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カリブの海賊ーブルーバイユー・レストランに行ってみた話。

ディズニーランドのアトラクション「カリブの海賊」
アトラクションから見える人々の影。カリブ海のレストランをイメージしているのだろうか。それにしても動きが随分リアルだなと思った。ーそれもそのはず、本物のレストランなのだから。

高校時代、夢中になって繰り返し観たパイレーツ・オブ・カリビアン。3作目のラスト、メインキャラクター全員が「Fire!」と叫ぶシーンは圧巻だ。当時のディズニーランドで売られていたジャック・スパロウのバンダナ、ディズニーショップで買ったドクロと牢屋の鍵がついたネックレス。どちらも「いい思い出」として実家のタンスの中にしまってある。文化祭ではパイレーツ・オブ・カリビアン…はいろんな権利の関係でNGだが「海賊風」の何かをやりたいと言った記憶が…ある。「いい思い出」として…(以下略)

そんな「大好きな映画」とそれにまつわる記憶のおかげで社会人になった今でもカリブの海賊に乗るときは、特にテンションがあがる。

いつか「あっち側」に行ってみたいと、アトラクションに並ぶたびにレストランを見て思っていた。レストランで食事をしている人たちが、アトラクションーカリブの世界のひとつを構成しているようで、輝いて見えていた。

ただ、なかなかチャンスが無かった。
そもそも、そこまでディズニーリゾートに行く機会があるわけではない(距離だったり、スケジュールだったり、行くメンバーの都合だったり…)その上で「ランド」の「ブルーバイユー・レストランでコース料理を食べる」のはなかなかハードルが高い。

お店によってはドリンクやスイーツのみでもOKだが、ブルーバイユー・レストランはコース料理のみである。
お値段も決して安くはない。
「さっき、おやつ食べたからそんなにお腹減ってない。サッと入って軽めに食べてパッと次のアトラクション行こうぜ!」というスケジュールには不向きである。何しろディズニーはおやつの誘惑が多い。ポップコーンにチュロスにアイス…歩いてるだけでお腹がそこそこ満たされていくことも。

今回、何気なく数日前にレストラン予約のページを見てみたら、偶然空いていたのがブルーバイユー・レストラン。時間も12:20とお昼にぴったりである。

よし!今回こそわたしもカリブの世界の一員になるんだ!!と意気込んだ。
というわけで、今回はポップコーン缶は泣く泣く家に置いてきた。わたしのディズニースケジュールはーポップコーン食べる、お腹減らない、ポップコーン食べる、チュロス食べる、お腹減らないから軽く食事ーこのパターンが多すぎるからだ。美味しくコース料理を迎えるためにもポップコーンはお休みです。

いざ、ブルーバイユー・レストランへ。青い入江の意味らしい。

少しクリスマスの雰囲気

お料理
「ローストビーフのコース料理」だけかと思いきや、実はプラントベース料理もあります。

公式サイトから画像お借りしました。

・アスパラガスと雑穀のサラダ
・ペンネのトマトソースと温野菜
・米粉のパン
・マチェドニア

わたしはローストビーフよりペンネが好きなので、こちらにしました。ちなみに、通常のローストビーフのコースは前菜やデザートを選べますが、プラントベースコースは写真の一種類のみ。選べません。

パンはおかわり自由ですと言われたので「小さめだし、おかわりありがたいな〜。4つくらい食べられそう!」と思っていたのですが…。
米粉のパン、めちゃくちゃもっちりどっしりしてます。ひとくちひとくちの重みがすごいです。美味しかったけれどおかわりは断念。

プラントベースだからというのもあるかもしれませんが、さっぱりとした味付けでお野菜もとてもおいしかった!
ゼリーは炭酸をかけてシュワっとさせていただきます。

青のゼリー🩵

お店の雰囲気と席
カリブ海の夜をイメージしているからなのかキャストさんの挨拶は「こんばんは、いらっしゃいませ」。テーブルにはランプ。お店の照明は暗め。奥の方には満月が見えていた。

贅沢を承知で…惜しむらくは…席である。席はもう完全「ガチャ」です。
端っこの静かな場所という、普通のレストランなら(個人的には)落ち着いてご飯が食べられる「当たり席」

ただし、ここはカリブ海のレストラン!海やボートを見ながら食事したいですよね?海沿いのレストランだもの。船を見ながら食事しなくちゃ!

「大当たり席」はアトラクションを間近で見られる(=アトラクション側から見えている)海沿いの席です。
わたしの席からはアトラクションを直接見ることはできず…出入り口の明かりがあったので「夜感」が少なかった。それがちょっと残念。

やはり、同じような理由で店員さんに席のことを聞いていた方もいました。(わたしがダンボ耳で聞いた限りでは)「空いたタイミングで案内している(偶然海沿いの席が空いていたら、そこに案内される)」そうです。
席によってお店の雰囲気もおそらく多少変わりますが、そこはもうガチャで当たった席を楽しみましょう(笑)

アトラクション側から見ると、本当にカリブの世界のレストランのように見えますが、不思議なものでレストランはそこまで(決して悪い意味ではなく)「カリブの海賊のアトラクション感」はありません。静かで落ち着いたムードすらあります。お昼でもディナーのような気分。

ランタンの明かりがきれい

食べ終わった後、カリブの海賊のアトラクションに行ってみた。アトラクション側から「カリブ海のレストラン」を眺める。さっきまでわたしたちもあそこで食事していたんだよなあ、と当たり前のことを思う。

高校生の頃、背伸びしては「あっち側へ行ってみたいな〜」と思っていた。食べている人たちがものすごく大人に見えて憧れた。今回、レストランの予約枠が偶然空いていたおかげで小さな夢が一つ叶ってしまった。
実際にレストランに行ってみると、想像と違う部分もあった。席によっては少し明るい。大砲の音が鳴り響くことはなく、海賊がいるようなレストランではない。

でも、よくよく考えると…。
ブルーバイユー・レストランは「カリブ海の青い入江のレストラン」であって「海賊と食事するレストラン」ではない。

わたしが少し期待していたものとは…鳴り響く大砲の中、パイレーツ・オブ・カリビアンのBGMに、海沿いの柵から乗り込もうとする海賊…。へべれけになった海賊の横に転がる酒瓶、金銀財宝ザクザクの宝箱。ジャック・スパロウの等身大のオブジェ。きっとそこにはわたし含めてたくさんの人が記念写真を撮りに集まる。
運ばれてくる料理の横には海賊の旗…キャラクター名がつけられた飲み物やスイーツ。
確かに一瞬「映画の世界」のようでワクワクするかもしれないが、一歩間違えると単なる「海賊風の模擬店」になってしまう。高校のわたしが文化祭で企画しようとしたように。
少なくともそれは、アトラクション側から眺めていた、あの「カリブ海のレストラン」ではない。
ブルーバイユー・レストランは、パイレーツ・オブ・カリビアンの時代の人々が、カリブ海を眺めながら静かに食事をする。そんな平穏なシーンを演出しているのだ。きっと。わたしもさっきまで、そのキャストの一人になっていたのだ。

ーアトラクションから眺める「あっち側」は、やっぱり「あっち側」だった。
カリブ海のレストランいいなあ、と行ったばかりなのに思わせるそんな雰囲気があった。

Yoho, yoho, a pirate's life for me…

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