もんぶらん

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『アシタ・シアター』という Podcastを始めました📻 Apple Podcast/Spotifyで聴けます◎ ▶︎https://anchor.fm/ashitatheater

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    エッセイという形を意識しはじめた頃からの作品たち。

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    個人的に気に入ってる作品たち。

最近の記事

100. ひゃく。

記念すべき、ひゃく。 仕事で行っていた岡山から先ほど東京に着きまして、いまは電車の中です。新橋から急に東京の空気になったな。どこもかしこも人がいっぱいで、どこもかしこもザワザワしてる。 100、という数字がつくまで文章を書いてみたけど、振り返ると何かをやってきたような気もするし、まるで何もできなかった気もします。でももしこれを逐一読んでくれていた方がいるなら、本当に本当にありがとうございます。 noteで文章を書いてるんだ〜と人に言うと、何を書くの?とよく聞かれました。何

    • 99. 足元にある、一欠片のキラキラ。

      今日は結局たくさん時間があったのに、どうして時間がたくさんある日の方が何にもできないのだろう。何にもしないをするっていうのは大切なことだって、クマのプーが言ってたけど、つまりそれを私は本能的に分かっていて、脳よりも体が率先してやっているってことだろうか。 部屋の窓から外の陽が傾いていくのを眺めるのって、ちょっと悔しくて、その罪悪感に浸りながらそれでも何もしないのって、ちょっとかなり贅沢よね。今日は日がな一日、それをしていました。 さて、書くと決めていたPodcastのお話。

      • 98. 消えちゃいたくなって、本を作った。

        急に涼しい。驚きの涼しさ。 カーテンの向こうから、ゆっくりした秋の虫の声がリンリンと聴こえる。なんだなんだ、急に淑やかな夜になっちゃって。この前までの強気の蒸し暑さはどうしたのよ。なんだか、流れる時間までゆっくりに感じる、と、ベッドの上でぼーっと耳を澄ませながら思う。 . 今年の初めに、ZINEをつくりました。いわゆる自作の小冊子。正直、私もそんなジャンルがあるなんて知らなかったんですが、自分で作ったものを誰かの手に届けるというチャレンジがしてみたくて、ネットで見つけて全4

        • 97. 海と、店と、電車と。

          空は快晴、海は青くて光っている。その向こうには深い緑の山々。木々に埋もれた小さな喫茶店。海沿いを走る線路。 バスの窓は大きくて、視界いっぱいに景色が広がる。こういう窓が大好き。切り取りたくなる光景が、どんどん飛び込んでくる。 沿岸に沿って緩やかなカーブの道が続く。不意に海に突き出るような岬があって、その先端に、白い壁でオレンジの屋根の一軒家がある。ポツンと、だけど、寂しそうじゃない。そこにいるべくしている感じ。きっとあの2階の部屋には、マーニーか、ムーミンかが住んでるんじゃ

        100. ひゃく。

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        記事

          96. 別れは突然、何事も。

          昨日の夜、ドライヤーが壊れた。 発火したとか焦げ臭い匂いがするとかそんなんじゃなくて、なんだかいつもより風が弱いような、と思った数秒後に、しゅーーん、、と動かなくなった。あらら?と思ってスイッチを何度かカチッとやるとしばらくは温風を示す電気だけついたり消えたりしてたけど、10分くらいしたらもう、うんともすんとも言わなくなった。 ちょっと前から、乾かすときにガーって感じの、頑張って回ってる音がするなと思ってた。だけどこんなふうに終わりが来るとは。別れはいつも突然、何事も。そし

          96. 別れは突然、何事も。

          95. あまりにも良い夏休み。

          今年の夏休みは結構かなり良い夏休みだ。 ある日はおばあちゃんの家に行って、お菓子を食べながらマラソンを見た。 いやー、オリンピック面白いな〜!子供の頃は、じいちゃんがずっとマラソン見てて何が面白いのかと思ってたけど、面白いな〜!道具も何もなく、ただ走ることだけで競う人たちの体は極限まで絞り込まれていて無駄がない。たまにはしゃぎながら横を走る一般人を見て、平常時でさえいかに速いのかを実感するとすげーっとなるし、それを40km以上続けてきてなお、最後に自分の限界と戦いながらぐわ

          95. あまりにも良い夏休み。

          94. そこにいたら。

          山奥を抜けていく電車に乗るのがけっこう好き。 家がまとまって建っているところもあれば、山に人がこっそりお邪魔しているという感じで民家がポツポツあるところもある。かと思えば、視界一面をそびえ立つ山々に埋め尽くされたり。 大きな窓から外を10分も見ていれば、次から次へと景色が入れ替わっていく。 流れていく景色を眺めながら、想像する。 この場所に住んでいたら、どのくらい毎日が清々しくて、そしてどのくらい飽き飽きしてしまうんだろう。 子供たちは公民館で夏休みの宿題をしたり、見渡す

          94. そこにいたら。

          93. 大きな花火は降ってくる。

          花火を見た。 東京に来てから見た、1番大きな花火だった。 知らない人だらけの知らない街に来て、なんて話はさすがにもう擦れないくらい、東京に来てから時間が経ったけど、上京してから一度も花火大会に行ったことがなかった。東京に知り合いもあまりいないし、もともと出不精だし、東京の桁違いな人混みに揉まれるのはやっぱり嫌だし、なによりそんなところに1人で行ったら多分めちゃくちゃ寂しい。行く用事なし!でもたまにとても運良く、夏に最寄り駅のホームから遠くの方でやってる花火が見えた時は、じっ

