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Vtuberのメインコンテンツとは〜ぽんぽこ24「有識者会議」をうけて〜

先日行われたぽんぽこ24の番組内で行われた、「有識者会議」を見て、現状のVtuberがどういうコンテンツかを考察し、今後の展開について考える。

有識者会議での話題

Vtuberである、オシャレになりたい!ピーナッツくんと甲賀流忍者ぽんぽこの2人が主催の「ぽんぽこ24」が8/14〜8/15にかけて開催された。

第3回目の大人気企画であり、様々なVtuberがこの企画に参加し、お祭りのような位置付けとなっている。

その中で、Vtuber界隈に造詣がある有識者が集まり、最近の話題や問題について語ると言う番組がある。

そこで上がった話題を簡潔にまとめると以下のようになる。

・Vtuberの演者交代問題

・動画より生放送が伸びている理由

・市場拡大の方法

ざっと書き出すとこんな感じです。

これを元に今のVtuberの姿を考えていきたいと思います。

技術面からみたVtuberというコンテンツの魅力

早速、結論から行きます。

Vtuberは「対話」のコンテンツとして現状成立しています。

なぜなのか。

技術面から見ていくと、VtuberはLive2Dで絵に動きをつけ、FaceRigというソフトで顔認識し、顔の動きを絵に連動させる技術と、3Dを使って全身を動かす技術が使われています。

現状こういった技術を用いた配信方法している人を「Vtuber」と呼び、それ以外は「YouTuber」や「ニコ生主」と言われる配信者に分類されます。

これらの技術により何を可能にしたのか。

それは「顔を見る」ことです。

人の顔をみて、得られる情報は思っている以上に膨大です。

顔を見ることで得られる「表情」によって相手がどう感じているかなど、声色だけでは掴めきれなかった「相手の感情」を得ることができるのです。

これにより配信に欠かせない要素である「リアクション」にリアル感が増し、そしてなにより、表情が読み取れることにより、もっとリアルな「対話」を実現したのです。

「人間性」や「人間関係」のコンテンツ化

よりリアルな「対話」を実現したことにより、これまでの「配信」の形が変わっていきます。

まず、今まで一方的な「受け手」であった「リスナー」との対話ができるようになります。

「表現者」と「受け手」が交わることにより、新たな表現が生まれていき、それを積み重ねることにより絆が深まっていくのです。

さらには同業者である「Vtuber」同士の「対話」もリアルなものになり、「人間関係」が鮮明に表現され、新たな可能性が生まれるのです。

このように、よりリアルな「対話」を実現したことにより、発信する側の「人間性」やその人が作り出す「人間関係」が魅力的に映っていくのです。

Vtuberが活きる配信とは

「対話」を主軸とし、「人間性」や「人間関係」を魅せる方法して、現状「生放送」が一番の方法だと思います。

「生放送」の場合、どうしたって他者と関わる必要があります。

「動画」は編集や加工で自分の世界を作り上げて、納得のいく状態で発表することができますが、「生放送」はそうはいきません。

リスナーからの発信があったり、コラボ相手からの反応があったりと、常に外ととの接触があり、その人のありのままの表現が映し出されるのです。

そのため配信される内容もそれに沿ったものになります。

Vtuber界隈でよくやられるゲームといえば「PUBG」「Minecraft」最近だと「Project Winter」が人気です。

これらのゲームは、ゲーム中もリスナーやコラボ相手と「対話」する間があり、そこで様々な話が展開されるため、人気となっています。

また、人気な任天堂のゲームも人気で、「大乱闘スマッシュブラザーズ」「スプラトゥーン」「マリオカート」などなど。しかし、これらのゲームは先に挙げたゲームよりゲーム展開が早いため「対話」をする間が少ないため頻発して配信されませんが、任天堂の作るゲームとVtuberの配信と相性がいいのは事実だと思います。

「対話」を通じて「人間性」や「人間関係」を映すためには「動画」ではなく「生放送」が適していて、そのため「生放送」の方が伸びがいいのではと考えます。


話は逸れますが、ニコニコ動画が流行った理由も「対話」が鍵だった気がします。

作った動画に「コメント」によって表現を共に作る、参加する、擬似的な対話が可能なプラットフォームだったからこそ、あれだけ一世を風靡したのではないかと思います。

「人間性」コンテンツによる弊害

「対話」が重視され、「人間性」や「人間関係」がコンテンツ化されたことによって、様々な問題も出てきました。

やはり大きな問題は「Vtuberの声優の交代問題」ではないでしょうか。

「対話」で築き上げてきた関係を作ってきたのはやはり中の人と呼ばれる「演者」が1番関わってきます。

それが突然その人じゃない人が同じ格好をして現れたら嫌悪感や違和感を感じてしまうのは必然です。

「対話」をしてきたのは、その人であり、入れ替わった人じゃないのです。

中の人が変わった瞬間、これまで築き上げてした「人間性」や「人間関係」は消失し、一からのスタートとなるのです。

もう一つの大きな問題は「新規獲得の難しさ」です。

今後のVtuberの展開

「人間性」を見ることや「人間関係」に魅力を感じるには、その人を長く見続けることが必要です。

新規の人が入ってきたときに、「人間性」や「人間関係」を一番の魅力として伝えるには至難の業です。

やはりフックとして最適なのは目に見えやすいコンテンツ、「歌」や「ゲームスキル」、「トーク力」「絵」などなど。

個々人の持っている、万人ウケのする分かりやすいコンテンツを持っていないと、どの業界もそうですが、生き残っていくのは難しいし、新規の人が入ってきません。

「対話」が魅力であるVtuberではありますが、地の魅力を追い求めて、リスナーはそれを外部に発信していく姿勢が今後求められるのではないでしょうか。

まとめ

技術の進歩により、リアルな「対話」を実現し、それをもとに新たな表現を作ったVtuber。

しかし、月日が経つにつれ、「対話」をしてきた人同士での繋がりは深まる一方、その外にいる人たちとの隔たりは深まっていってしまいます。

この溝をどのように埋め、界隈の幅を広くしていくのかを考えるのが、今1番大事だと、1リスナーとして感じています。

月の石

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月の石
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