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瀬場拓郎とヴァシリのVALHEIM北欧神話:12

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前回までのあらすじ
 遥か南に位置する大骨に辿り着き、撃破するために瀬場拓郎とヴァシリはそれぞれの行動に出る。瀬場拓郎は船で積極的に海を捜索し、沼の発見に努める一方で、ヴァシリはプレイヤーに様々なバフをもたらす蜂蜜酒を製造するために本格的な酒蔵を作った。
 十分な準備を行ったと判断した瀬場拓郎は、再び南洋探索の度に出発し、新たに拠点『千歳』を設け、既存の漁港を『苫小牧』と命名して沼地に新たなダンジョンを求めるのであった。

 千歳の沼地でさっそくダンジョンを発見する。

 細かく地図に書き込んでおく。地図にはこうした機能もあるのだ。

 あれはダンジョンぽいが、ただの廃墟である。

 とりあえず2つほど発見したので、後程ヴァシリと遠征しよう。

 ドラウグルがヒント石を囲んでいる。何か有益な情報が記されているのだろうか? 何にも期待せずに読んでみる。

字が細かい、いや、細かすぎる。
 俺ですら細かくて読む気がしないのだから、老眼の人は単なる赤い線にしか見えないのではないか?
 そんな人のために以下に全文を記す。

遥かな昔、Valheimの世界には高貴で誇り高き種族が住んでいた。
彼らは雲に届くほど大きな建物を築き、貴金属を求めて地の底深くまで掘り下げた。だが、その高慢さが彼らを破滅させた。
彼らは神々に挑み、アース神族とヴァン神族の両方と戦争して、完膚なきまでに滅ぼされた。
偉大なるオーディンは彼らの都市を破壊し、ロキは鉱山を焼き尽くした。強きトールは彼らの建物を崩し、フレイアは彼らの畑に塩を蒔いた。
今や彼らは何百年も暗闇の底に沈んでいる。彼らの物語を歌う歌はなく、大地は彼らの都市を覆い尽くした。
されど誇りを完全に殺すことはできず、かつて最後の戦いに挑んだ戦士たちは、体が塵となり、塵が消え去るまでは決して降伏しないだろう。
彼らはドラウグルとなって戻って来たーー古代の鎧を纏った不浄なる亡者、錆と絶望の怪物となって。
打ち倒し、埋葬し、彼らが既に死人であることを思い知らせてやるべし。

 埋葬するどころか内臓でソーセージを作って食ってるんだよなぁ………。

 廃村を発見する。こうやってまとまって廃屋があるのは初めてだ。

 ベッドまである。ここには確かに人が住んでいた名残があるのだ。

 悠久なる時と大地に思いを馳せる。

 現在の探索状況はざっとこんな感じ。

 ヴァシリに探索の結果を伝えると、彼の方でも沼地にダンジョンを発見したらしい。苫小牧の南のぬま当たりのようだ。そこから探索を進めることにする。

 さらば、千歳。

 沼地の拠点にヴァシリを迎えに行く。

 地図を確認し、食べ物を食べ、休息する。

 よーし、行くぞぉ。

 ゴミの山を採掘する。

 ゴミの向こうに閉じ込められている敵を蹴散らして―――

 採掘する。「ごめんヴァシリ、俺のツルハシもう壊れた」

 帰還。

 休憩。

 苫小牧へ。

 今回の収穫は鉄78個、まずまずといったところでしょう。ダンジョンの中にはキノコしか生えてねぇ場所もあるのだから。

 しかし船のインベントリ枠はわずかに四つ。これではいくら大量に採掘しても持ち運ぶ量に限界が出てしまう。

 そこで今回、鉄の釘100個、鹿革10枚、上質な木40本、古代の樹皮40枚で作る新たな舟、ロングシップの建造に踏み切る。鉄の釘100個作るのに鉄が10個必要だが、先行投資として考えよう。

召喚! 何でか知らんが、船を作ると上から落ちるような感じで現れる。

 出来た。インベントリの枠も18枠と大幅に増加している。つーか予想してたけどでけぇ。でけぇな。

 港を拡張する。壊されたらかなわん。

 ロングシップの竣工を聞きつけてさっそくヴァシリがやってきた。

「あ、ここ座れる」と、ヴァシリが四角い箱のようなものをさす。
「あ、ほんとだ」
 座る。

 新しい船に何だかソワソワする2人のヴァイキング。

 せっかく鉄を手に入れたんだから何か作ってみよう。

 鉄の斧を作った。

 金属一つにも物理エンジンが働いている。炉の位置が後ろにずれているせいで積み上がっている。

 ヴァシリは新しい弓を作った。
「どうこれ、どうこれ」
 気に入ったらしい。

 アイテム置き場を作って、使わないアイテムを壁に並べてみた。このゲーム、資源もアイテムも時間経過で消滅しないので、旧式のアイテムが無くならずインベントリの要領を食う一方なのだ。

 次の探索に備えて肉を焼く。

 何か知らんがヴァシリが燃えた。
「熱い熱い」
「どうした」

 しょげるヴァシリ。机から降りなさい、また燃えるよ。

 ロングシップで処女航海を試みる。目的地はまだ略奪していない沼地のダンジョンだ。

「あ、先端の飾りを掴めるぞ!」
 ヴァシリがまた新たな発見をした。運転をしない奴は暇でいいよな。

 嵐だ。

 ウオオオオオオ! 日を改めればよかったか? しかしゲーマーはせっかちな生き物なのだ。

 俺に弓を向けるヴァシリ。弓を構えているスクリーンショットを撮れという。そんなにその弓が好きになったのか。フェイトシリーズでいうところのアーチャーのクラスだな、こいつは。

 マストを掴むヴァシリのアップ。

 などと遊んでいたら前方に島が!

 何とか回避!

 嵐が収まった。

 目的地へ到着。

略奪の時間だァー!

このダンジョンキノコしかねェー!

次のダンジョンだァー! 鉄よこせー!

オラオラオラァ!

 死んだ。

 ………。

 ………。

 ………。

「ヴァシリ、迎えに来てくれ」

 続く。

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