碧い季節へ
流されるように、
この季節は心地が良い。
パイナップルとココナッツ、これが愛の性分。
一人でも良いけど、好きが重なった時に一人からは考えが及ばないもう一つになる。
夏のうだるような暑さ、
纏わりつくような不快感、
目的はないけど、目的地はある。
「世界観が好き」
何もない場所に置いてある箱をみて中身を想像する、
例えば自分が誕生日で同棲してる彼女がいてリボンのかかった箱があれば、少しは想像できる。
調理場に置いてある箱の中身が食材であるように。
でも何もないってのは、人による。
持ってみて知る箱の重さ、開けてわかる箱の中身。
俺の持ってる箱はきっと淹れたての珈琲。
温かくて苦くてわだかまりを、そっと解く。
俺の観てる珈琲はそういう物、
だからこれは俺の観てる世界。
人が見てる箱は、不可思議なもの。
その不可思議を一本、また一本を解いていく、
人を理解するのは簡単じゃないって話。
人を信頼するのは簡単って話。
不可思議を好きって言われるのはどれだけ嬉しいことか。パイナップルとココナッツが出会ったのは、
夏がそうさせたんじゃないかなって。
未だ俺は君の箱が好き、
君が観てるものは、俺じゃないけど、
パイナップルはココナッツに出会わなかったらって
そう思うよ、
暑いね、夏。
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