44日目 走りながら考える
先月、立ち上げたプロジェクトで初めてのことだから、まずは、0から1にするよう指示を出したのですが、1にすることを先延ばしたいと連絡がありました。
要するに0のままでも良いか?という交渉です。
プロジェクトの要点は、業務のプロセスを変えずにやり方を変えるだけです。
プロジェクトの内容は具体的に書けないので、例えると以下のようなプロジェクトです。
「絵具と筆」を使って人物を描いて電子データを納品するという作業を、「パソコンとマウス」を人物を使って人物を描いて電子データを納品する作業に変革するというのがプロジェクトのゴールです。
今期中に「絵具と筆」を「パソコンとマウス」に変えなければならないというゴールを定めました。
いきなり、切り替えるのは難しいと思うので、まずは下絵だけでいいので、実践で「パソコンとマウス」で試して欲しいと要望を出しました。
しかしながら、新たに人物を描くという作業を従来通り、「絵具と筆」でやらせてほしいと言ってきました。
もちろん、答えはNoです。
今までは、キャンパスを見ていたのが、パソコンのディスプレイを見ることのなったので、筆が止まってしまったのでしょう。
なぜ、現状維持をするのか聞いてみたら、「やり方が全く違うので、それに応じた対応をしっかり決めてからやりたい。しっかり決めるには時間がない。」という回答でした。
過去に同じようなことを試させましたが、「納期をずらしてくれないと対応できない」などの脅し文句を言われて、負けてしまいましたが、今回は無理を言ってでも、やらせて、課題を抽出させるところまで走りながら考えさせるようにします。
「進捗0%はありえない。1%でも良いから、やってもらわないと課題や問題点が見えてこない。100%になるまでのスケジュールも立てれない。時間ができてから、やり方をしっかり決めてやると言っていると、次の仕事はどんどんやってくるので、いつまで経っても時間は確保されず、いつまで経っても着手できない。時間ができる時には、その仕事もなくなってるので、変える意味もない」と言って納得してもらい、すぐにできるところから着手して、1%でもよいので進捗させるよう指示しました。
0から1にする作業を苦手としている人は多いです。
細かい機能分担に分かれている大企業では、「他の部署に影響が出るにでは?」とか、「自分達だけやっても意味がない」など余計な気遣いをしてしまい、皆で現状維持をして、「現行維持が暗黙の過半数により可決されました。」的な動きになってしまいます。
一方で、今のままではダメだという問題意識も合わせて持っています。誰かがやり出したら、それに乗っかればいいやと思っている人ばかりであることも多々あります。
なので、まずは強引に0から1にすることに注力します。
過半数に逆らうので重荷ではありますが、課長という一般社員にはない権限もあるので、これを使います。
さて、これからどうなることやら。
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