自転車と道具の点検の話と、カンガのすすめ
キャンプしながら3,4日自転車を漕いで宿にて1日休むというサイクルを1ヶ月半続け、2,000km走った所でいつもより少し細かい自転車整備をすることにした。
調理用の燃料を使ってチェーンを洗う。ガソリンをペットボトルに移してその中にチェーンを入れたら、シャカシャカ振って簡単お掃除。
ディレイラー、ペダルその他の駆動系パーツに付いた砂埃をブラシでゴシゴシ落として。
ブレーキディスクを雑巾で拭いて、すり減ったディスクパッドを1枚交換。
洗い終わって乾いたチェーンを元通りにして油を差して、伸びたワイヤーの調整。滑らかに動くことを確認してニヤニヤ。
ペットボトルの水の蓋に小さな穴を開けるとお手軽ミニホースが出来ると友人に教わったから、それと雑巾を使ってフレームも綺麗にする。
と思ったが、汚れたままの方が盗難に合いにくいだろうと思いやめて、買ってきたペットボトルの水は普通に飲む。
ホイールを回すとほんの少しシャリシャリ聞こえたけど、聞こえなかったことにする。
自転車の簡単整備が終わったら、次はキャンプ道具の修理。テントとエアマットを雑巾で水拭きして、合皮のサングラスケース、タイヤ、ズボンのポケット、それからカンガをシニュー糸で縫う。
カンガとはポルトガル語の固有名詞で、1人用の敷物のこと。素材や大きさや柄には明確な定義は無いみたいなんだけど、畳一枚分ほどの大きさの薄い布切れである。ビキニの外国人が砂浜に寝転がって日に焼いてる時に敷いているイメージのあれ。日本だとビニールシートの方が一般的であまり見かけないけど、相方によるとブラジルでは1人1枚持ってるんだとか。いくらなんでもそこまで浸透してるのかはあやしいが、固有名詞があるくらいだし少なくとも海好きは皆持ってるんだろう。
カンガという名前は知らなかったにしても見たことはあったから存在は知っていて、あんな布切れになんの意味があるんだろうか。おしゃれなのか?と思っていたが、これが実はかなり使える道具で、初めて使った時は驚いた。しかもブラジルには固有名詞まであるのには笑った。
日本のように砂浜でビニールシートを使うと汗がシートの上に溜まって不快な思いをするし、ビールなんかこぼしちゃうと最悪。ところがカンガは布地なため即浸透するから水気は気にならないし、洗濯機に放り込めるから汚れもさほど気にならない。
マメな人はビニールシートも拭き掃除したりするのかな?花見で使う巨大なブルーシートとか、毎年幹事が管理でもしてるのか?まさか使い捨ててるわけじゃないでしょうね?みんなで1人1枚カンガを持っていって皆んなで繋げてカンガルームにしたら良いと思う。砂の上に直接寝転んだり座ったりするよりもカンガ一枚だけでかなり快適になるし、海岸だけじゃなくて、芝生や砂利の上でも同様の効果がある。あなどれない、シーツのような厚みのペラペラの布切れ。感謝しながらチクチク丁寧に補修した。
仕組みを理解出来るうえに愛着が湧くから、補修する事は好きで、気持ちも比例して整理されていくから掃除も好きな方だと思う。ただし使ったものを元の場所に戻すのはあまり得意じゃない。片付け忘れて次の事に進んでしまうため、少しずつ散らかっていき、まとめて掃除するタイプ。十代が終わる頃までは身の回りが足の踏み場も無いほど散らかっていたと記憶しているが、今は隔日で床の掃き掃除とクイックルワイパー、月一で床の本格雑巾掛けするくらいはしないと落ち着かない人になった。
適度なきれい好きは他人との共同生活にはうってつけだと思うし、ドミトリーの宿や地元の人の家に泊まるような安旅にも大きな利点になる。適度にって所がポイント。安旅がしたいなんて人がどれだけいるのかは知らないけど。