銀河鉄道の夜

さすがにくたくたで、でもあたまは少し冴えていてうまく寝付けない昨日の晩。
暗闇の中でiphoneからほんとに適当に、ひとりのSSWのアルバムを流してみる。
というのは何曲目かに「銀河鉄道の夜(cover)」ってのがあって。
女のひとが歌うgoing steadyに興味があった。
アルバムの最初の曲から聴いていく。
なんとなく、好きな感じの歌と、これはちょっと好きにはなれないな、と思う曲があって、でも4曲目くらいに不意に、曲の最後にポエトリー・リーディングが入ってくる。
まさかな…と思う。
それからしばらくして、銀河鉄道の夜(cover)。
アコギとリズムマシン。
going steadyの歌はどんな始まりだったかな?。
と思っているうちに、
「カーテン越しに差し込む光で…」
そう、銀河鉄道の夜のそれは、不可思議/wonderboyのそれだった!と気付いた瞬間に、泣いた。
ちょうど、ちょっと前にビール数缶で久しぶりに酔っ払って、
友達の家で聴いていた曲(リクエストした)。
不可思議/wonderboyと狐火を聴いて、いつか泣いていた友達を(ま、いまでも仲良しだけど!)、元気かしら?と思う。
「銀河鉄道の夜」と「一身上の都合のうえ炎上」はその時に流れていたな、と。

だいたい週に何日かは遊びに行っているバーでいつも、携帯をbluetoothに飛ばして、スピーカーから歌をかけている。
DJと呼ばれるとむず痒くなるそれで、おとといはプリンスやマドンナやシンディ・ローパーやネヴァー・エンディング・ストーリーのテーマなどをかけていた。
褒められると、やっぱりちょっとむず痒くなる。
その時は、耳がうまく機能していなくなっていったので、
久しぶりに会った友達と話しながら、でも流している音楽にほとんど気を取られていた。
精神なのか、耳なのか(Does the body rule the ear? Does the ear rule the body?)なんてな。
というのも、DJをやりはじめてから、それはもうずっと前から、
いや、DJもやる前からかな?、バーの交わされる会話のすべてが、だいたい等しく耳に入ってくる。良かれ悪しかれ。
例えば、遠くの席で、「H.E.R.の新しいアルバムがさ」なんて言われたら。
その等しく入ってくる感覚ってそういえば、いままで書いたことがないな、と思って書いているのだけれど。
集中力の欠如であるとともに(それはときには僕を不安にさせる)、それがないと、たぶん、いままでのDJってできなかったな、とも思う。
その時には友達に「あかり from HERE NO MUSIC,NO LIFE」というクラムボン feat. iLL-BOSSTINOの歌をプレゼントされて嬉しかったな。
その友達が「ごみさんの結婚に足りないのは、収入」というものだから、それはカホンのさいとーくんもいっていたな、と笑う。

誰かが不意に、「音楽を選んでる時だけは真剣な目をしてますね」というものだから、そりゃね、「そうやって音楽を選んでる時がいちばん楽しそう」だといわれるからね。
(しかし僕は、不意にを使い過ぎですね)
もうちょっと収入というより精神的に安定して、
それでもなおこれをしたいといいうものがあるならば、
書きたいってことだな、と思う。
(思うも最近、使い過ぎだな)
書いて、ちょっとは稼ぎたい。
(今更とかでもなく)
でも、いちばん文章が出てくるのは病んだ時だというとりたてて美しくもない矛盾に僕は生きている。

DJはちょっと違うんだよな、と。
(そこはまたいずれ)
でもこの数年のバーでずっとかけてた曲は、
いつかバイナルで集めて、mix作りたいな。
長渕剛から、TLCまで。
エド・シーランから、チャットモンチーまで。
あの数時間の人間交差点を、いつかね。

ようやく10月になって、ちょっとは気分も変わるでしょう。
ここまでお読みいただきありがとうございました。

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