい。
1.小説がKindleで販売されるようになりました
彼の小説は長いことKindleでは見られなかった。
今年の4月くらいに一斉にKindleで置いてくれるようになった。これで宣伝もしやすくなって嬉しい。新潮社から出版された作品だけかも知れない。
Kindleの検索で、やっと岩田英哉氏の本だけが並んだリストから解放される…これまたたまらなく嬉しい。
※別に恨みはないのですが、安部公房の名前で検索して違う人の本しか出てこないことには長年イライラしていたため。
2.特集がありました
芸術新潮の3月号で、"わたしたちには安部公房が必要だ"と称し、
彼の生誕後100年たった今、改めて彼の作品の魅力を解説していただいている。キーワードによる作品の分析や、解説者による10作品の紹介などが述べられている。
その中で、初心者に勧める1作として"人魚伝"を挙げているところが印象深かった。僕は過去に初心者に"壁"を勧めたことがあった。日本語が平明で観念的な描写が少ないため。しかし、どうもあまりハマってくれなかった。
その理由の最たるものとして…特集でも書かれていたが、"壁"はストーリーが相当奔放であり、ここを受け入れるハードルが結構高いのだということ。
くそ、負けたなと思った。
何なら1冊全部を安部公房の作品の話で埋め尽くしてほしい…とも思ったが、
満足度の高い特集です。
3.Outputをしてくれている人
Youtubeでアサヒさんという方がいて、この辺の話を詳しく説明してくれた。僕が2. に書いた芸術新潮を買ったのも、彼の紹介動画を聞いて飛びついたという背景がある。
彼のOutputそのもの(安部公房を扱っていない動画)には興味を持っているわけではないのだけど、安部公房を愛する読書家としての親近感はものすごくある。
彼の方が早くOutputしているし、今も芸術に触れ続けている方のようなので安部公房関連のリサーチのアンテナの高さ、情報量の豊富さは比べるべくもないが、Youtubeを見なくてnoteを見る人にはこの情報を届けたいということ。
4.今年開催予定のイベント
芸術新潮に書かれていたことの転記ですが…
・新潮文庫で、未発表作品と未完成の作品の文庫が発売されます。
・写真集が出る予定のようです。(今夏とされている)
・石井岳龍監督による映画『箱男』が公開されます。公開時期は記載なし
※何かのTV番組で緒川たまきが戸山葉子役をやっていたものも、最後まで作ってみてほしかったのを思い出した。
・生誕100年 安部公房展が県立神奈川近代文学館で開催されます。(10/12~12/8)
5.おわりに
10代の頃に安部公房の作品に傾倒してずいぶんと経ち、この間にそれなりに他の作家の本も読んできたつもり。しかし、僕にとってのベスト作家の地位を1度たりとも譲ったことは無かった。
・今からでも芸術新潮の3月号を買って特集を読みましょう。
・腰が重いかもしれないあなたもイベントに足を運びましょう。
今年全力で乗っからなかったら、次は当分ない。
自分も年甲斐もなく?このムーブメントに乗っかっていく。
僕がインフルエンサーであったなら、もっと多くの人に届く宣伝が出来たのだが。
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