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ORANGE RANGE『musiQ』

2004年12月1日発売、ORANGE RANGEの2ndフルアルバム。

今となっては音楽好きの友人たちとの会話においてもあまり登場しないバンドだけど、これが発売された当初の盛り上がりは凄まじかった。全然好きじゃない人だって、このアルバムに収録されているシングル曲は知っているだろう。

僕は中学生だったけど、その頃は音楽においての評判なんて知らないし携帯電話すら持っていなかったから口コミしかなかった。あの頃の、今でいうロックファン達のリアルタイムでの評価はどうだったんだろう?と思う。

友人にこのアルバムを借りてMDに入れたけど、シングル曲の部分だけ抜き取って入れて聴いていたので、アルバムを全て通して聴くのは初めてだ。所々、聴いたことのあるアルバム曲もあるけれど。


M1.「KA・RI・SU・MA」は陽気なインスト曲。ユーロビート調のこれからパーティーが始まるぞ的な、イカにもなOP。


M2.「チェスト」シングル曲。結構ヘビィな演奏、元はといえばORANGE RANGEは山嵐というミクスチャーロックバンドのコピーをしていたという地盤がある。だから本来の方向性はこういった楽曲だ、1stシングル「キリキリマイ」のような。
カッコいいけどポップではない、のにチャートではしっかり1位を取ってしまう、凄いね。


M3.「ロコローション」シングル曲。この曲が休み時間に教室のスピーカーからずっと流れていた。1回目終わったかと思ったらまた同じ曲‥!これはテスト終わりのカラオケで死ぬほど歌われていた。
盗作問題とか後に色々知ったけど気にしてないし、シンプルに盛り上がれる曲で好き。今となってはあまり歌わないけど。


M4.「以心電信」シングル曲ではないけど、auのCMタイアップでかなり知名度の高い楽曲。着うたも大ヒットしていたと思う。そう、当時は"着うた"という文化だった。着信があればアーティストの楽曲が流れる‥スマホになってからはめっきり見かけないな。

曲名が"電信"となっているのは携帯会社とのタイアップの意も含めてだろう。正しくは“以心伝心"、国語のテストの四字熟語、解答用紙に"以心電信"と書きそうになった記憶がある。刷り込みって危ない。


M5.「ZUNG ZUNG FUNKY MUSIC」シングル『ミチシルベ 〜a road home〜』のカップリングに収録された曲。リップスライムやケツメイシをたくさん聴いていた僕は、このバンドのラップがあまり好みではなかったけど、この曲のHIROKIは結構イケてると思った。

色々聴くうちに、別にラップのスキルどうこうよりもサビのメロディーセンスだったり、若者の突き抜けた良い意味で空っぽの詞が受け入れやすいんだなと


M6.「パディ ボン マヘ」インスト曲。樹林の中で叫ぶ異民族という印象。本当に「パディ ボン マヘ」という意味不明な言葉の繰り返しのみ。


M7.「シティボーイ」シングル曲以外がわりと変な曲が多いなか、この曲は人気が高い方だというのが当時の感想。題の通り都会的なサウンド、ディスコビートでずっと君と踊ってたいという、そんな楽曲。良い意味でも詞に深みがあまりないからサウンド重視で聴けてしまう。結構好き。


M8.「謝謝」wikiにも書いてあったんだけど、リズムや管楽器の導入などジャズ調な曲。あまりしっかり聴いたことがなかったけど、ギターのカッティングやリフも結構好きだ。ただYAMATOのラップ調の詞が少しもったいない。HIROKIやRYOは渋くて良いんだが‥好みかな?


M9.「男子ing session」こちらは少しファンクっぽいサウンドで、今思えばバラエティに富んだ曲作りで楽しい事をしているなという印象。この曲に至ってはベースラインが良いし、ギターも良い音を出している。面白いサウンドだけど、3人のボーカルが歌うとアイドルっぽくなってしまう、けどそこが持ち味だ。


M10.「Beat Ball」ドラムのリズムが打ち込みのような感じで、当人も難しかったようだ。フックの部分なんてDragon Ash的なグルーヴ感を感じるし、打ち込む+ドラムみたいな。他の曲のバンドサウンドとは少し違う曲。


M11.「ミチシルベ 〜a road home〜」シングル曲であり、インディーズ期の楽曲のリメイク曲。11曲目にして王道の楽曲が来る。ドラマ主題歌にもなっていたようで、チャートでもこの曲から1位を取り続けていたようだ。

本当に王道の応援歌という印象、のちにこの路線をGReeeeNなど多くのポップスグループが曲をリリースしていく。そんなグループの道標になったのかも(上手くない)。


M12.「花」シングル曲。これは説明不要。代表曲。BUMP OF CHICKENといえば「天体観測」、レミオロメンといえば「粉雪」、キリンジといえば「エイリアンズ」だ。


M13.「FULL THROTTLE」この曲のみベースのYOHが作曲した曲らしい。かなりシンプルな構成で、王道のミクスチャーロックという感じだけど、直ぐに作りましたという印象。あまり捻りは感じられない。


M14.「祭男爵」もうこれは聴けば分かるけど、ジッタリンジンの「夏祭り」からインスパイアを受けたような楽曲。これもパクリとか当時は言われてたけど、これはオマージュの範囲だと思う。リスペクトも込めて敢えてそういうふうに作ってるみたいな。歌詞のテーマとか全然違うし。笑


M15.「papa」この曲は歌詞が本当に理解不能。これも何故かカラオケで歌っていた友人がいて、台詞のところになるとみんなで「なんなんこの曲w」となったのが思い出。笑

M16.「HUB⭐︎STAR」持ち味を活かしたミクスチャーロックなナンバー。もうここまで来ると歌詞を理解しようとする事が馬鹿らしくなってくる。アルバムの曲になるとこういう路線の曲が多いけど、中学生だった当時にこの曲を推す人がいなかったな。やはり聴きやすい方に流れるよね。


M17.「Oh!Yeah!」出だしから"パラッパラッパッパッ"と、また変な曲だと思いながら聴き続けるが、HIROKIとRYOのヴァースは良い感じ。そしてサビ終わりの"夕陽はまた 今日も僕の影優しく染める"のメロが情緒的で良い。この曲は印象的で、覚えていた。


M18.「SP Thanx」勢いで楽しむという心を忘れない彼らが、支えてくれた人々への感謝を歌った曲。ギター演奏はなく、キーボードやストリングを中心としたサウンドとなっている。最後の曲はこれで締め括るというところが、このバンドの純粋さを示していると思う。


M19.「ジパング2ジパング」何故か最後にインスト曲を持ってきている。しんみりした感じに終わらせたくないという彼らの遊び心なのかもしれない。

トータルで1時間6分、全19曲なので結構長い。しっかり聴いたけど、中盤は結構バラエティに富んだ曲作りで面白いと思った。

6年前に、大阪のOTODAMAという夏フェスに行った時にORANGE RANGEが出演していた。


ベテランバンドが集結したかなり激アツな面子だったんだけど、彼らがメインステージの2番目に登場して、やっぱり「以心電信」とかその辺の代表曲を演奏されると思わず手が上がってしまう。


ユニコーンや真心、バインや人間椅子など出演しているけど、多分ORANGE RANGEの楽曲が1番知名度が高い。老若男女分かるし。モンパチも出演しているけどね。


ここで本人のライブを観て凄く楽しかったのでこのアルバムをすぐにレンタルしてiTunesに同期した。が、これまで聴いてこなかったという。

たまにはこういうあからさまに売れたアルバムのレビューも面白いかも。

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