漫画「この世界の片隅に」感想(完結作品を語る! #453)
「この世界の片隅に」(こうの史代)
連載期間 2007年~2009年(漫画アクション)
単行本に収録されている主人公の幼少期を描いた3話は、2006年(月刊まんがタウン)、2006年~2007年(漫画アクション)に掲載されていたようです。
昼でも夜でも、おはようございます!音楽家のhiro’です。
・hiro’と漫画
高校在学時に1000冊近く持っていて、その後は漫画喫茶(ネットカフェ)で読む日々で、現在も100近い連載中の作品を追いかけています。
「この世界の片隅に」は、戦争がすぐそばにある昭和の日常を描いた話。
全3巻。LINEマンガで全話無料で読みました!ポイントはけっこう使いましたけどね!
大好きな映画の原作ということで期待して読みました!
結論を先に言うと大満足で、何度も読み返したくなりました!
さて、
天然で純粋で愛らしい少女のすずが主人公。
舞台は広島。
幼少期の話は特に現実と非現実が曖昧に混ざり合いつつも、確かに人間らしい温かみがありました。
そして、
各話、昭和何年何月と書かれ、戦争と昭和のリアルな生活も感じられます。
ちなみに、
すずさんは一人、夫とその両親、夫の姉とその子供がいる家庭に嫁いでいます。
淡々と描かれる悲惨さはありつつも、きっと本当に日本のどこかであったであろうユーモアも描かれています。
ところで、
要所要所ですずさんが絵を描くのも漫画エンタメにあってますしグッときます!
あと、
言葉にはしていない色々な想いの表現がとてもイイです。
注意しないと見逃してしまいそうなところから伝わるものがあるんです。
ただ、
後半は昭和20年、戦争末期であり地獄のようです。
すずの成長と変化に心が揺れます。
ところどころ、
マンガとして様々な、大げさに言えば実験的な表現のある意欲作でもあります!
映画だけでは気付けなかった今作の良さでもありました。
ということで、
アニメ映画・ドラマ・ミュージカルだけ見て原作を読んでいない人に、戦争の影で笑いのある日常を生きる人々を知りたい人に、
広島弁を堪能したい人にもオススメです!
・終わり方について(ネタバレなど気にする人は読後に確認してください)
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片手を無くし、家族の死などもあった戦争も終わり、とは言え戦争の余波は未だに消えぬ中、夫に対し「この世界の片隅にうちを見つけてくれてありがとう」という言葉。泣けてきます。
そしてその後、
偶然知り合った戦災孤児を育てることにして家に連れて帰り、そこに暮らす家族でドタバタとその子のことを考えて終わります。
当たり前ですが戦争と関係なく生活があり、戦争と関係なく生活は続きます。
その上で「やっぱり戦争はダメ」と思わせてくれた素晴らしい作品でした!
ここまで読んでくれてありがとうございました。
「この世界の片隅に」を読んだことがない人はよかったら読んでみてください。
※「無料で読めます」などは私が読んだ時点の話です。そして、「無料」といってもCMなどを見てポイントを貯めてそれを使う必要があったりもします。
完結済マンガについては、動画でも語っていますので是非こちらも御覧ください↓
https://www.youtube.com/playlist?list=PL_jdbW5Bz5KltANE26MreYasFwOccSouU
hiro’