ポーランドの世界遺産がナウシカの世界観だった話
ある年の冬、ポーランド南西部のヴロツワフを旅行した。
ヴロツワフのあたりは見所が満載だ。街中には小人の小さな像が至る所に置いてあったり、歴史的にドイツの影響を受けていることからポーランドの他の都市とは異なる街並みも目を引く。シュフィドニツァやヤヴォルの木造教会群(世界遺産)や、日本人にも人気の陶器の産地ボレスワビエツに行く際に拠点にして動ける都市でもある。
そんな中、あえてご紹介したいのが、世界遺産にもなっている「百年記念会館」である。地球の歩き方には、以下の説明がある。
完成から既に110年ほど経っているが、建築史に残る多目的ホールだという。
その日はメンテナンスか何かで、ホール内の見学はできなかった。残念だなぁと、人のいない敷地内をとぼとぼ裏に回ってみると・・・
なんと・・・!
これは・・・
ナウシカの世界観では・・・?
なぜか現代の文明が一度終わった後の雰囲気と、
もの悲しさを感じる・・・
同行の友人と盛り上がり、人もいないのでこの情景から思い出したピンポイントの1曲をかけながら歩いた(0:46からの曲)。
これがかなり心に沁みて、世界観に浸った。
その後落ち着いて、近接の美術館の方に歩いていくと・・・
ん・・・?
これって・・・
メーヴェですよね・・・?
こんなにメーヴェっぽい造形物を他に見たことがない・・・
こんな偶然あるのだろうか・・・?
というわけで、私の中では百年記念会館は「ナウシカの場所」となった。
そして、見所が多いヴロツワフとその周辺都市の中でも指折りの満足度が高い場所となった(中には入れなかったのに)。なお、そのあと夏にまた訪れる機会があったが、明るい日差しと緑、きれいな噴水によって、ナウシカ的世界観は失われていた。物寂しい冬だからこそ感じられた世界観だったと思うので、ナウシカ的世界観を期待される方は冬の訪問がおすすめである。
「ナウシカっぽいかも?」と思っていただけた方がいらっしゃれば、とても嬉しいです。
※今回もジブリの画像はこちらからお借りしています。