安定とは何か
安定した仕事に就きたいという声を聞きます。
不安定どころか右肩下がりの衰退が予測される現環境において、変わらずにいられる安定感は誰もが望むものです。
では安定とはなんでしょう。
初任給からずっと同じ給与が続くことは安定とは言いません。
毎年着実に給与が上がっていくのなら安定かもしれませんが、出産や育児、子供の進学など短期間に出費が重なる状況に対して対応できるとも限りません。
大企業なら、銀行員なら、公務員ならと言われますが安定を約束するものではなくなってきました。
安定とはそもそもどこにあるものなのでしょう。
かつての安定といわれた大企業や銀行員は地面の上に立つ大きな建物のようなものですが、今は地震が発生しているような状況なのです。
全てが揺らぐ可能性を秘めています。
揺らぐ環境においても安定するもの、例えば揺れる電車で掴まらずに立てるバランス感覚は体幹によるものです。
揺らしても載せた飲み物が溢れないお盆は持ち手の柔軟さが活かされています。
外側が揺らぐ環境においては、内側である自分が揺らがない強さと柔軟さが大事になるのです。
安定した仕事を求める時、あなた自身は安定しているでしょうか。
自分が不安定だから安定する場所を求めようとしても、世の中の全ては不安定と不安定の均衡で成り立っていますから、あなたをいつまでも助けてくれるとは限りません。
安定を求める為の最短距離は自分自身の体幹である軸を鍛えて、変化に柔軟であることなのです。
変わり続けることこそが今の世の中での最大の安定なのです。