手探りしよう
盛岡市の関係人口を増やすための事業「盛岡という星で」に、3年前から関わっている。盛岡をひとつの星に例えて、今まで異なる視点から盛岡を捉えるという取り組みだ。SNSを使って盛岡の魅力を市外・県外に発信し、大きな反響をよんでいる。その中で、私は「もりほしコネクター」として、市内外のひと・こと・ものつなぐハブのような役割を果たしている。主にBASE STATIONと呼ばれる商業施設の地下1階にできた拠点でさまざまなイベントを企画し、盛岡の新しいコンテンツづくりや交流を促している。
企画の一つ、手探りシリーズは、講師や先生を置かずに参加者同士で「ああでもない。こうでもない。」と手探り状態で悩みながら何かを生み出す企画である。これまで「POPクリエイターになろう」「ポッドキャスト番組をつくろう」「イラストレーターになってみよう、そして、展示会をしてみよう」「小さなイベントをつくろう」「ZINEをつくろう」「端材と考えよう」などさまざまな企画を手探りで実施してきた。一般的なセミナーとは異なり、ちょっとした情報提供は行うものの、明確な講師という立場を設定しないことで先生(教える側)と生徒(教わる側)という関係性にならず、その場所にいる関係者全員がどうすれば形にできるかを真剣に考える。
ヨガにせよ料理にせよやたらインストラクター養成講座ばかりが流行り、先生もどきの存在ばかりが目につくが、その場にいる人達で手探りでゴールに向かおうとする方がよっとぽ学びが多いし、同じ体験をすることで仲間も増える。
手探りシリーズも型にはまらない番組の企画やイラスト等の作品が生まれていた。セミナーの内容にもよるが、講師からの「〇〇はこういうものだ」という先入観を一度、取っ払うことで、新しい景色が目の前に現れる。手探しよう。