24皿目 “ かき氷の前菜としてのカツカレー ” 天文館むじゃき|元気の出るカツカレー
かき氷の前菜としてのカツカレー
日本における近代文化の先駆けの地ともいえる鹿児島。この日の取材ではいつもの古い町並みのほか、「明治日本の産業革命遺産」として世界遺産にも登録された遺跡をめぐりました。
私は歴史好きで特に幕末ものは小説もたくさん読んできたので、旧薩摩藩の名所や遺跡は何をみてもテンションが上がります。
鹿児島は南国なので当然ですが、それにしても日本全国、毎日暑いですね。こんなに暑いとあのかき氷を思い出してしまいます。鹿児島の夏の風物詩、「白くま」です。
白くまの発祥には諸説あるようですが、1930年代から40年代頃、練乳をたっぷり使ったかき氷を「白くま」と呼んで鹿児島のいろんなお店で提供されはじめたことは間違いないようです。
今では鹿児島のみならず全国のコンビニでも「白くま」を手に入れることができますが、せっかく鹿児島に来なたら、やはり「本場の味」を味わってみたい、ということで、行き先は天文館むじゃきに決定!
天文館むじゃきはもともと喫茶店で、白くま発祥の「諸説」のひとつになっているほど、白くまの有名店で定番で王道といって間違いないでしょう。
今回のお目当ては氷白熊ですが、それで夕食というわけにもいかないので何か少しお腹に入れておくか……とメニューを見ると、もとは喫茶店というのが納得できる、定番の洋食がずらり。そしてもちろん、カツカレーもありました。黒豚ロースカツカレーです。(ちなみにシーフードカレー、黒豚しゃぶカレーなどカレーメニューは充実していました。)
ほどなくしてやってきた黒豚カツカレー。鹿児島県産の黒豚120グラムを使った堂々の一品です。カレーはスパイス少なめ、甘めにじっくり煮込んだ欧風カレーの系統でしょうか。
カツはかなり存在感のあるボリュームですが、やわらかく食べやすい。黒豚の特徴なのでしょうか、脂がさっぱりしていてやさしい味でした。
あっという間に完食。前菜(にしては満腹ですが)が終わったところで、いよいよメインの白熊登場。
本当に白熊の顔に見える演出がかわいいですね。こちらもかなりのボリュームでしたが美味しくいただきました。
むじゃき本店を訪れる際は、洋食と氷白熊、ふたつ平らげるだけの時間とお腹の余裕が必要ですね。
※博物館の尚古集成館本館は耐震・リニューアル工事のため、2022年5月9日から2024年9月末まで休館中だそうです。別館は無休で開館中とのこと。お出かけの際はご注意ください。
〔おまけ〕
冒頭でご紹介した仙巌園にある展望レストラン、「松風軒」にもカツカレーがあり、やはり黒豚トンカツでとても美味! 7年前に食べた時の写真が出てきました……。
「元気の出るカツカレー」をまとめて読みたい方はこちら↓