          93. 大きな花火は降ってくる。

          92. プレッシャーがお腹を押してくる。

          プレッシャーを感じると、お腹が押される感じがする。まさに重い塊のようなものがのしかかっているような。寝る時なんか特にそう。絶対なんか乗っかってる。 全部から逃げちゃいたいのに逃げない。まあそう簡単に逃げられないけどね。お腹が潰れて心臓がどきどきしているのを、嫌だなぁと思いながら耐えている。 私の成長意欲の根源は、私が私自身へ向ける期待からきていると思う。だって、自分が自分のこと諦めたら、そこから先には進まないでしょう。それで後から後悔するなんて、都合良すぎるでしょう。 で

          92. プレッシャーがお腹を押してくる。

          91. 洗濯日和。

          あー、もうすぐ土日終わっちゃうな。 早く食器洗わなきゃな、と思いながらソファに寝転がり、天井を見ている。贅沢な時間だな。 久々に何の予定もない土日。金曜日の夜に、ベッドカバーとタオルケットを洗おうと決めて寝た。 ただ土曜日はいつも午前中を溶かしてしまうし、なんなら夜にホットヨガに行くまであまり動かないので、いつもあってないようなもの。だからどうせやるのは日曜日か、と思ってたけど、今回は気がついたら土曜のお昼に洗濯機を2回も回していた。まず平日に溜めた洗濯物を洗い、その後にベ

          91. 洗濯日和。

          90. 帰り、省みる。

          東京の駅と、地元の駅は違う。 景色も、歩いている人も、流れる空気も。 地元に帰って電車に乗ると、今の私の生活のスピードとは違う空気が流れていると実感する。この空気は、私が高校に通っていたときのそれだ。駅は大きくなくて端から端が見渡せるくらい。人はまあまあいるけど、互いに干渉し合わず、静か。そこにいる私は、学校の勉強とか、部活とか、そういうことだけ考えていればよくて、切羽詰まった気持ちでタスクに追われたり、いつも一歩二歩先を考えて行動したりせずに過ごしていた。 東京に出た始

          90. 帰り、省みる。

          89. 浮気と、自己愛。

          学生の頃、写真を撮るのが上手な男の子と付き合っていました。 彼は会うとまず、服や髪型を褒める前に私の写真を撮りました。一緒に過ごす楽しい瞬間や嬉しい表情も、全部写真に収めました。たまに、怒っている姿も。 大人になって、一緒に仕事をしたカメラマンさんが言ってた。写真を撮る時、カメラマンは被写体に恋をしてるって。 私は彼が私以外の女の子の写真を撮るのをなんとなくモヤモヤした気持ちで見てたけど、そうか、あれは、私にとっては浮気だったんだ。 数年ぶりに、あの頃の幼い気持ちが腹落ち

          89. 浮気と、自己愛。

          88. ちゃんと追い込まれること。

          1年が終わった。5月決算なので、うちの会社。 あーー。よく働いたな。身を削りながら、追い込まれながら、それでも足を止めないように。 昔から割と自分を追い込みながら走るのが好きな方で、しんどいなと思った時こそ、もう一歩踏み込めば届くものがあるんじゃないかな、と思って走り続けたいタイプ。結局、必死な自分が嫌いじゃなかったりもするし。 でも特に今年1年は本当に難しい仕事が多くて、サイト作りからCM案件、時には地方に行ってイベンターみたいなことまで、とにかく何でもやった。大きな金額

          88. ちゃんと追い込まれること。

          87. 残さなくても。

          今週、写真をいっぱい消した。 特に何かを忘れたかったとかではなくて、Googleフォトの自動バックアップをオンにしてたらいつの間にかGoogleの容量がなくなってて、メール受信ができなくなってたから。正直メールなんて普段全然開かないけど、いざ受け取れなくなったら急に重要な何かを受け取りそびれてるんじゃないかと不安になって、iPhoneから同期された1万枚以上の写真をいちいちクリックして消す、という途方もない作業をした。 とにかくいろんな写真が入ってた。フォトジェニックな観

          87. 残さなくても。

          86. きっと、そんなことを言ってた。

          本当は守らなきゃいけないことってそんなに多くはないし、真実っぽいこともあまり多くないんだろうな。アップダウンってしんどいけど、ほんとは1日ごとにいろんな気分になってもいい。時には、誰かにとって嫌なやつになるのもあり。 そう、そんなことは分かってる。 けど転がっていく毎日の中で、誰かとの間で、うまくやろうとすればするほど、まゆげに力を入れて目をこらし、そうしてると見える小さくて繊細なものをいっぱい気にかけて、残った細い一本道の正解をたぐり寄せてやっと明日へ繋いでる。 これを

          86. きっと、そんなことを言ってた。

          86. 小さな小さな安心感がポツンとある。

          大人になるにあたって、いろんなことを選んだり、捨てたりしなきゃいけない時があった。 たとえば仕事に没頭すれば私生活は溶けてどっかにいっちゃうし、かと言ってほどほどにすれば成果は手に入らない。恋愛をすれば自分ではない誰かとの生活をいつも念頭に置かなきゃいけないし、誰かに気に入られようとするにも、生まれつきではない思い切りの良さや従順さを少し無理してでも見せなきゃいけなかったりする。 私はそんなに簡単には絶望はしない。けれど、その時々に必要な手段として、ナチュラルボーンな自分を

          86. 小さな小さな安心感がポツンとある。