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FF14を辞めて宅建士試験を受験した話
記事にまとめるのは面倒なのですが、重い腰を上げて書いておきます。
もう4ヶ月ほど前になるのですが、FF14の最新拡張『黄金のレガシー』が2024年7月2日に発売されました。
それまで、俺は同ゲームを約1万時間ほどプレーしていたので、当然、新しい拡張を楽しみに待っていました。
拡張前に出たベンチマークソフトを動かしてガッカリ……自キャラの顔が妙に鼻の下が伸びている等、印象が相当変わってしまっている。
何だこれ……と愕然としていたら、俺以外にも相当多くのプレーヤーが強い違和感を覚えたようで、修正の要望が多数上がっていました。
しかし、待てども待てども公式から修正のアナウンスがない。
この時点で、ああ、このゲームはもう俺の手に戻って来ることはないのだなと思い、見切りを付けることにしました。
一生プレーできるかも…と思っていたゲームとの突然の別れ。
それまで毎晩、風呂に入ってから寝るまでの後にログインしていた時間が、突如、空白の時間となってしまいました。
どうしたものかとネットを見ていたところ、ちょうど宅建士試験の申し込み時期であったということを知り、じゃあ宅建士でも取るかと思って受験申し込みをした、というのが話の始まりです。
この時点で本試験まで残り3ヶ月。
本屋に言って購入したのは、『この1冊で合格!水野健の宅建士 神テキスト』と『この1冊で合格!水野健の宅建士 神問題集』でした。
教材の購入基準は、分野別にテキストが切り離せるヤツだと、試験後に使えないからやだなと思ったことですが、今となってはぶっちゃけどうでもいい基準でしたね(笑)
受験生の間では、他社の別のテキストが人気のようですが、マイナーな選択肢でもあっても自分にとってもは、良い選択だったと思います。
このテキストと問題集は初学者には少しレベルが高い内容なのですが、問題集の内容をすべて解説した動画が見られます。
また、著者は大手受験予備校の人気講師で、かつ不動産業界に詳しいということで、語りがとても軽妙で、かつ問題を解く際の抽象的な判断基準が動画を見ていれば勝手に身について行きます。
たとえば、「特定行政庁」「市街地開発事業」という単語が問題文に出てきたときに、どう考えればいいのか、とか。
最初から独学で受験すると決めていたので、最初の1周はまずテキストを読んで、該当箇所の問題を解く、という普通の流れで勉強を開始しました。
勉強は「権利関係(民法等)」や「宅建業法」までは大きな問題なく進めていられたのですが、「法令上の制限(都市計画法、建築基準法、税金等)」に入ったところで、全然わからん…と途端に苦しくなってきました。
特に都市計画法と建築基準法は、土木関係の公務員用語?の連発のように感じて、こんなもの勉強して宅建士に一体何が関係あるの、と。
受験を終えた今となっては、宅建士に必要な知識だったと納得していますし、最後には得点源になりましたが、学習段階では本当に苦痛でした。
実際、「法令上の制限」に関する試験対策が完成したな、と自分の中で感じたのは、試験開始前に税金に関する税率を暗記し終えた時でした(笑)
それまではずっと、これ絶対覚えられないわ、「法令上の制限」を全問間違えるから、試験には合格できないな…と思い続けながらの試験勉強…。
独学を後悔した時期でしたね。
その後も、周回すればいつか理解できるやろ、と淡い期待で3周やりましたが、上記のようにやっぱり「法令上の制限」がわからないまま。
解説を読んでもどうにもならず、ネットで解説動画を探しはじめました。
念のためここで付言しておきますが、俺が選んだテキストや問題集が悪いわけではなく、宅建受験生の多くはここで躓き、苦しむ箇所なので、独学でそうなるのは仕方ないのです。
ネットで動画を探す中で出会ったのが、宅建みやざき塾みやざき先生の『超特急合格講座』でしたが、これが本当に幸運でした。
いわゆるまとめ講義なので、ちょっと聞いただけで「法令上の制限」がわかるというものではないのですが、「法令上の制限」を含め宅建士試験の全範囲の解説講義を無料で聞けたのは本当に良かったです。
