粋生美月

込み上げる想いに気付いたら、言葉を紡ぐ瞬間。書くことは衝動。衝動は欲望。ノンバイナリー…

粋生美月

込み上げる想いに気付いたら、言葉を紡ぐ瞬間。書くことは衝動。衝動は欲望。ノンバイナリーです。HSPとADHDでもあります。関西生まれの関西育ち。この星に生まれてもう半世紀。心は永遠にひよっこのまま。

マガジン

  • お気に入り

  • ワタシノコト

    自己紹介代わりに。自己分析系をまとめました。

  • 短編物語

    短編小説として書いたもの集めました。

  • ユウとカオリの物語

    LGBTQ+当事者カップルの2人が描く恋愛小説。ユウ目線でのお話と、カオリ目線のお話を2人で書きあっています。セクシャルマイノリティの世界ではない、ごく日常の中で出逢った2人の物語。第2章ではジェンダーやセクシャリティ、その他マイノリティの世界を当事者目線で描いていきます。

最近の記事

  • 固定された記事

ノンバイナリーと格闘技

ノンバイナリーという言葉が突然にしっくりきたのは、自分は子供のころからずっと、男女二元論に苦しめられてきたからなのだと。小さい頃はどっちでもよかったはずの性別が、男女どちらかに振り分けられてしまう違和感。思い返せばその違和感は、成長とともに増していくことになったのだと。 思春期に入ると自分が好きになるのが全て女性だということに気づいた。長い期間、いじめられた経験が多かった小学生の頃。10代のわたしは正直ずっと、甘えさせてくれる女性を探し求めていた。 20代になってセクマイ

    • 禁酒

      実は今わたしは「禁酒中」なのである。 「禁酒してるんだ」 そう、色んなところで色んな人に、言いまくってるわけなのだが、それはまぁ、わたしなりの「作戦」なのである。 まぁでも・・・ だーーーーれも、 「結果出せるほどは続かないだろう」 そう思ってる感は伝わってくる。 「あ、信じてないなコイツ......」と、思う場面はめちゃくちゃ多い。 「えーー?あなたが禁酒ぅ???(一_一)」 「ちょっとだけの休みみたいなもんでしょ?」 「でも次の宴会では飲んでそうですよね!」

      • 闘う者 闘わない者

        この歌詞が全て、なのだと思う。 その場で闘いあう人は 思いを主張すればいい。 ずっと闘ってきたその人には 主張する権利がある。 その主張が受け入れられなくても 闘い続ける限り、 何かを得らえる日が必ず来るはずだ。 だけど・・・ ※引用を忘れていたので書きなおし。  ついでに思うことを追加。  以下は数日前にあげた、  詩のようなエッセイのような。  少し修正した。 闘う人が好きだし 闘う自分でいたい 闘うその場所で起こるその全ては 闘った者にしかわからない 観る人の

        • 衝動

          ドンドンと扉叩く衝動を 宥めすかして夜が更けていく

        • 固定された記事

        ノンバイナリーと格闘技

        マガジン

        • お気に入り
          5本
        • ワタシノコト
          6本
        • 短編物語
          6本
        • ユウとカオリの物語
          34本

        記事

          詩│花火

          花火が咲いた 花火が笑った 君を感じた 君が薫った 一瞬の静けさが 僕をそっと包んだ あの頃の君が 夜空に咲いた花を眺め 心に僕を浮かべて 少し寂し気に微笑んでた この音が この花が 僕を包んで 君を包んだ 花火が咲いた 花火が笑った 君を感じた 君が薫った 一瞬の静けさが また僕をそっと包んだ 感じた君は 優しい笑顔だった 感じた君に 寂しさはなかった あれから3年 同じ空の下で 今日も見上げる花火は 今日も僕らを包む あの頃見上げた想いをまた キラキ

          切り替えスイッチ

          noteでフォローしている方の記事を読んだりしていて、ふと、自分の子供の頃もよく似た状態だったのかもしれない、という思いになった。彼女が心理系に詳しい人なのだけれど、彼女も同意見だった。 数年前に受けた心理カウンセリングでのこと。性別や国籍、表情など多種多様な子供が、1枚1枚描かれた数十枚のカードを前に出されて先生から 「子供の頃の自分に一番似たカードを選んでください」 と言われた。わたしがカードを順番にしばらく見ながら戸惑っていると先生からまた、 「1枚じゃなくても

          切り替えスイッチ

          《ユウとカオリの物語》番外編:素敵な人たち

          「今から練習、行ってくるよ!」 仕事を終えた僕は最寄りの駅から電車に乗って、カオリにLINEした。仕事終わりのジム練習。少し間が空いて久しぶりになっていた僕は、ワクワク感ににやけながらスマホを握りしめていると、カオリから返事が来た。 「行ってらっしゃい(^^)」 フフ...... 付き合い始めのカオリは、メールもメッセージもえらく短い文章が多かったんだよね。絵文字も使う習慣がなくってさ。だから僕は、「短い文章の時は、最後に絵文字を付けるのは相手への気遣いだよ。文章だけ

          《ユウとカオリの物語》番外編:素敵な人たち

          詩│言葉の色と風

          言葉には色がある 嬉しい時は嬉しい色に 楽しい時は楽しい色に 悲しい時は悲しい色に 寂しい時は寂しい色に 言葉から色が滲み出る そして僕は言葉の色を知る その変化が生まれる時には ふわっとした風も吹く 風の温度 風の質感 それは僕に 人の感情の変化を教えてくれる 僕はその心の動きを知る この小さな画面の 小さく短い文字達も 色と風で僕に知らせてくれる 今こんな色なんだよ ほら、今冷たい風が吹いたでしょ 自らを見ることに 目を向けてこなかった人からも 言葉は

