SOMPO美術館で過ごす日曜の朝〜フィロス・コレクション ロートレック展 時をつかむ線〜
日曜日の時間指定予約の1番最初の枠、10:00にSOMPO美術館へ突撃してきたーーー。
すでに新宿のアスファルトは目玉焼きが焼けそうなくらいの熱を放っていた。湿度が低くて快適な館内で生き返りつつ、大量の素描やポスターを満喫した。
今回は一部の作品が撮影OK。フィロス夫妻、太っ腹!ありがとうございますという気持ち。
お!と思ったポイント
大量消費と新たな流行の波がやってきた19世紀末のパリ。自ずと大衆の文化を中心に飛躍的に発展し、まさに煌びやかなベル・エポック(美しき時代)。
同時代には、アール・ヌーヴォーや世紀末芸術、印象派などに代表されるさまざまな文芸運動が生まれた。
ロートレックが活躍したのは、そんな時代。
鑑賞していて「お!」と吸い寄せられたのは、オスカー・ワイルドの戯曲のプログラム。
プログラムには、右にワイルドの肖像、『ラファエル』の作者であるコーリュスが左に描かれる。今回は演目の印刷がまだ入っていないものが来ていた。
自分の頭の中で、ワイルドの作品の耽美主義的な性質とロートレックのデカダン的な性質は、いままで全然違うところにいた。
なのに、こういうところで結びつくんだな〜。
隣人たちへの愛
それにしてもすさまじい作品数。書籍はもちろん、パーティの招待状の挿絵まで引き受けていたと言うのだから驚きだ。
素描は今にも動き出しそうなものばかり。
↓こちらはNational Gallery of Art(米)のもの
生き生きとした陽気な表情や躍動感。
会場の熱さが伝わってくるようだ。
帰宅して画集を見てみると、それぞれモデルとなった人物の写真がいくつか掲載されていたのだが、これがかなり顔の造形の特徴を捉えている。
特に、アンナ・ヘルトの眼差しはものすごかった。
↓こちらもNational Gallery of Art(米)のもの
ロートレックはかなり交友関係が広く愛されキャラだったというが、それは彼自身も深く隣人たちを愛していたからなのかもしれない。
大充実のグッズたち
グッズの充実度が非常によかった!作品の扱い方に愛を感じるものが多かった、と言うべきだろうか。
このブックマーカーは思わず買ってしまったもの。
いっしょに、解説をちゃんと読み返したかったので、今年2冊目となる画集を買ってしまった...しまうスペースないのに。
画集を使いながら、次はこの時代の広告について調べてみようと思う。同国のミュシャや、イギリスのビアズリーなどなど、面白くなりそう。