雨だからこそ

ザザザザ……

聞きなれない音に思わず窓の外をみれば、突然土砂降りの雨が降っていた。

梅雨入りした途端、連日大雨が続いている。
昨日はスナック菓子が急に食べたくなったけど、雨がひどくて買い出しを断念した。
今日は今日で映画を観に行きたかったけど、最寄りの映画館までの移動手段が電車のみ。その電車が大雨の影響で止まるか止まらないか、そんな曖昧な空模様だったので大人しく諦めて、自宅でパソコンを開いている。

とはいえ、雨も悪いことばかりじゃない。
まず、紫外線を気にしなくていい。
先日書いた記事のように、雨音を聴きながら家でぼんやりするのも嫌いじゃない。
最近、もうひとつ「雨だからこそ」を見つけた。

雨だからこそ、カフェに行きたい日がある。

カフェ・喫茶店に行く理由は人それぞれ。
待ち合わせかもしれないし、暇つぶしかもしれないし、デートだったり人としゃべり足りなくて訪れることもある。

私はだいたい一人で向かうけど、雨の日は人が少なくて好きだ。
最近の私のように、雨だと外に出かける気になれない人一定数いるはず。
だからこそ、雨の日にいるお客さんは、「本当にこのお店が好きで雨の中来たんだろうな」と勝手に親近感がわく。

手帳を書いたりSNSを見たり本を読んだり、ぼーっと考え事をしたり。
普段と過ごし方が変わるわけじゃない。だけど何故か、いつもより満たされた気分になれる。
その気分に浸るため、裾が地面につかない服を選んで、空の色に負けないようにいつもより明るい色でメイクをしてみる。

いざ出かけてみれば、すでに「やりたいことを達成しつつある自分」に満足して、大好きな白の紫陽花も見つけてハッピー。
雨の日だから感じられる幸せを、この梅雨は探していこうとおもう。