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28皿目 “驚きの連続!” びっくり麺亭|元気の出るカツカレー
取材で日本全国を飛び回っている編集チームの一員・T郎が、旅先で食べたカツカレーをゆるーく紹介していきます。ご当地ものや地元の名物というわけではありませんが、いつも頼んでしまうのがカツカレー。旅先で食べるカツカレーは、旅の開放感が背中を押す「ちょっとした贅沢」であり、旅の続きを楽しむための活力の源なのです。
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名古屋市の中心部から南東へ、車で約30分。江戸時代初期の頃、東海道の鳴海宿と池鯉鮒宿の間に間宿として開かれた有松の町並みは、今でも当時の面影を色濃く残していて、国の重要伝統的建造物群保存地区にも指定されています。有松絞によって商業的にも栄えたまちの名残は、広い間口の家や門にも見て取れます。100年以上前に建てられた商家を使ったお店もたくさんあるので、ゆっくり散策するのにぴったりです。
さて、名古屋をあとにして向かったのは岐阜県岐阜市。遅い朝食なのか早い昼食なのかわからない時間に入った食堂は、卸売市場の中にあるお店「びっくり麺亭」です。
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麺亭と言いつつ、表にはうなぎの幟が。まあ、市場の中だし、麺以外もいろいろあるのでしょう。
店内に入ると、小皿に盛り付けられたお惣菜がお出迎え。なるほど! こういうタイプのお店ですか。店名のイメージと違ったのでびっくりしましたが、これは美味いに決まってるでしょう、テンションが上ります。
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市場の中にある、労働者のための食堂。いいですねー。岐阜県は海なし県なので、市場とはいえ海産物は期待できないかもしれないけど、どれもおいしそう……。と思っていたら、隣のテーブルのお客さんが迷わず「お刺身5品盛り」を頼んでいるではないですか。刺身定食が一番人気とは、この意外性にまたびっくり! そして当店人気メニュー「びっくり価格」と書かれた海鮮丼は1,100円。たしかにびっくり!
そうなると何を食べたらいいか迷うな……と改めて店内を見渡すと、
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あ!
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見つけてしまいました……カツカレー!
卵焼きも煮魚も、意外なお刺身もびっくりしたけど、すべて一旦忘れてカツカレーを頼みます。それが私の宿命です。ぜったいにインドカレーではないっぽいですが、インド人もおすすめしているようなので期待しましょう。650円は安い。
いやー、メニューが豊富でいいお店だ。刺し身に煮魚、エビフライからカツカレーまで何でもある。でもちょっとだけ違和感が……。
……あれ? ない、ないぞ! メニューをもう一度確認するも、やはりない! うどんもそばもラーメンも、麺類が、ひとつもない。麺亭という店名なのに、麺類を一切おいていないとは、これが一番びっくり!
「びっくり麺亭」ってそういう意味なのでしょうか……ナゾは深まるばかりです。
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などと考えていると、王道のカツカレーがやってきました。薄めのお肉、硬めの衣、まろやかなルー、大盛りのご飯。どっからどう見ても、インドカレーではなく食堂のカレー。期待通りの味で、大満足。ごちそうさまでした。
お店にたどり着くまで、フォークリフトやトラックが行き交う市場の敷地を進むことになるのですが、門のところで守衛さんが行き方をとても優しく教えてくれるので、市場飯初心者にも安心です。
あとになって某口コミサイトを見てみると、みんな揃って「刺し身がデカくて美味い!」「海鮮丼を注文するべき」と大満足のようですが、意外に誰も「麺がない」ことに触れていなくて、それにも私はびっくりでした。
びっくり麺亭
岐阜県岐阜市茜部新所2-5 岐阜市中央卸売市場内
※2024年6月29日に閉店しました。