テキストはPDF版を購入しましたが、「宅建業法」は無料で公開されていたので、「権利関係」と「法令上の制限」がそれぞれ千円で合計2千円。
申し訳ないほど格安ですね。みやざき先生、ありがとうございました。
結局、『超特急合格講座』はまとめ教材として、本試験直前まで役立ちました。この時点で宅建士試験攻略のための武器が全部揃いました。
少し話は脱線しますが、令和6年の宅建士試験申込者は30万人超と他資格試験に比べても圧倒的に多いこともあり、ネット上には「宅建系インフルエンサー」が多数現われています。
受験対策に役立つかもしれないが、実際には受験生の時間を奪っているだけでは?と首を傾げるような動画も溢れています。
独学で勉強する際に、ネットで解説動画を探す方もいると思いますが、そういう「宅建系インフルエンサー」の動画を見続けて、自分の合格に本当に役に立つのかには、気を付けた方がいいでしょう。
話を元に戻します。
結局、本試験までの3ヶ月で勉強できたのは、水野健先生の問題集を5周、みやざき先生のまとめ講義とテキスト5周でした。
模試も購入して何回か時間を図って解きましたが、試験時間を超えるということは一度もなかったので、まあ全部やらなくていいかなと判断。
総勉強時間としては、試験一週間前までは一日1時間半、試験一週間前は一日8時間ほど。合計200時間ほどでした。
本試験は北海道札幌市の某コールセンターが入っているビルで受験しましたが、その日だけめちゃくちゃ寒く、10月で初雪の日でした。
北海道の受験率が低いのは、気候の影響は確実にあったかと。
本試験が難化していたのか易化していたのかは、初めて受ける一受験生の身としては判断出来ませんが、事前に想定していた通り難しく感じました。
とにかく、過去問そのままではすんなりと解答を出させてもらえません。
たとえば、37条書面が電磁的な書面だった際の宅建士の記名の問題は、電磁的な書面で「ない」場合はどうなのかと考えれば解けるのですが、基本知識を正確に思い出せなければ正解できません。
そんな問題がずっと続くので、普段以上に解答に時間がかかりましたし、時間内に解き終わったことは安心しましたが、実際に何点取れているのかはその場では全くわからず試験終了。
他の受験生も同じような状況だったらしく、俺も含めて試験終了時点では誰も喜んでいるような人はおらず、一様に狐につままれたような顔で会場を後にしていた記憶が残っています。
その後、コメダに入って席待ちをしている際に、某サイトで自己採点をして結構良い点数だったので、そこで初めて、もしかしたら合格点をとれているのではないかと思い始めました。
日建学院のサイトで自己採点をしたところ、44点/50問で、11月26日の合格発表日を待っている段階です。
何はともあれ、1万時間プレーしたFF14を辞めてから、宅建士試験受験を思い立ち、3ヶ月の勉強の後、こうして受験を終えました。
もう4ヶ月立ちましたが、FF14に関しては、未だにグラフィック「アップデート」から、ほとんど何も改善されていませんし、改善までの詳細なロードマップもアナウンスされていません。
このゲームの未来に危機感を持ったユーザーからの多数のフィードバックもほぼ無視されている状況で、絶オメガをパッチ内でクリアするまで熱心にプレーした自分としては、残念に思います。
また、何を考えているのかわかりませんが、過去拡張の予約特典であったメネフィナイヤリングというアイテムを、課金アイテムとして売り出したことも知って愕然としました。
宅建士試験では、「法令上の制限」の試験範囲内に景品表示法が含まれていますが、過去に予約特典であったアイテムをユーザーに断りなく課金アイテムとすることは、一般的に考えて、法令違反に当たると思います。
すでに複数のユーザーが消費者庁や消費者センターに問い合わせを行っている状況とのことですが、それも無理からぬこと。
国の機関なので、結果が出るまでには時間がかかると思いますが、消費者の利益になる結論が出ることを強く願っています。
今のところ、FF14への復帰はあり得ませんので、この時間をさらなる自己成長に繋げるため、次なる目標を思案中ですが、今は、この長かった宅建士試験の結果を静かに待とうと思います。では。