Massive奮闘記 6週目:サイドチェインを深掘りしてみる
■はじめに
ここは、シンセについてド初心者の私が、物欲に負けて購入したMassiveを使って手探りで音作りに挑む過程を書き記したものです。
今回もまた前回に引き続きSynth画面における基本操作のひとつ、モジュレーションスロットの謎に迫りたいと思います。まあ、謎なのは私が分かってないだけなのですが、今回はいつも以上に手探りなため、前回にも増して長文になる可能性がありますが何卒ご容赦ください。
■前回のおさらい
Synth画面にあるやたら目につく謎の黒いボックスはモジュレーションスロットと呼ばれます。
赤く塗られた部分がすべてモジュレーションスロットであり、ここには「センターウインドウ上部にある青色または緑色で記されたモジュレーションソース」や「マクロコントロールセクション左上にある黄色で記されたモジュレーションソース」、さらには「マクロコントロールセクション右にある8つのツマミ」を割り当てることが出来ます。
これらの割り当ては、コントロールする側(モジュレーションソースやツマミ)の右にある十字アイコンをクリックした後、コントロールされる側(パラメータを操作するツマミやセクションおよびピッチ)のモジュレーションスロットをクリックすることで簡単に行えます。
ただし、ツマミに割り当てた場合はモジュレーションスロットを上または下にドラッグしてその操作範囲を設定する必要があります。
この時、ツマミが指す位置が開始点となるため、開始点より左側に操作範囲を設定した場合は、コントロールする側のツマミとは逆方向に作用するため注意が必要です。
例えば開始点を左上にして右側に操作範囲を作成すると、コントロールする側のツマミと同じ右周りに作用します。
ちなみに、モジュレーションスロットをダブルクリックすることで操作範囲をリセットつまり消去することが出来ます。
■モジュレーションスロットの下にある謎の文字
さて、今回はモジュレーションスロットの下にある「-」および「SC」と書かれた謎の文字を紐解いていこうと思います。「SC」をクリックすると白字に、「-」をクリックすると白字になると同時に「▲」に、さらにクリックすると「▼」になりますが――なんのことやらさっぱりわかりません。
マニュアルによると、どうやらSCとはサイドチェインのことのようで、「ここは他の割り当てられたモジュレーションソースの値に影響を及ぼすモジュレーションソ ースを割り当てることが可能なモジュレーションタイプ」なんだとか。
なるほどわからんヽ('∀')ノ
いかんせん日本語が不自由なマニュアルなので、まずは言わんとしてることを汲み取る必要があるのですが――おそらく「ここ」というのは「SC」と書かれたモジュレーションスロットを、「他の割り当てられたモジュレーションソース」は「-」と書かれたモジュレーションスロットを指しており、つまりは「「SC」と書かれたモジュレーションスロットに割り当てられたモジュレーションソースは、「-」と書かれたモジュレーションソースに影響を及ぼすよ」と言いたいようです。(なんとも回りくどい説明だこと)
■サイドチェインとは
さらに難読マニュアルを読み進めると、どうやら「SC」と書かれた部分をクリックすることでサイドチェインが有効になるみたいですが、そもそもサイドチェインってなんだっけ?と記憶が曖昧なため、あらためて調べてみました。つまるところサイドチェインとは――
らしいです。どうしてもサイドチェインと聞くと、「バスドラと重なったベースのアタックタイミングをずらしてバスドラを際立たせる」といった結果イメージが強いですが、本来はコンプレッサーのようなエフェクタで対象となる音への掛かり具合を調整する行為そのものを意味するみたいですね。
踏まえて考えると、「「-」モジュレーションスロットにセットしたモジュレーションソースの掛かり具合は、「SD」モジュレーションスロットにセットしたモジュレーションソースで操作することが出来る」といったところでしょうか。
■実際に試してみる
なんて、あれこれ考えても始まらないので実際に試してみました。まずはNew Soundにて新規状態にした後、フィルターセクションのLowpass4フィルターを選択します。当然ながら、この状態で鍵盤を押してもLowpass4を通過した音しか鳴りません。
次にCutoffの「-」モジュレーションスロットに5LFOをセット、モジュレーションスロットを上にドラッグして開始位置の右側に操作範囲を指定します。この状態で鍵盤を押すと、操作範囲にLFOが適用された音つまり周期的にうねりのある音が鳴ります。
さらに、これをマクロコントロールセクションにある2番目のツマミで操作出来るよう「SC」モジュレーションスロットにセットします。
その後、「SC」をクリックしてサイドチェインを有効(白字)にしてみるも、この状態ではまだマクロコントロールセクション2番目のツマミを操作したところで、音には特にこれといった変化はありません。
これは、サイドチェインの対象となるモジュレーションスロットが指定されていないからであり、対象となるモジュレーションスロットの下にある「-」をクリックして「▲」表示に切り替えてやる必要があります。
これでようやくサイドチェインの設定が完了です。しかしながら、いざ鍵盤を押してみても、今度は何故かLowpass4を通過した音しか鳴りません。
なんでやねんヽ(`Д´)ノ
と思ったのも束の間、マクロコントロールセクション2番目のツマミがまだ開始点のままでした。つまり、現状「サイドチェイン効果はONになっているがその掛かり具合はゼロの状態」なので、鍵盤を押してもLowpass4を通過した音しか鳴らないというわけです。ならばとばかりに、今度はマクロコントロールセクション2番目のツマミを右へと動かしていくと――徐々にLFOが適用された音つまり周期的にうねりのある音へと変化していきました。
■なんとなく分かったこと
前述した通り、サイドチェインと聞くとどうしても「バスドラと重なったベースのアタックタイミングをずらしてバスドラを際立たせる」といった結果イメージが強すぎて混乱しがちですが、ようするに――
というのが、Massiveにおけるサイドチェインの役割と考えて差し支えないように思います。もっと簡単に言うと――
と言ったところでしょうか。
■おわりに
今回は変化が分かりやすいMACRO CONTROLのツマミで操作しましたが、モジュレーションソースならどれでも操作可能です。ただ、知識不足過ぎて他のモジュレーションソースだと結果が想像しにくいんですよね。例えば初期状態でセットされているMACRO CONTROL1番目のツマミで操作すると、すでにビブラートの設定がされているため、分かるけど分かりにくい結果に戸惑いを隠せません。むしろ、そうした複合効果こそが音作りに繋がっていくのでしょうが――ド初心者なのでまずは単純な結果が欲しいのです。はい。
最後まで読んで頂き有り難うございました。