わかりやすい東洋【六淫の風邪】の考え方
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こんにちは、🐔鍼灸師の卵を応援しているもぬけです。
東洋医学は風邪と書いて「かぜ」ではなく「ふうじゃ」と読みます。
今回は六淫の1つである風邪について解説をしていきます。
六淫について
…と言われましても…って感じですよね。
まず、自然界には風が吹いたり寒かったり暑かったりそういった自然の気候変化がありますよね。
これらの気候変化を「六気」といいます。
「六気」自体は自然界の1つですが何ら人体に対しては無害のものです。
六気に触れ過ぎたり、六気自体が異常が起こるとき、ヒトの適応力を超えたときに邪となって疾病を引き起こすようになります。
この適応力は人によって違うので抵抗力が落ちている人はかかりやすくなります。
六淫による病の多くは、季節・時間・住居・環境と関係があります。
例えば春は風が強く吹くので風邪にかかりやすく、寒いところでは寒邪にかかりやすいなどがあります。
風気・風邪について
ここから今日の本題です。
先程の六淫もしくは六気で主役の気が「風」です。
戦隊モノで言うと真ん中の赤色です。笑
というのもこの風邪がべつの邪をつれて体内に侵入してくるからです。
もちろん単独でも大暴れします。
風には以下の特徴と特性があります。
【風邪の特徴】
▶春季に多い
▶年中通して現れる。
▶他の病邪と一緒に侵入する
【風邪の性質】
▶軽揚性
▶開泄性
▶遊走性
▶百病の長
【軽揚性】
風邪は良く動き一定の場所に固定しない。
特に風邪は上へ外へと向かう傾向があります。
人で言えば上部・顔などに症状が現れます。
【軽揚性により現れる症状】
▶頭痛
▶鼻詰まり
▶咽頭部の痛み
▶眼窩・顔面の浮腫
自然界で吹く実際の風も舞い上がる・巻き上げると表現されるように上に向かいますよね。
あんまり風が舞い下がるとは聞きません。
【開泄性】
風邪には、腠理を開けて衛気や津液を外に漏らす性質があります。
風邪が人体に侵入すると衛気不固となる。
衛気は身体の表面を守っている気です。
風邪によって衛気を侵されると、腠理が開泄(毛穴が開く)します。
その結果、悪風・汗が出るなどの症状が現れます。
【開泄性により現れる症状】
▶悪風(さむけのこと)
▶汗が出る
【遊走性】
風邪は「よく周り数々変ず」と言われています。
部位的にも時間的にも固定しておらず、発病が急で変化が早いのが特徴です。
春になるとアトピーがひどくなる人もいたりすると思いますが、その時のかゆみはあちこち散らばりますよね。あっち行ったり、こっちに行ったり。
また風邪による痛みも同じです。右の関節が痛かったのが次の日には左にうつったりとコロコロ変わるのが特徴です。
【遊走性により現れる症状】
▶痙攣
▶振戦
【ちょっとわからない所があった方へ】
▶気の概念がわからない
▶衛気とかの気の分類がわからない
風邪は百病の長と言われるわけとは
現在では「風邪は万病の元」とレベルアップして言われますが、もともと百病の長と言われていました。
東洋医学的にも「百病の長」で覚えておきます。
冒頭でもお伝えしましたが、風邪は仲間をつれて侵入して来くることが多くあります。
例えば「寒邪」と一緒に体内にログイン(笑)してきたら風寒と表現されます。
一般的には「寒邪」「暑(熱)邪」「湿邪」と一緒に体内に侵襲してきます。
【風邪と一緒に入る邪】
▶寒邪
▶湿邪
▶熱邪
▶燥邪
風邪と共に様々な邪を連れてくるため外感発病の先導者であり、六淫の長でもあるといえるわけですね。
六淫【風邪】についてまとめ
【風邪の特徴】
▶春季に多い
▶年中通して現れる。
▶他の病邪と一緒に侵入する
【風邪の性質】
▶軽揚性
▶開泄性
▶遊走性
▶百病の長
東洋医学を学んでいると風邪とか寒邪とか何度も目にすると思います。
西洋医学では〇〇ウイルスや細菌と言われますが、昔はそんなのわからないので風によってあらわれるものと認識していたわけですね。
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