櫻ハナ

音楽漬けの日々を送るリリカル。アロマンティック♀。小説、詩、エッセイなどを創作していま…

櫻ハナ

音楽漬けの日々を送るリリカル。アロマンティック♀。小説、詩、エッセイなどを創作しています。 自分の為に書く。エゴイスティックな創作ばかり。

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  • 「音楽」について

    傾倒する音楽についてのエッセイや、作品紹介など。

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    【ショートショート】【短編小説】【掌編小説】【後書き】など。

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    「恋つば」を通して感じた事。

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最近の記事

推し短歌

くるしいよ 決して言えないよろこびも 言えないあなたの心わからず #推し短歌

    • 2022年晩秋、今を生きるプレイリスト

      季節の足音は、冬に向かっている。 朝方、夜、コートどころかストールと手袋が欠かせなくなってきた。 2022年晩秋、今を生きる私がプレイリストを作るなら。 そんな2022年秋にのこすプレイリストは・・・ 曲調に共通点はなく、ジャンルも違えば、年代も違う。ただ好きな曲を並べているだけに見えるかもしれないが、選曲にも、曲順にも、意味はある。 このプレイリストを来年の晩秋にまた聴いたら、きっと別の感情を持つことはなんとなくわかっているのだが、でも、今、私の心はこの音楽を求めた。

      • 蒼とバラ【ショートショート】

        「ねえ、秘密の話なんだけど。」 彼女の声がする。一瞬何処にいるのかと錯覚したが、確かにそこにいる。 「ん?突然どした?」 彼女を見ると、窓際で小さく切り取られた空を見上げていた。じっと見つめた先の空は狭い。今日は快晴。雲一つない秋の空だ。 「空が蒼い理由が知りたくて仕方なかった時があったの。」 何を言っているんだと思った。彼女はそんなことくらい知っているはずなのに。今時小学生でも知っていることだ。彼女がそんな思考に至るのは、酷く感傷的に揺れ動く心を自分で制御できない時だと。そ

        • キャンドルは40本も立てられない!!

          誕生日そんなものが嬉しく楽しいのは成人前に終わっていた気がする。 そもそも誕生日なんて産まれた日というだけで、生きている上では通過点に過ぎない。ただ区切りではあると思う。 そんな私は本日4月11日が生を受けた日だ。誕生日である。 年齢なんて、隠す方が当然だった。歳なんて取りたくないと思っていた。 しかし、今日を迎えて、歳を重ねるのはもしかしたらとても素晴らしく面白いことなのかも・・・と思ったりもするようになってきたと思う。 「あと〇年若ければ良かった・・・。」 それは現在一

        推し短歌

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        記事

          春の月球 <詩>

          真昼の空 そればかり眺め そこに朔があることに 気づき、もしなかった ある日私は欠けた心を落としたことに、気づき 夕刻の浅い闇にたまたま 足を踏み出した 見上げた西の空に 細々と光る繊月を目にした 無性に気持ちが乱高下したことに、気づかず それが西の空深く沈むまで 寒さも忘れて立ち尽くした 十日程かけ、その繊月は満ち 夕闇に東の空深くから姿を現した 長い、長い、十日間、 雨空に隠れる日 星を従える日 見失ってしまう日 長かった 満月が笑いかける 満月とは一瞬のはず

          春の月球 <詩>

          「虹が立っていた」という言の葉から想うこと

          はじめに約一年前、こんな記事を書いたことがある。 「濁水に浮かぶ」は現在音源の形になり、雨や雨のライブ会場、通販などで販売されている。音源になった時点で、「歌詞」も読み解けるようになり、私がこの記事の中で書き起こしを試みた歌詞の書き起こし間違いも自分でわかっている。雰囲気は書き起こせているのだが、ところどころ、配信ライブを聴いただけでの全ての網羅は不可能であった。 盛大に間違えた一番の箇所は、私にとってここだ。 「虹が立っていた なんで?」 「なんで?」は、あの時確かに歌

          「虹が立っていた」という言の葉から想うこと

          罪 【詩】

          このカラダが うまく機能しないのは あたしのせいじゃないのに あたしのせいなのだ。

          罪 【詩】

          「出会い」という定義の曖昧さと、その続きに思うこと。

          出会いと言っていいのだろうか? 出会いの一種と呼べるのだろうか? それも良くわからない。 世の中では「推し」と呼ばれるような人なのかもしれない。 2020年、世の中は一変し、「推し」と会えない世界になってしまった。 けどそれと違う理由で「会う」なんて想像すらできない「推し」がいる人達もいるだろう。そこがどんな事情かは人それぞれ。 例えば、年齢の問題や、距離の問題や、国の違いとう問題。 アイドルやミュージシャン、役者などが好きな人は、お金がないと会えない。年齢が若いほど難しく

