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7月21日(火) Mutian投与9日目 大学病院受診

なんとか獣医大受診日を迎えられた。日曜日の時点では大丈夫だろうとある程度たかをくくっていたが、昨日は本当に危なかった。間に合って良かった。またボランティアの皆さんと猫たちに命を救われた。この感謝の気持ちはどのように伝えればよいのか。どうすれば恩返しができるのか…。

大学病院へ
研修医の予診を受ける。
今までの状況を聞かれて色々伝えるがメモも取らずにぼんやりときいているかんじで、理解してもらえているだろうかと不安になる。研修医ではなく主治医に直接伝えたいが、主治医もいい獣医師とは限らない。不安。検査のため、預けて一旦帰宅。

約1時間後、携帯に連絡あり。呼吸が促迫しているためレントゲンを撮るとのこと。昨日輸血したばかりなのになぜ?このまま病院で死んでしまったらどうしよう。

13時 お迎えに呼ばれる。
主治医と対面。若くてかわいらしい先生。血液専門医の予約を取ったと聞いていたが、総合診療科との自己紹介。専門医でなくて大丈夫なのだろうか?

検査結果の説明
”まずはレントゲンの結果、肺にも心臓にも問題はない。呼吸の促迫は緊張によるものと思われる。エコー上もほぼ問題ない。強いていえば脾臓に異常がないといえなくもないが、決定打とは言い切れない。
白血球が減少してきている。塗抹標本を見ると好中球が巨大化して顆粒が認められ、感染の兆候を示している。しかし、炎症反応は上がっていない。ただこれはMutianによって感染兆候がマスクされている可能性があり、FIPの可能性は否定しきれない。
しかし1番問題なのは、末梢血液中に若い赤血球である網状赤血球がほとんどない。赤血球が作られていないということは、白血病またはリンパ腫の可能性がある。ただ、ウイルスが陰性なのに白血病ということはあまりない。もし骨髄性の白血病であった場合、抗がん剤治療をしても骨髄へ効かせることは難しく、副作用で亡くなってしまう可能性があるためあまり治療は勧められない。原因を確定するためには骨髄の検査が必要。”

どれも示している兆候とデータが噛み合わず、どれが原因でどれが結果なのかわからない。先生の話し方からは、腫瘍を最も疑っている印象を受ける。ラッキーを重ねてなんとか命を繋いできたが、もはやここまでか。
抗がん剤治療は受けさせたくない。原因が分かっても治療をしないのであれば、侵襲が大きい骨髄検査はせずこのまま緩和ケアに移行し、輸血で時間稼ぎをしていくのがよいのか。しかし、腫瘍ではない可能性もゼロではない。ここで諦めたらねねちゃんの生存の可能性を奪ってしまうかもしれない。

“ありきたりな質問になってしまいますが、先生の猫ならどこまでやりますか?”と尋ねると、“骨髄を調べるところまではやると思います。”との答え。
よし、やろう。心に決めた。

私の中では腫瘍が確定的だろうと思っていた。一度は骨髄検査をやると決めたものの、自分の中で”猫に対してここまでの検査をするのはやり過ぎなんじゃないか”という迷いがあった。
ボランティアさん達に”抗がん剤はしないと思う、それでも骨髄検査はやってみようと思う”と報告すると、皆さんから”やり過ぎではない、自分が同じ立場でも同じようにする。とことんやるべき。”と賛同をいただいた。抗がん剤治療をしないことについても”それがベストだと思う”と。
せっかく助けていただいた命を諦めるかもしれないことをお伝えしてもご理解いただけたことはありがたかったし心強かった。

病気になる前から”ねねちゃんに明日はこないかもしない”とずっと思ってきた。だから、お空に返すことについてはある程度覚悟ができていた。でも…
その時が来た時のことを想像する。
ねねちゃんは少し痩せてしまったがふわふわして綺麗なままだ。こんなにかわいいねねちゃんを火葬のために渡すことに耐えられるだろうか?
家に帰った時に“お帰りー!”と走って来てくれないことに耐えられるだろうか?
ねねちゃんのいない世界は味気ない。

この日の医療費
初診料、血液検査、X線検査、超音波検査
計 45,760円

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