DTM用語:インピーダンスとは
■はじめに
そもそもインピーダンスとは、交流回路における電気の流れにくさを表します。ここではそれが楽器や音響機器にどのような影響を及ぼすのかを書きとめています。
■インピーダンスとは
交流回路における電気の流れにくさであり、単位はオーム(Ω)で表されます。いわゆる抵抗を意味しますが、交流回路ではコンデンサやコイルもまた抵抗と似た働きをするため、厳密にはレジスタンス(抵抗)とリアクタンス(コンデンサやコイル)の総称となります。
インピーダンスは、その値が高いほど電気が流れにくくなります。つまりインピーダンスが高いほど電流は小さく、伝わる音もまた小さくなります。
■音響機器におけるインピーダンス
例えばアンプとスピーカーのように、音響機器の多くは異なる音響機器と接続することを前提としています。接続とは情報を電気信号でやり取りすることに他ならず、インピーダンスはその電気信号がどれだけ流れるかの指標とも言えます。
この時、出力側と入力側のインピーダンスが同じことをインピーダンスマッチングと呼び、最も効率よく電気信号を伝達することが出来ます。
しかしながら、現実には異なるインピーダンスの音響機器を接続する場面が多いため、その場合は出力側が入力側のインピーダンスより低い、いわゆるロー出しハイ受けと呼ばれる接続が原則とされます。
逆に避けたいのは、出力側が入力側のインピーダンスより高い接続です。この状態で接続すると、音が極端に小さくなったり音質が変化してしまったりと、少なからず音に悪影響を及ぼすばかりか最悪機器の故障に繋がります。
とは言え、必ずしも出力側が入力側のインピーダンスより低いとは限らず、機器によってはどう足掻いても出力側が入力側のインピーダンスより高い場合があります。その場合はダイレクトボックス(DI:ダイレクト・インジェクション・ボックス)と呼ばれるインピーダンス変換器を利用することで問題を回避することが出来ます。
ちなみに、ダイレクトボックスではアンバランス信号からバランス信号への変換も行われるため、ノイズが乗りにくくなるという利点もあります。
■おわりに
最後まで読んで頂き有り難うございました。あくまで個人的備忘録ですが、何かしらの参考になれば幸いです。