自粛期間に無料ダウンロード出来たアンチャーテッドコレクションを遊び倒した話
4月に就職してすぐ、緊急事態宣言が発令されてしまった。
まだ仕事を覚える前だった雑魚の私に、在宅で出来る仕事はなく、自宅待機と言う名の暇人が誕生した。
大阪から東京に引っ越してきた私にとっての友達は、オンラインの向こう側にいる。
以前は集まってゲームをしていたが、今はパーティチャットとシェアプレイで繋いで遊ぶのだ。この二つがあれば、ほぼタイムラグ無しで、同じゲーム画面を見ておしゃべりしながらプレイできる。
今までPS4の機能を全く活用できていなかった、なんちゃってゲーマーの私は、離れていても一緒にゲーム出来るなんて、まるでSFの未来じゃないかと思った。
PS4に着いてきた片耳のヘッドセットがなかなか有能で、おならの音まで拾うので、腸が動いた時には相手に悟られぬように注意が必要なくらい。
時間があるのだから資格取得の勉強でもすればいいのだが、そんなことするわけがなく、私は友達とほぼ毎日繋いでゲームをしていた。
PlayStationStoreにて無料配布された「アンチャーテッドコレクション」である。
冒険家のネイサン・ドレイクが秘宝を求めて世界中を飛び回るアクションゲーム。まるで映画の世界に入り込んだような、一難去ってまた一難の展開は息つく暇を与えず、何度も絶叫してしまい、私と違って真面目に仕事をしている夫に注意された。
軽快におしゃべりするキャラクターたちと共に、世界中を旅する楽しさに私たちは夢中になった。
私は登場人物のサリーが大好きで、ピンチに助けに来てくれるじじいに大いにトキメキながら、サリーの恋人だったら、おねだりすれば何でも買って貰えそうだなぁと妄想したりした。
過去作のリメイクが3作品入ったこのコレクションを、無料で配布したノーティードックの太っ腹さに、私は感動する。
ありがとうの気持ちを示したくて、無料配布外の同シリーズを3本購入した。これでシリーズ全制覇。ネイトと共に冒険することで、自粛期間中遊び倒した。
私は友達と言い合う。
「自粛期間中は、色んなところに行ったね」
チベットの山を走る列車の上で兵士と格闘し、砂漠の中に隠された街を見つけ、パナマの刑務所を脱獄して、マダガスカルでカーチェスも繰り広げた。
まさにPlayする映画だ。
ゲームはここまで来たのだなと思った。
映画は見るんじゃなくてPlayする時代なのだ。
今でもまだ世の中には閉塞感が漂っている。
行きたいところへ自由に行けず、会いたい人に会えない。
アンチャーテッドは、自粛期間中にぴったりのゲームだった。
無料配信と言う形で、出逢わせてくれたPlayStationオフィシャルと、ノーティドックには深く感謝を捧げます。
これからも着いていくぜっ、という親分に服従する子分のような気分にもなった。
やっぱ親分てすげぇや。