          詩│言葉の色と風

          鈍感な君

          「わたし、悲しかったみたい」 君は突然にそう言って、 堰を切ったように泣いた。 僕がふと見つけた君の色の変化に 君がやっと気づいた心の痛み。 大事に抱えていたものは どんなにか重かっただろう。 そしてどんなに、痛かっただろう。 身体の痛みにも 心の痛みにも 君はいつも 鈍感だったね。 だから僕は 気になる人の心の動きに敏感という 特技を身に着けて君に出逢えたんだね。 君の表情 君の仕草 君の文字 君の言葉 そのすべてに色が見える。 大丈夫。 これからは僕がそ

          エッセイ│エンパス?感知センサーのこと

          わたしには少し、特殊な能力がある。 わたしには、人の感情の動きや、人の心の負の部分を敏感に感知するセンサーがあって、どうやらそれはとても鋭いセンサーのようなのだ。 特に負の部分を感知するセンサーは鋭すぎて、だけれどなんの知識もなかった頃のわたしは、感知したものを間違って読み取っていたり、ただただ持て余したりもしていた。 これをセンサーだと表現したのは、愛する彼女。「優れたセンサーよね」そう、言ってくれた。 だからこそ、知識をつけること、勉強することを進めてくれた。優れ

          エッセイ│エンパス?感知センサーのこと

          [短歌]生き抜いてきた君に[返歌]

          生きるのも 悪くないわと 抱き寄せて 笑む君の胸 強き鼓動と 柔手(にこで)にも 生き抜いてきた 道の数 刻む皺さえ 愛しき君よ --------------------------------------- 先日の彼女の短歌への返歌です。 https://note.com/rkmoon/n/n48c667aca484?sub_rt=share_pw

          [短歌]生き抜いてきた君に[返歌]

          [詩]君がいない夜

          自由な君を 願う僕 自由な君を 想う僕 きっと今頃 笑う君を そっと ここに抱いて ポツリと落ちる雨音の 数を数えて閉じる夜

          [詩]君がいない夜

          ノンバイナリー的ジェンダー論

          「ノンバイナリー」 その言葉を知ったのは、ちょうど2年前の夏、だったかな。 【宇多田ヒカル、「ノンバイナリー」をカミングアウト!】 ニュースでそんなタイトルが踊っていた。 わたし自身の性自認はそれまで、Xジェンダーと認識していたし、自分は男性よりの中性だと思っていた。ノンバイナリー、という言葉を聞いたときもただ単に、「あぁ、また新しい言葉が出てきたんだなぁ」それくらいにしか、捉えていなかったし、特段惹かれる言葉でもなかった。 そしてその数か月後、心理カウンセラーの先

          ノンバイナリー的ジェンダー論

          第2章[第7話] 《ユウとカオリの物語 -ジェンダー編-》ユウの想い

          前回話 カオリ目線のお話はこちら 第6話はこちら  初めて出逢った時の君は、ステンドグラスの光に照らされて、とっても寂しそうに微笑んでいた。「座りませんか」そう言って僕に微笑んだ君は、その寂しさを覆い隠すような、優しさに包まれていた。  気づけば僕は、暗い裏路地に突っ立っていた。あれ?僕なんでここにいるんだろう?ここはどうだろう?カオリ、どこ行っちゃったんだろう?道に迷ったのかな。僕を探しているだろうな。ん……?待てよ?……あ、ここ、覚えてるぞ。あっちの道をまっすぐ行っ

          第2章[第7話] 《ユウとカオリの物語 -ジェンダー編-》ユウの想い

          第2章[第6話] 《ユウとカオリの物語 -ジェンダー編-》

          第5話はこちら 幸せのカタチなんてね、 100人いれば100通りあるわよ。 何が正しいのか、なんてのもね、 立場や環境が変われば、簡単に変わるのよ。 幸せも、正しさも、一つじゃない。  僕はこの日、仕事を定時に切り上げて、急ぎ足でとある場所に向かっていた。電車とバスを乗り継いだ後、はやる気持ちを抑えながらアーケードを急いだ。しばらく歩くと、カオリから聞いていた建物が見えて、僕はドキドキしながらエレベーターに乗った。エレベーターが開くと、そこにはカオリがニコニコしながら立っ

          第2章[第6話] 《ユウとカオリの物語 -ジェンダー編-》

          第2章[第5話] 《ユウとカオリの物語 -ジェンダー編-》

          第4話はこちら 「胸なんてさ、朝起きてポロっと取れてたらいいんだよなぁ。手術しようとまで思わないしさ。あ、でもだからと言って男性の身体もいらなくない?ユウちゃんはどう思う?」 「そうそう!それめっちゃわかるな。僕はトランスでもないしさ、どっちつかずがあってもいいよね。そんなにバシっとどっちかに振り分けられないよ。僕らは中途半端でいいんじゃない?」 「あはは……中途半端かぁ、そうだよねぇ…...うん、中途半端な人間だって、いるんだよ!」  僕はふと、若い頃に仲良くしてい

          第2章[第5話] 《ユウとカオリの物語 -ジェンダー編-》