我慢をしたことによるメリットとデメリットや我慢の代わりになるものを考える前に我慢を良しとするこの社会について考えてみよう
昔、Twitterでこんなつぶやきを見つけました(細かい文言は違うと思いますのでざっくり受け止めてください)
いい歳して未婚の人は我慢が足りない人と認識して書類選考では不利
これ、採用人事を担当している人のつぶやきですよ。
いや、既婚者の人でも我慢強くないやついっぱい見てきましたけど?
いやいや、いい歳って幾つを基準にしてるんだよ
いやいやいや、結婚できる基準って我慢なのかよ!
いやいやいやいや、そもそも我慢ができる人っていいことなの?
と、どこから突っ込んでいいのかわからないこのご意見。
結婚している人は我慢できる人というなんの根拠もない意見については、ややこしくなるので一旦置いておきましょうか。
まず
我慢できる人=良いの考え方ってかなりヤバイと思うのです
では、我慢できる人と我慢できない人をそれぞれ対比してみましょうか。
上司に指摘されたことにイラっとしてもグッと堪える
上司に指摘されたことにイラっとしてその場で言い返す
上司に指摘されたことにイラっとして不貞腐れる
上司に指摘されたことにイラっとして仕事を辞める
1の場合、上司にとっては良い部下です。2の場合、上司にとってはめんどくさい部下ではありますが、理不尽な内容だったり、勘違いによるものだったりした時、部下が納得するためには必要なフェーズかと思います。3の場合、めちゃくちゃ面倒臭い部下ではありますが、いなくはないですよね、、、。4についてはもはや困るのは本人ですね。会社がやっと育てたところで辞めたから困るという話はもしかしたらあるかもしれません。
相手を変えてみましょう。
お客様が面倒なことを言い出して、イラっとして堪える
お客様が面倒なことを言い出して、イラっとして言い返す
お役様が面倒なことを言い出して、イラっとして不貞腐れる
お客様が面倒なことを言い出して、イラっとして仕事を辞める
これらは、先ほどの解説の「上司」を「会社または上司」、「部下」を「社員」に置き換えたらほぼ同じですね。3、4についてはお客様の前で出すか出さないかくらいの違いでしょうか。
では、最後に相手を部下にしてみましょう。
…
……(頭の中での置き換え待ち)
結果、「我慢できる人=会社にとって都合のいい人」なのでは?
と思ったのは私だけでしょうか?
あ、人事の人や会社を否定しているわけではないのですよ?
だって当然じゃないですか。
上司やお客様が理不尽なことを言っても我慢し愚痴もこぼさず、部下が不貞腐れたり仕事をミスっても怒らず我慢して優しく育て、会社のために働いてくれる人
が、会社、ひいては人事にとって有用なのは仕方がないことです。
こんな人たちばかりが社員だったら、人事は面倒なことに巻き込まれないし、定着率も上がり、退職率も下がる。
控えめに言って最高。
だけど、我慢ができる人≠仕事ができる人 なので、我慢できる人ばかり採用していて会社が発展するかというと、それはまた別のお話です。
しかし、世の中には様々な会社がありますし、私も何社も渡り歩きましたが、仕事ができない人ばかりでも世の中の流れに乗っかって発展する会社があるのも事実なのです笑
そのため、会社によって採用する人種の優先順位が違う、ということはあってしかるべきだ、という事実をまず忘れないでください。
我慢は自分のためにするもの、誰かのため、ましてや会社のためにするものではない
我慢は自分のためにするからこそ生きるのだと思うのです。
勉強嫌いだけど、今後の自分のために我慢して勉強する
美味しいものばかりを食べるのを願掛けのために我慢する
好きな人と一緒にいるためにワガママを我慢する
欲しいものを買うために節約という我慢をする
人によって優先順位はバラバラです。
しかし、我慢が頭をよぎった時、考えてみてください。
あなたが我慢で得られるもの、あなたが我慢で失うもの
どちらが大なり小なりでしょうか?
我慢で得られるもの>我慢で失うもの
だったらしっかり我慢してください。
きっと、我慢した分、得られたことは大きく返ってきます。
我慢で得られるもの<我慢で失うもの
だったら、今すぐやめてください。
それが時間なら今すぐ!
時間だけは、失って取り戻すことができません。
時間を失ってまでも得たいものって案外少ないものですよ。
我慢は美徳ではないし、我慢は報われるものではありません。
あなたにとって意味のある我慢だけが、美徳であり、報われるものなのをお忘れなきよう。
そしてその我慢に意味があるものかどうかを決められるのは、あなただけなのです。