たくさんのものをもらってるよ
そしてある夜、いつもの場所でカフェオレを飲みながら、YouTubeで好きな音楽を流していた。
ある女性がそのお店に入ってくる。
会えるなら今日だな、と実はその前に思っていた。
別の日、日にちもこの日にも会えるかもな、
とピンポイントで思ってた日があるけれど、
その日はちょっとしか会えないからなーと
ぼんやりと思ってもいた。
連絡先は知らない(昔ライン交換してたけど、
当時、一回携帯自体を捨てたからw、
連絡先はだいたい消えたw)。
けれどそう言う直感は冴えたままだ。
僕の隣に座る彼女。
かなり嬉しい。
それから久しぶりにゆっくり話す。
ごみちゃんはカラフルな服が似合うのになぁ、
と言うから、早速、
翌日にはマスタード色のニットを着ている、
単純な僕。
結婚や子供の話しになる。
もう45歳だからねー、と言うと、
まだまだごみちゃんはこれからでしょ、
と笑うから、
その言葉を信じてみるだけの力はある。
老眼で眼鏡をかけてる僕に、
眼鏡いいじゃんと彼女は言う。
占いしたい!と言うと、
恋愛でしょ?
恋愛以外ないじゃん!とまた笑う彼女。
それは小一時間の会話ではあったけれど、
好きだなあと思う。
例えば、人生を変えるような言葉をくれたひとを好きだった。
そのひとが頑張ってるんだろうな、と
思うと、負けてらんない、といまも思う。
ちょっとした刺激をくれるような。
けれど、いまどんどん自分からいろいろな
気持ちを手放すなかにいて、
いまいちばん大切に思うのは、
穏やかで優しさを感じさせてくれるようなひと。
空気感って言うか。
ちょっと前ならそのひとに何をしてあげられるか、
だとか、君のために頑張る!とか、
もうちょっと肩肘張っていたけれど、
いまはただ横にいて、優しい気持ちをくれるひとを思うと、好きだなぁと思う。
彼女の気持ちがあるから、
恋愛になるにせよ、ならないにせよ。
本当に好きなひとと付き合った事がない、と彼女は呟いて、僕もそんな感じかな、と思ってみたりする。
ただ彼女に関しては、ほかの誰の前よりリラックスしてるし、
昔の恋みたいに!わかってほしい、とか、
その反動でぐずったりはしないなー、
とか思う。
昔、出会った頃、彼女がふと言っていた。
あたし、ごみさんにもうたくさんのものを
もらってます。
ずっとその真意を聞くことはなかったし、
これからも(忘れてるだろうし)ないけれど、
変わったことと言えば、
ごみさんからごみちゃんに呼び名が変わったくらいだ。
たくさんの気持ちを手放しながら、
たぶんその彼女を思うとただ優しい気持ちになる、それだけはずっとあって、
誕生日プレゼントを用意した、って友達づてに聞いて、
誕生日に会えるなんて嬉しい!と単純に思う。
ずっとそんな風に、横にいるのが当たり前になっていることを幸せだな、と思うよ。
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