どうでも良い理由で担降りした話
顔の良いアイドルが推しだった。自分の推し遍歴の中で使った金額もかけた時間もずば抜けていた思う。デビュー前のときからずっと。
デビューが決まった時は涙が出た。やっと報われたと思った。美しいのに少し抜けているところが好きだった。偶像なのに自分に近い存在な気がしたから。沼にはまるのは一瞬だった。
かけれる限りのお金と時間をかけて推している時間は幸せだった。でもちょっと違和感はあった。彼のまわりがそつのない人間ばかりだからと誤魔化し続けていたけど、それは少しずつ大きくなって、あるとき