見出し画像

生きがい

高2の2月末から続けているバイトがある。くら寿司のバイト。人間関係がすごくいい店舗で、大好き。特に最初の教育係の先輩が大好きで、その人に追いつきたい、役に立ちたい、その一心でずっとバイトをやってきた。そして去年8月。私は統括になった。

簡単に言えばバイトリーダーみたいな感じで、店長の次に店舗責任者になる。基本、店舗運営とクレーム対応が仕事で、どこかのポジションに入ることは無い。高校生がするようなものか?とも思ったけど、負けず嫌いの私は1番上まで来たのが嬉しくて嬉しくて仕方なかった。周りの年上の人たちも嫌味など言わず素直に私の指示に従ってくれた。留学生は、いつもカタコトの可愛い日本語で頑張って話しかけてくれた。お客様にキツいことを言われて泣いた時はみんなが励ましてくれた。私はバイトが楽しくて仕方なかった。
頑張ってシフトに入った分だけお給料としてお金が入ってくるっていうのも私に合っていた。

プライベートでもバイト先の先輩方と焼肉に行ったりカラオケに行ったり。時には先輩の家でみんなで朝までマリパしたりした。ここが私の居場所だと思ったし、ここで見捨てられたら本当に終わると思っていた。

なのに今、私はバイトに行けていない。
店長が4月に変わって今の店長は欠勤に厳しい人。自己管理をしっかりしなさいって感じで、体調不良の欠勤も月に3回あればシフトを削ると言っていた。だから私はその店長になってから1回も休んだことはなかった。今思えば軽躁状態だったからできていたのだろう。でも、5月のある日。ついに起き上がれなくなった。学校にもバイトにも行けなくなった。お風呂もご飯も1人じゃなんにもする気になれなかった。「あぁ、もうダメだ」と思った。私は休むことを決めた。

病院で診断書をもらい、店長に渡して数ヶ月休みたいことを伝えた。幸い店長は精神疾患に理解のある人だった。決まってたシフトも休みにしてもらってすごく迷惑をかけているのに「元気になったらいつでも入れてあげるから、今はゆっくり治して、また戻っておいでね。待ってるからね。」って言ってくれた。他の人も「大丈夫?」とか「待ってるよ」って言ってくれた。嬉しかった。本当に周りに恵まれていると思った。

ただ、常に怖い。こんなに休んでみんなから忘れられないか、何も仕事できなくなってるんじゃないか、統括降ろされるんじゃないか。そんなことが常に頭の中にあった。統括を降ろされるのだけは本当に耐えられない。でも、全然良くならない。それが嫌で嫌で辛かった。どれだけ学校に行けなくてもバイトに行くと安心できた。私の居場所はまだここにある。私まだ生きてていいかも。バイトが生きがいだった。なのに。

今はまだ復帰する時期は決まっていない。でも、なるべく早く戻れたらいいなって思ってる。
早くまたバイトがしたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?