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ローカルオーケストラの魅力

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本日は、伊勢原市民文化会館にて、平塚フィルハーモニーの演奏会でした!

プログラムは、レナード・バーンスタインの「キャンディード序曲」で華々しく幕を開け、コープランドのバレエ組曲「ロデオ」(ボクは、初めて聴きました)そして、ボクが大好きなドヴォルザーク、有名な交響曲第九番「新世界から」。
テーマを「アメリカ」に絞った、非常に面白い曲目でした!
まさか、12月に、ベートーベンじゃなく、ドヴォルザークの第九交響曲を聴くことになるとは思ってもいませんでしたが笑

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神奈川県中西部には、厚木市、海老名市、大和市、座間市、平塚市、伊勢原市、秦野市、更には、相模原市、鎌倉市、藤沢市、横須賀市、逗子市、小田原市、まで含め、相当な数の「行政市」があり、生まれながらの神奈川県民か、神奈川マニアでなければ、その位置関係を把握している人は少ないでしょうね。
しかし、ボクが住んでみて、非常に良かったのは、その各市に、それぞれのアマチュアオーケストラが存在すること。

悪い意味で語られることの多い、日本の箱モノ行政の恩恵に与っている、といいますか、徒歩や、自転車で、あるいは、電車で数分のところに、非常に立派なホールがあり、そこで、時には入場料無料!や500円!から、高くても1~3千円のお値段で、気軽にオーケストラの演奏を楽しむことが出来る!!

地方都市にも、アマチュア楽団はありますよね。ボクも、岡山にいた頃、一番聴いたのは、「岡山ジュニアオーケストラ」でした。それに、岡山交響楽団の発足当初から聴きに行った覚えもあります。
しかし、「行政市区」の単位面積が大きい地方都市では、「気軽に」他の市区の演奏を聴き比べることは難しいと思います。
その辺りの規模感と、各オーケストラの完成度は、神奈川県くらいの規模が面白いのではないかと思うのです。

あのね、東京都内で注目される、有名クラシックオーケストラの、チケット代は、高すぎるよ!!S席が、20,000円!?ふざけんじゃないよ!!
まぁ、クラシックコンサートに限らず、ロックやJAZZ含め、日本のコンサートチケットは高すぎるよね!!

クラシック音楽好きとして申し上げたいのは、クラシックコンサートに気軽に親しむ感じが、非常に心地よい。

学生の頃、ベルリンに行って、ベルリンフィルハーモニーを聴きました。
学生のユース料金というのもありましたが、約1,500円の入場料で、ヴィンヤード型のコントラバスの手が届くくらい近くの真後ろ、非常に重低音がよく響く席で、ベルリオーズ「幻想交響曲」を聴きました。その翌日も、チケットも買わずにふらっとベルリンフィルハーモニーに出かけて、当日券を手に入れ、ドイツ語しかできないおばあさまが、「gut!gut!」と叫ぶ隣で、ドヴォルザークの交響曲第8番を聴きました。

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チェコ、プラハのルドルフィヌムの写真です。
チェコフィルハーモニーを、「プラハの春」音楽祭のプログラムの中で聴きましたが、チケット代は、自分でネット予約すれば、5,000円くらいじゃなかったかな?
トヴォルザークの「チェロ協奏曲」を堪能させていただきました!
まぁ、「プラハの春」音楽祭の中でしたから、着飾ったドレスの観客もいらっしゃいましたが、プラハ市民が年に一度、恒例の「音楽祭」を、気軽に楽しんでいる感じは、伝わってきた気がします。

クラシック音楽について、ボクは楽器を演奏できないし、そんなに良し悪し語るほどではございませんが、下手に、日本に来日して、同じプログラムを何日も、下手すりゃ日本各地巡回しながら、こなしている、S席20,000円の来日オーケストラよりも、半年、1年に一回の演奏会に向けて、猛練習をしているアマチュア交響楽団の方が、熱のこもった演奏は期待できると思いますよ。

10月にも演奏を楽しませていただいた、伊勢原フィルハーモニー、2012年、第2回定期演奏会で、有名なベートーベン交響曲第5番「運命」を演奏しましたが、こんなに粗削りでハラハラする「運命」を聴いたのは、初めてでした笑。いや、いい意味で、演奏者が一生懸命なのが伝わってきましたし、このまま、コーダに行かずに、永遠に「運命」を演奏し続けるんじゃないか!?という!!!
そして、回を重ねるごとに演奏は上手くなっていって、何だか自分の街のオーケストラ!!という愛着が湧いてくる次第です。

あと、オススメ!?嫁様の妹さんがメンバーでもある厚木交響楽団は、歴史もある安定のオーケストレーションを聴かせてくれます!近現代のボクも初めて聴くような難曲!?も、そつなくこなす、厚木交響楽団メンバーは、本当にアマチュア!?というくらいの完成度!!
本日の、平塚フィルハーモニーも、初めて聴きましたが、目を閉じるとそこにアメリカの荒野が広がってくる名演奏でした。

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神奈川のローカルオーケストラを聴いて、ホールの外に出ると、そこには普段の神奈川県中西部の田舎が、なんだかヨーロッパの地方都市に旅をしたような、そんな気分にさせてくれるわけです。

年に1回、手持ちの一番高い服を着て、S席20,000円の来日オーケストラを聴いて、演奏会の後、高いフランス料理を予約して、必死に現実逃避するのがクラシック音楽の楽しみ方じゃないのですよ!
あえて書きますが、来日するオーケストラは、その国を代表するベルリンフィルハーモニー、ウィーンフィルハーモニー、チェコフィルハーモニーの、代表メンバーじゃなく、2軍メンバーだったりしますからね。。。

季節ごとに、自分の地元オーケストラの名演を楽しんだ方がよろしいのではないかと思うわけですが、いかがでしょうか?

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