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アルゴリズムの増幅
皆さん戦時中の世の中どうお過ごしでしょうか。
今日はサブスタックのコードモンキーズさんの記事を翻訳させていただきました。
内容はミームの威力についてです。
「ミーム」とは、インターネットミームからきており、ネット上でXやその他のSNSなどで拡散される、文字入りの絵や動画など一目でわかるメッセージ性の強いコンテンツのことを言います。
最近は一般的になっているので皆さん使いこなしているかも?
コードモンキーズさんはこういったデジタル関連の情報が得意な方です。
よろしかったら、コードモンキーズさんのサブスタック記事を購読よろしくお願いしますね。
元記事はこちら↓↓↓
アルゴリズムの増幅
ミーム戦争の最前線は、すでにアルゴリズム増幅によって完全に決定されている
コードモンキーズ
2024/01/21
アルゴリズム増幅入門
ほぼすべてのソーシャルメディア・プラットフォームは、ユーザーの関心を最大化するように設計された方法でコンテンツを管理選別し、紹介している。このプロセスは、一見良心的に見えるが、世間の言説、認識、行動を形成する上で極めて重要な役割を果たしている。この操作の中心にあるのは、アルゴリズムによる増幅という概念であり、このメカニズムによって、コンテンツの可視性は、一連の隠された指標に基づいて、押し上げられたり、抑制されたりする。
ユーザーがコンテンツに接するにつれて、アルゴリズ ムは学習し、適応し、既存の信念を強化する一方で、異論を排 除するエコーチェンバー(反響の部屋)を作り出す。このような環境は、特にミームの拡散力を利用して前例のないスピードと規模で物語を広 めることができる、ミーム戦争の領域で悪用されやすい。
アルゴリズムによる増幅の複雑さを理解することは、単なる学問的探求ではなく、情報が武器であると同時に道具でもある時代には必要不可欠なことなのだ。
ミーム戦争におけるアルゴリズム増幅
ミームとは、その核心において、簡単に消費され、急速に広まるように設計された文化的単位である。その単純さと親しみやすさは、拡散に最適であり、この特徴は、情報戦に関与する多くの集団が気づかないわけがない。
ミームを通じて、公の言説に物語をさりげなく注入し、従来のプロパガンダが夢見ることしかできなかったような効率で、認識に影響を与え、意見を揺さぶることができる。
アルゴリズムによる増幅と組み合わされたミーム戦の威力は、特定の聴衆をターゲットにし、それに関与させる能力において明らかである。従来のプロパガンダが不器用で広範囲に適用されるのとは異なり、ミームは特定のグループ内で共鳴するように調整することができる。同時に、アルゴリズム増幅が持つ、あらゆるグループの特定の既存の信念や嗜好に沿ったコンテンツを管理選別して提供する傾向を利用することができる。このようなターゲットを絞ったアプローチは、関心の割合を高めるだけでなく、ミームの背後にある出自や意図を見分けることを困難にする。
まるで広告主がいないかのような無害なコンテンツを装って、高度にターゲット化されたミームを隠すことは、今や大衆への影響力の武器となっている。
DARPAの戦略的コミュニケーションにおけるソーシャルメディア研究のような取り組みに見られるように、ミーム学が脅威であるという認識と、それに続く対策への投資は、進化するミーム戦の戦場の重要性を強調している。
ミーム戦の最前線が曖昧になり続けるなか、本物の会話と高度に組織化されたミームキャンペーンは、ほとんど区別がつかなくなる。
アルゴリズム増幅の心理的影響
その核心において、ミーム戦の有効性は人間の心理に深く根ざしている。
ミームは、人を惹きつけ、共鳴させ、共有されるようにデザインされている。
人間の行動を支配する認知的偏向、つまり情報を処理する際に脳がとる最短ルートを利用するのだ。ミームは、認知的偏向に傾きがちな人間の傾向をうまく利用している。
ミーム戦争は、社会的証明としても知られる群衆心理を大多数の個人が持つ傾向を直接ターゲットにしている。これは、個人がどのように考え、行動すべきかの手がかりを他者に求める現象である。ミームが支持を得て広まるにつれて、その事実の正確さにかかわらず、より信頼できるものとして認識されるようになる。人々の関心に基づいてコンテンツを優先するアルゴリズムによって増幅されると、ミームの人気がその妥当性の認知につながり、それが最終的にさらなる人々の関心と拡散を促すという強化のサイクルが生まれる。
ミームの感情的な要素も見逃せない。
ユーモアであれ、憤りであれ、帰属意識であれ、ミームは強い感情的反応を引き起こし、単なる情報の断片以上のものとなる。
ミームは共有され、内面化され、行動を促すことを意味する経験なのだ。
情報の受動的な受信者を、ミーム戦争への能動的な参加者に変えるのは、この感情的な共鳴である。
ミーム戦争とアルゴリズム増幅の未来
ミーム戦争が心理戦や情報戦の様相を変え続けるなか、テクノロジーの急速な抽象化とアルゴリズムのますますの高度化は、記憶戦争が複雑さと影響力を増すばかりであることを示唆している。
この戦争の最前線である戦場はもはや物理的な領域にとどまらず、世界中の個人の心や画面にまで広がっている。この新たなデジタル影響圏は、世界中のあらゆる主体によって簡単に操作できることを理解することは、わが国の国家安全保障にとって戦略的な問題を引き起こす。自らを守るための戦略的解決策を生み出すためには、ミーム戦争の指数関数的な軌跡を予測することが不可欠である。アルゴリズムが高度化するにつれ、それを悪用しようとする者たちの戦術も高度化している。
国家主体、組織、個人が、ミーム戦がもたらす物語の支配権をめぐって争っているのだ。この競争は攻撃的能力だけに限定されるものではない。敵対的なミームの発見と対策を通じて、対ミームの領域における防衛戦略がますます重要になってきている。
この目に見えない物語戦争において、かつては強固だった情報と影響力の境界線は、今やますます曖昧になっている。
アルゴリズムによる増幅によって力を得たミーム戦は、現代の心理戦の強力な力として根付いている。
情報戦の領域では、ミームはまさに剣よりも強く、その支配力は権力と影響力の力学を左右する。
ミーム戦争について学んだ方は、この記事を購読し、友人や家族にシェアしてください。
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以上が記事の翻訳です。
ミームって、確かにとても強力ですよね。
長い間権威に向かって文句を言ってこなかった私たちにとって、言葉を紡いで戦うには訓練がいる。
ミームは単なる風刺画とは違い、そこに詰まった思いを他の人にも伝えたい、知らせなきゃって気持ちにも火をつける。
行動を促すんですよね。
そして受け取る側も、長文を読むよりずっと受け取りやすい。
情報収集のきっかけになりますね。
QAJFには豊富なミームがありますので、是非ご活用ください。
友人知人に伝えづらかった思いも、きっと届きます。