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行事と希少性

年の瀬が近付いてきました。
来週はクリスマス、暦の関係で土曜から休みに入る人にとってはもうすぐに大晦日にお正月です。
歳を重ねるごとに一年が早く感じ、一つ一つの行事の希少性が薄れて行くように感じます。
体内時計は歳を経るごとに早くなると言われますが、それだけではありません。

行事の希少性が少しずつ失われていっているのです。
例えばかつての正月三が日は全ての商店が店を閉めていました。
三十日もしくは三十一日までに全ての用事を済ませて家に籠る準備をしなければ大変な目に遭うので、買い物が一大行事になっていましたし、外に出ても娯楽がないので自然に家族と過ごしていました。
三日から開ける店、二日から開ける店と、他店が閉めているのを商機と捉えた企業が正月を返上し始めたことで一大行事からセール期間の一つになってしまいました。

子供達にとってのクリスマスも親との距離感で変わってきました。
ゲームや漫画で育った親の家庭はクリスマスでしか強請れない親に理解されない娯楽への投資という概念がなくなりました。
誕生日も同様です。

特別な日になるから特別なことをする、特別なことをするから特別な日になる、そんなサイクルが薄れたからこそ希少性は薄れてしまったのです。
新年を迎えるまで十日を切りました。
あなたは正月を特別な日として過ごしますか?
それとも日常の延長にしますか?

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