長崎ヴェルカの試合から学ぶ、地域にワクワクする非日常を作る意味
2024年10月5日、前日にこけら落としされた「HAPPINESS ARENA」での2試合目となる、長崎ヴェルカのバスケットボール試合を観戦しました。この試合ではヴェルカが惜しくも敗れましたが、試合を通じて得た体験は、単なるスコアを超えた価値を持ちました。スポーツと地域が織りなす「ワクワクする非日常」の重要性を改めて実感しました。
チームとファンの絆
試合はロースコアで進行し、ヴェルカは残念ながら敗退しましたが、会場にいた観客の表情には長く待ちわびたイベントを楽しむ期待感が溢れていました。家族連れや、かつてバスケットを共に楽しんだ仲間たちが一緒に喜びを分かち合い、笑顔があふれる姿がとても印象的でした。
特に、選手たちの入場シーンでは、チームとファンとの絆が大切にされていることが強く感じられました。ヘッドコーチが熱く選手たちを鼓舞し、スタジアムDJが会場の雰囲気を盛り上げ、チアリーダーたちはタイムアウトのたびに異なるパフォーマンスを披露して観客を楽しませていました。試合は単なるスポーツ観戦を超え、地域全体が一体となって「祭り」を楽しむような感覚が広がっていました。
スタジアム体験の魅力
試合当日には、家族連れがチームのユニフォームをまとい、日常から離れた特別な体験を楽しむ姿が多く見られました。試合直前までリハーサルを行い、試合開始前とハーフタイムの飲み物オーダーの対応方法を細やかに調整しているスタッフの姿も印象的でした。スタッフの工夫によって、スムーズなイベント運営が実現され、観客にとって快適な体験となっていたことが分かります。
VIPルームの提供やキャッシュレス決済の導入、多様な価格帯のチケットオプションの設定など、新たな価値を提供するための取り組みが随所に見られました。特に、VIP空間での特別な体験に対して対価を払う顧客が、間接的に小中学生への低価格帯の席提供を支えているという仕組みも学びました。これらの工夫によって、地域の様々な人々が気軽に参加でき、特別な体験を楽しめる環境が作られています。スタジアムは地域の人々が集まり、日常から離れて「ワクワクする非日常」を体験する場として大切な役割を果たしていると感じました。
地域創生への貢献
この試合を通じて、スポーツイベントが地域に与える大きな影響を実感しました。単なる試合ではなく、地域全体の活力を引き出し、コミュニティを繋げる重要な役割を果たしていることを改めて感じました。スポーツには地域を活性化する力があり、今後どのようにしてこの学びを地域に還元していけるかを考えています。
高田旭人氏の教えと実践
試合前にお話を伺ったジャパネットグループの高田旭人氏から、「責任のある自前主義」という理念を学びました。この理念は、長崎スタジアムシティプロジェクトにも深く根付いており、地域創生においては行政に依存するのではなく、自分たちの力で解決策を見出し、実行に移すことが求められています。これは、ジャパネットたかたが長崎の活性化に取り組む際の基本的な考え方です。
また、高田氏が強調した「初回の成功を追い求めるのではなく、2回目、3回目をどう改善していくかが重要」という考えも心に響きました。短期的な成功に固執せず、長期的な成長を見据え、地域とともに持続可能な変化を生み出すことに力を注いでいます。ジャパネットは長崎で1000人以上の雇用を創出し、スポーツを通じた地域創生を進めています。また、従業員に適正な賃金を支払うと同時に、やりがい搾取のない環境を整え、ITやアプリの開発を通じて迅速な改善を行う文化を育てています。この長期的な視点こそが、地域の持続可能な発展に繋がると強く感じました。
御礼
SIS広島校で、長崎の旅を10分間で話をするという急遽の時間をいただきました。
話をしてみることで、まだまだ足りない伝える力をnoteに綴ることで、低い解像度を整理することの大切さを学びました。
改めて特別な体験をくれた、米倉誠一郎先生への感謝と。長崎から学び何に生かすか、まずは伝える力を上げていきたいと思います。
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