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いってらっしゃいと、ただいまと。

この6年かな?ずっとそばにいてくれた友達が、この街を離れて、地方に引っ越しを決めた。
今日旅立つようで、
引っ越すって話を聞いてから2週間も経っていない。
彼女らしいといえば、彼女らしいといえる。

彼女と久しぶりに夜の街を歩く。
たいした話はぜんぜんできなかった。

出会ってから、長い時間かけてたくさんの話をしたし、海にも行ったし、それにそこにはいつも音楽が流れていた。

ふと思いつくとお互いにYouTubeやiTunesで、曲を共有して、聴いてた。
彼女がいちばんこの数年では音楽の話の合う友達だったし、
僕の付き合いの難しさを理解してくれていたし、仕事の話やそれぞれの日々を話していた。

去年からふとした瞬間にお互いに泣いてる時間が増えた。
例えばそれがNetflixのドラマを見ていても、
辛い事があっても。

彼女から「さよならCOLOR」が送られてきた。
さよならじゃない!と笑う。

ここのところ、僕にも変化があるように思う。

ずっと旅立つのは僕だと思っていた。
けれど、見送るのは今回は僕で、
彼女に伝える。
いってらっしゃい!と。
次にこの街に帰ってくる時には、
おかえりなさいだね、と。
だからただいまを言ってね。

いま思うのは、そういう、ただいまと彼女や誰かが言える場所を作ろう、そしてそれを守ろうってこと。

そんな事、いままでは思いつきもしなかった。
センチメンタルになったり、別れだとジタバタしたりした。

けれど、これは続いていくもので、
決してさよならで終わるものではない。

数ヶ月後に、不意に彼女がいないってジタバタするかもね、とラインで笑う。

けれど、次に会ったら、やっぱりおかえり、だな。
いってらっしゃい!。

最後に一曲、置いとこうかな。
何がいいかな。ちょっとセンチメンタルに聴こえるけれど、数年前に
彼女に中村一義のプレイリストを作った。
そこには入ってないけれど、
それとは別に特別な曲として送った、
いつも二人で。

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