里芋カレー革命

カレーに入ってるじゃがいもがどうしても好きになれなかった。

まだ日本で米が贅沢だった時代に、かさ増しの為に追加された具材に違いない。
今の時代では、じゃがいもをデフォに留めておく必要はないのではないか。

変わり種メニューの方にラインナップされてたほうが、うんうんとうなずける。

ほうれん草カレー、マトンカレー、豆カレー、じゃがいもカレー。

うんうん。

長い間そう感じていた私のカレー観に、昨日革命が起きた。

親戚のおばちゃんが大量に里芋を持ってきて、「里芋はカレーにいれると美味しいよ」なんていう耳を疑うアドバイスをくれた。

美味しそうなイメージが全く湧かない。
イメージが湧かなすぎて興味が湧く。

物は試しだ。やってみよう。
カレールーを買う際、一番安いのを選んだあたりに不信感がよく現れている。

玉ねぎ、にんじん、牛すじ。
そして里芋。
そして不信感。

それらをグツグツ煮込む。
一晩寝かせるなんてことはしない。
芋の入ったカレーに注ぐ労力を私は持ち合わせていない。

炊き立てのご飯に未知のカレーをかける。
芋め!という憎しみのような祈りのような想いで里芋を頬張る。

さ、里芋?
Is this SATOIMO ?
Is this love ?

恋をしたんだ。
あの日、予想外の一面を見たその時から、心はもう君のもの。否、芋のもの。

昨日も今日もおかわりをした。

無知の知
百聞は一見に如かず
風が吹けば桶屋が儲かる
カレーに里芋

ことわざ一覧にラインナップされても、うんうんとうなずけてしまうかも。


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