初めてのアメリカ放浪記5/大事件!
ロスアンゼルスの熱い夜...
LAは当然だが都会で何か丸の内みたいだなーーなんて思っていたが、
なかなか見て回るところはあるもんで、この旅の記念に左耳にピアスを開けた。
でっかい金のリングのピアスぶら下げ、サングラスして気取って歩いていると、
向こうから塗り壁のような大男が歩いてくる。
白人のくせに俺に道を聞くではないか!?俺もついに観光客を越えたか!
なんて思って単語の羅列で答えた。お礼にコーラをおごるって言うもんで
一緒に店にはいる。彼の名前はギャレー日系のS友銀行の社員だった。
Keiji...お前はビールを飲めるかい?って聞かれたんで..ひょっとしたら彼が案内して
くれて、LAの夜をただで満喫できるかも・・・!?と、スケベ根性が出た。
ギャレーと酒屋に入り500mlのビールを12本買った。
そんなに飲めないって言うと、俺が飲むから気にしないでくれって言われた。
そして、ギャレーが連れてきてくれたのは夕暮れのグラフィス天文台....
とってもロマンチックなところだった???
そこで俺と星を見ながら彼は11本のビールをすべて飲んでしまった。
そして天文台近くの山の中にある彼の家にお呼ばれした。
暗い山の中に燦然とそびえ立つ豪邸だった。
部屋に・・・入ると、彼は・・・??鍵をかけた。・・ここで気づいた!!
ぎぃ~え~★~~・・・
助けでぐで~~~★☆~~。
ほもだった。
やばい!ものすご~~~くやばい!!ここは山の中の一軒家!
でもこのままだと、俺の男としての人生に大きな転機が訪れてしまう。
こういうのも変わってていいかもしんない・・・・なんて思ったら大変だ!!
山だろうが深海だろうが掘られちまうよりましだ。脱出!!
ギャレーの手を振り払うと真っ暗闇の山を駆け下りた。
追いかけてくる!と・に・か・く・逃げろ~~!!腰が抜けている。
どちらを向いても真っ暗だ。・・・どのくらい時間がたったのだろう、
明かりが見えた!コンビニだ。車がある!みんな鍵がかかっている!
・一つだけ開いていた!俺は中に入ってぶるぶる震えていた。
買い物から戻ったのは家族連れだった。なんだ~お前は!撃ち殺すぞ!
俺は事情を説明したいが、言葉が出てこない!
ひたすらアイワント.ゴーバック.ハリウッドブルバード!!を繰り返した。
なんだか事情は判らないが困っている旅行者らしい...って感じで、
ラッキーなことに俺の車をおいてあるハリウッド通り迄送ってくれた。
やっとの事でuclaまで戻って部屋にはいると日本人らしきルームメートがいた。
自己紹介をした後、今あった出来事を話すと、彼は驚いた後...あきれて
「吉岡君。この国では自分の身は自分で守らないといけない!
不用心な旅行者が突然消息をくらますなんて事は、
ここでは平気で起こり得るんだよ。」と説教されてしまった。
彼の名は臼井さん。
彼は日本の銀行マンで事情があってこの国に滞在しているという。
いい人そうだ!
・・・名刺をもらった・・・・・・・・・・・・・・・S友銀行だった。
つづく。
アジアのビーチを中心に、ウインドサーフィントリップで世界をめぐる。