ほろ苦な中2の恋
これは私が中学2年生の頃
バスケットボール部のキャプテンA君に恋してたお話です
時は遡り1年生の夏のこと
当時、私と同じ女子バスケットボール部の仲間CちゃんがA君と付き合ってました
しかし二人は自然消滅しかけておりCちゃんから頼まれた私は、2人の仲を復活させるべくA君に接触していました
「Cちゃんとはどーなってんの?」
「好きなら電話ぐらいしてあげなさいよ」
「うっせーなぁ。お前に関係ない」
「連絡しようとは思ってるんだけど、、、」
完全にアニメに出てくるお節介な取り巻き女子
私のお節介も虚しく、結局二人は自然消滅してしまい、1年の終わり頃私はA君に恋をしました
しかし彼はバスケ部のキャプテン
人気者でライバル女子も沢山いました
ちなみにCちゃんはハーフのかわいこちゃんでした
彼は私の通っている塾の前を通って別の塾へ通っていました
私の塾終わりと彼が塾へ向かう時間が重なっていて、たまに通りで顔を合わせました
部活が同じなのもあって
「おぅ!おつかれ!」
「あ、バイバーイ」
なんてやり取りがたまにあって、学校以外で彼と話せるそのタイミングは私にとって楽しみでした
2年生の夏、女子バスケ部に途中入部してきたSちゃん
もれなくA君の虜となって私のライバルとなりました
が、私はA君を好きなことをSちゃんには隠していたので、彼女はなんのためらいもなく私に恋の相談をするようになりました
「A君かっこいいよねー」
「A君って好きなこいるのかな?」
どうにかSちゃんを出し抜きたい私
知ってる情報は流さず、KちゃんやM君の協力を得て、A君と4人で部活用品を買いに行く計画を実行したり
裏でコソコソと動いていました
今考えると私なかなか姑息!!
そしてバレンタインデー
私には計画がありました
塾の帰りA君を待ち伏せてチョコを渡す作戦です
バレンタインデー当日、部活時にSちゃんから「A君って部活終わり自宅にいると思う?」と聞かれた私は
「いるんじゃないの?行ってみたら?」と答えました
家に居ないの分かってて教えない嫌なやつー
女ってこういう所が怖いです←いや、お前な!
そうやってライバルSちゃんを出し抜き(別に邪魔はしてない)
自分はいつもの道で彼を待ち伏せ
来た来た、、、
「待ってー!少しだけいける?チョコ作ったのよ~」
「おーまじか?!俺に?嬉しっ!ありがとう」
「渡せてよかったわ」
「マジありがとう!絶対お返しするな!」
「うん!」
「じゃあ、塾やし行くわ!」
「うん、バイバイ」
「バイバイ」
私は無事に手作りチョコを渡しました
翌日私はSちゃんにしれっと聞きました
「A君に直接渡せた?」
「それが、塾に行ってて会えなくてお母さんに渡したの」
「そっか~それは残念だったね」(←どの口が言う?おぉこわっ!)
1ヶ月後はホワイトデー
お返しくれるって言ってたな!何だろう?
どんなシチュエーションで話しかけてくれるんだろう?
どんな言葉をかけてくれるんだろう?
ワクワク ワクワク
ホワイトデー間近のある日、A君のマブダチM君が話しかけてきました(ちなみに、M君は私の協力者)
「週末、あいつに頼まれてホワイトデーのを買うの付き合ってきたよ」
「え?!♥️」
「お前の分だけなんか違うの買ってた。大きめのやつ」
「😳😳😳😳ぐふふっ」
それを聞いた日からホワイトデーがますます待ち遠しくてソワソワ
“わたしだけ違うやつ?!”
どゆこと?向こうも好きってこと?
まさか?コクられるの?
えーどうしよう!!心の準備が、、、(←先走り過ぎ)
そしてホワイトデーの朝
起きると体がダルい。え??
測ってみると熱がある!!
「今日はお休みしなさい」
「えぇーーーーーーーやだやだやだ」
「何言ってんの。結構熱あるし寝てなさい」
ガーーーン
そうして私はホワイトデーの日学校を休みました
なんて間が悪いんだよぉ
しかし、待てよ。特別に準備してたなら遅れて渡されるかもだよな?
いや、それありえる!まだ私のホワイトデーは終わっちゃいねぇ!!
翌日学校に行き部活で隣のコートにA君を見つけました。
が、その日A君から声をかけられることはありませんでした。
次の日も、そのまた次の日も、、、わたしがA君からホワイトデーを貰うことはありまんせんでした。
もちろんSちゃんはお返しを貰ったらしいし
M君に再度確認すると「ホワイトデーの三日後ぐらいに遊んだけど、お前の分まだアイツの部屋にあったよ」と、、、
わたしにだけ買った特別なお返しはその後どうなったのだろう
中身はなんだったんだろう
なんで渡してくれないんだろう
私はあの日、どうして熱なんかでたんだろう
運が悪いと言うか、ついてないと言うか
ホワイトデーだって結局はいつまでも淡い期待を残して
しばらくは、A君から呼び出されるのを待ってたっけなー
他のバレンタインデーの事は忘れたけど
このバレンタインデー&ホワイトデーの思い出はほろ苦すぎて30年くらいたった今でも毎年思い出しちゃうのです
おしまい