ねねけん
あらゆる面で特殊体質のねねちゃんですが、悪いことばっかりで特殊なわけではありません。
あまりに食べないことに頭が痛くなるぐらい毎日毎日悩み続けましたが、それをカバーしてあまりある魅力の持ち主です。
うちに来た初日はさすがに緊張をしていましたが、翌日には落ち着いたねねちゃんはおもちゃ箱の場所をすぐに覚え、保護主さんにいただたいた自分の3倍ぐらいの長さのあるねこじゃらしを咥えてズルズルと引きずってもってくるようになりました。その姿のかわいいことと言ったら…。
持ってきたねこじゃらしを投げてあげるとどぴゅーっと走って取りに行き、しっぽを立てて嬉しそうにまた持ってきます。
ただ持ってくるだけではなく、ねねちゃんは私の目の前、手を伸ばす必要すらない場所まで持ってきます。少し遠かった時にはすぐに取りに行き、一周回ってから手元に車庫入れし直しです。
投げるたびに何十回でも取ってきてくれました。
遊びが大好きなねねちゃんは、遊んで欲しくて次から次におもちゃ箱からおもちゃを出してきます。
朝起きるといつも私の布団の周りに10個ぐらいのおもちゃが散らばっていました。時には手にねこじゃらしを握らされていたり顔の上にぬいぐるみが乗っていたことも。
外出から帰るとすぐに玄関までお帰りを言いに飛んできてくれました。
玄関を開ける前からわかっているようです。
声で区別しているのか、家族の中でも最初の1か月他の猫からの隔離のためにすべての世話をしていた私の帰宅時にだけで迎えてくれました。
私の行くところにはどこへでもついてきました。
ちょっと物を取りに行くだけ、トイレに行くだけでも何度でもついてきます。
深夜にトイレに行ってもいつの間にか起きてきて暗闇からまっ黒い手や顔をすっとドアに差し入れて入ってきます。
猫らしくしっとりとではなく、眉間にしわを寄せて小走りで一生懸命ついてきます。
そのいつも一生懸命な様子はまさに犬。
忠犬ねね公、ねねけんと呼んでいました。
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