          「出会い」という定義の曖昧さと、その続きに思うこと。

          あのひと

          罪「ひと」を「ひと」で誤魔化すことって確実にできるのだと思う。 私が「人」への気持ちを「人」で誤魔化してきたのはきっと事実だ。 誰か大切な人を失った時、そこに代わりの誰かを自分が崩れないうちに滑り込ませる。そんな荒業を濫用していた自分が嘆かわしい。 あの人をまもれなかった罪滅ぼしに、誤魔化した偽りをまもろうと必死だった。 でも、そうしないと生きていけなかった。簡単に手に入る代用品で誤魔化さないときっと私はあの時生きていけなかった。 私はあの人を永遠に失ったと信じて疑ってい

          あのひと

          きっかけ【詩】

          「死にたい」と思う瞬間って何だろう? 大切な人を失った時? 誰かに嫌われた時? 知らない人にも拒絶された時? 誰にも愛されないと感じた時? 「生きたい」と思う瞬間って何だろう? 大切な人を取り戻した時? 誰かに好かれた時? 知らない人にも受け入れられた時? 誰かに愛されたと感じた時? 生きたくないけど死にたくないだけ。 そんな生き方って何だろう? そんな死に方って何だろう? そもそも「生き方」と言えるのか?「死に方」と言えるのか? 生きてもいない。 死んでもいない。

          きっかけ【詩】

          アンインストール 【掌編小説】

          5回目に俺をインストールしたのは、 1回目に俺をインストールした人だった。 2回目に俺をアンインストールした人は、 8回も俺をアンインストールした。 1回目に俺がインストールされたのは、初めて君と過ごした冬だった。 2回目に俺がアンインストールされたのは、君と過ごした夏の途中だった。 5回目に俺がインストールされたのは、君が君の友達としたときだった。 君は、インストールとアンインストールを繰り返し、結局俺は君に8回インストールされ、8回アンインストールされた。 君が9

          アンインストール 【掌編小説】

          明日が産まれる卵【掌編小説】

          彼女には、護りたいと思う人がいました。 そして、彼女には、その護りたい人に希むことがありました。 しかし、彼女の希みは、叶えられそうにありませんでした。 彼女はもしこの希みが叶ったら、その人を護りたいと思うことをやめようと決めました。 彼女はこの希みを叶えて欲しいと、その護りたい人に訴えました。 しかし、その護りたい人は「お互いのためになる明日」を投げかけました。 そう、その人自身のためでなく、彼女のためでなく、「お互いのため」を投げかけてきたのです。 彼女はその時、

          明日が産まれる卵【掌編小説】

          調和の樹【欅】を冠したアイドルグループの遺した名曲4選

          欅坂46もう、過去のものなのか。 私の中では永遠に流れ続ける彼女たちの叫び。 あの頃、確かに彼女達は存在した。 でも、彼女達はもう居ない。何処にも。あの頃の彼女達は何処にも。 「櫻坂46」として生まれ変わって歩みを進める、その彼女達が「欅坂46」で訴えたかったものは何なのか? 衝撃のデビュー作「サイレントマジョリティー」 笑わないアイドルグループが誕生した。世の中の認識は、当時はそんなものだったと思う。 アイドルとは、笑顔で踊って歌う女の子。そんな常識を彼女達はあっさり覆

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          雨や雨「濁水に浮かぶ」発売記念レコ発ライブ<透過の過程>

          雨が降っている雨が降っている。 地上が晴れだとか、雪だとか・・・。 そんなことはわかりようもない。 ただ、あの地下の小さなライブハウスでは、ずっと雨が降りしきっていた。私はひたすら、心の底に涙を流し続けた。 どうして?どうしてだ? 私は自らに問い続けた。・・・どうしてもわからない。 私は、彼らの雨の迷宮に入り込んだのだ。不安と期待に苛まれ・・・。 ついに幕が上がった。 「雨や雨」雨や雨 雨が降りしきるように、ひどく涙を流して泣くさまのたとえ。 2021年9月7日、本年

          雨や雨「濁水に浮かぶ」発売記念レコ発ライブ<透過の過程>

          櫻坂46「3人の流動センター」の変移

          この記事は2021年7月25日に執筆したものです。公開のタイミングを逃して自分の中で没にしていた記事を、2021年9月19日、公開することにしました。この「3人」は、3rdシングル「流れ弾」のセンター「3人」と異なります。あくまで過去の記事としてお読み頂ければと思います。 櫻坂46「乃木坂46」に続いて、「坂道シリーズ第二弾」としてデビューした「欅坂46」が、グループ名を「櫻坂46」変え、1stシングル「Nobody's fault」で昨年12月、再デビューした。デビューシ

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          心音-cocorone-【ショートショート】

          今にしてあの頃、日葵は光輝いていた。 ひたすらベースをかき鳴らす日葵。 もう、あれから10年以上が経つけれど、今でもこの日葵のベースからは林檎の匂いがする。日葵の心臓のように、トクトク、トクトク。 穏やかに、トクトク、トクトク。 そう、日葵が旅立った夏の記憶・・・。 夏の記憶「うぉぉぉぉ!」 大はしゃぎで初夏の波打ち際を走る日葵を、俺と彼、2人で追いかけた。彼は日葵をずっと追いかけていく。ギラギラと照り付ける夏の太陽に、俺はクラリとした。 「また貧血か?男らしくねーぞ!」

          心音-cocorone-【ショートショート】