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もんちち
日記です。
思い出です。
病気の記録です。ゆっくり更新中。
はじめまして、もんちちと申します。 南の島の無職中年女性、ALS患者です。 家族は夫と息子と猫がいますが、今ははなれて老人ホームで暮らしています。 毎晩ラジオ深夜便を聴きながら朝を迎え、好きな大相撲がある奇数月は心高く飛び、相撲のない偶数月は年金支給日を待ち侘びる。そんな隠居生活を送る四十代後半です。 ALSを発症したのはちょうどコロナ禍のはじまりのころ。 最初は少し滑舌が悪くなった程度でしたが、だんだん呂律が回らなくなり検査入院。いろんな病気の可能性を消去していった結果、
九州場所は客席からの応援がなんだか自由で楽しい。美ノ海が土俵に上がるときれいな指笛が聞こえる。明らかにうちなーんちゅ。
面会に来た息子に、Netflixで面白かった作品を尋ねたところ、 「インターステラー」 「ショーシャンクの空に」 「ターミネーター2」 という答えが返ってきた。Netflixオリジナル作はひとつもない。 誰かにすすめられたのか尋ねたら、長らく学校に来ていない友達の名前を挙げた。その友達は家で映画をたくさん観ており、面白かった作品を息子に教えてくれるらしい(おそらくLINEで)。 グッときた。
10月。野球が終わりバスケが始まる月。 琉球ゴールデンキングス vs 広島ドラゴンフライズの試合観戦に、初めて沖縄アリーナへ。車椅子席は見やすい上テーブル付きの良席。 沖縄のバスケ人気は凄い。ド派手演出に目をチカチカさせながら、非日常を堪能した。 KINGS WIN!!
今から二十年ほど前、スマートフォンもSNSもなかった頃のこと。 「名も無き友達が野球のチケットくれるって!」 夫が興奮気味によくわからないことを言ってきた。 「名も知らぬ友達が?」 私は夫の発言を繰り返したつもりだったが、間、髪を入れず訂正された。 「名も“無き”!!今日のライオンズ戦行けなくなったからくれるって!H駅の公衆電話の横の電話帳にチケット挟んでおいてくれるって」 詳細を説明されてもよくわからないことに変わりなく、伝聞ばかりで胡散臭さが増しただけだった。
ALSと診断されてまず心配したのはお金のことだ。早晩働けなくなる未来は見えている。住宅ローンはたっぷり残っている。育ち盛りの息子もいる。介護ベッドや吸引器などの療養グッズも必要になる。障害福祉や介護保険、年金制度について調べ、私の頭の中のそろばんをはじいた。 退職後、まずは障害年金の申請にとりかかった。年金事務所の相談は完全予約制で1回45分と決められている。時間内にスムーズに相談を進めるため、社会保険労務士さんのYouTubeを見て障害年金の申請方法について予習し、申
昨日、ALSの新薬ロゼバラミンの製造販売が承認された。 タイミングよく今日往診があり処方希望の旨伝えることができたが、先生もまだ知らない情報だった。 例の問いは未だ温存中。
秋場所があっという間に終わってしまった。 大の里の優勝。貴景勝の引退。木村庄之助の定年退職。宇良、美ノ海、嘉陽の躍進。髙安、錦木の復活。 序ノ口から観戦し、森麗(もりうらら)さんが勝つところも見ることができた。 相撲の解説では心と体のズレを指摘する言葉をちょくちょく耳にする。思うように体が動いてくれない、まさに心と体がズレてる神経難病患者としてはこれを聞くのも面白い。 今場所は 「全身に神経を張り巡らせて相撲をとっているようには見えない」 「気持ちは100キ
大相撲秋場所が始まった。 美ノ海(ちゅらのうみ)関の場所前のインタビューが印象的だった。 横綱の糖尿が心配。 私は先場所と今場所で大きな変化なし。よきかな。
四歳から長唄三味線を習い始めた。当時大ヒットしていた『帰って来いよ』の松村和子の三味線弾き語りがたまらなくかっこよかったからだ。毎日ほうきを三味線に見立て、真似することに熱中したが物足りず、三味線を習いたいと母に懇願した。 週に一度、三味線の先生が家に教えに来てくれることになった。 始めてみると三味線はそんな容易いものではなかった。四歳児の手は棹(さお)の先まで届かず、背後から先生に支えてもらわないとぐらぐらと不安定で、手を上下に滑らせ弦を押さえるなんて芸当はとても無
八月は過ぎてしまえば実は秋 それを認めて夏は成仏 #今日の短歌
今日は往診の日。 私の担当医師はこんがりときれいに焼けた肌がよく似合う女性。会うたびにその濃度を増している気がする。海風を感じさせる佇まい。 「何か聞きたいことはありますか?」 診察の終わりにいつも先生が尋ねてくださるので、喋れない私は予めiPadに入力しておいた質問を見せる。もしくは、首を横に振る。 でも、本当に聞きたいことはほかにあるのに、いつも聞けずじまい。 なのでこっそりここに貼っておく。
サンダンカぐんぐんのびて満開の耐震補強アパートメント
(前回まで) むすんで、ひらいて 訪問看護でラジカットの点滴を受け始めた頃から訪問リハビリも受け始めた。理学療法士による身体機能のリハビリと、言語聴覚士による言語・嚥下機能のリハビリの二種類だ。 ALS患者のリハビリの目的は、機能回復ではなく現状維持。疲れるほど頑張ると病気の進行を早めると言われているのでやりすぎ禁物。物足りないくらいがちょうどいい。そのときの「今」の状態ができるだけ続くことを目指す。 ラジカットやリハビリを始めてから一年ほどの間に、まず杖歩行にな
幽霊話を聞くのは大好きだけど、幽霊を見たことはないしできれば出会いたくない。 「幽霊の正体は思い出」 と誰かが言っていた。私の思い出を綴っているこのnoteも浮遊霊みたいなもので、私が死んでもネットの海をぷかぷかと漂い続けるのだろう。そしてうっかりこのnoteを開いてしまった誰かのスマートフォンに忍び込み、音楽のプレイリストに曲を追加したり、撮った覚えのない写真を残したりしたい。夢ふくらむ。 あれも、そんな幽霊の仕業だったのだろうか。 昔、東京に住んでいた頃のこ
(前回まで) 投薬開始 ALSの進行を遅らせる薬はリルゾールという経口薬とラジカットという点滴薬(当時)の二種類があり、私はまずリルゾールを服用し始めた。口以外の変化はまだ感じておらず生活はそれまで通り。日課のランニングも続けた。 検査入院から数ヶ月過ぎた頃にはますます呂律が回らなくなり、発音できる言葉が限られてきた。カ行とラ行は特に言いづらく、飼い猫ラッキーの名前を呼び続けても猫は怪訝な顔をするだけで、こちらに来てくれなくなった。「おいしい」は唯一言いやすかった。